風野真知雄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
とうとう、このシリーズを読み終わりました。読後感は少しせつないものとなりました。
風野真知雄さんの小説には、深くはないのかもしれませんが(と書くと怒られそうですが)、人生や世界への思いが特に根岸など主人公を通して出てきます。
例えば「この美しさは彫作という子どもや、妻のおふでに与えた暴力に見合うものだろうか(中略)
凶四郎は、この根付を、どぶのなかにでも投げつけてやりたくなった。」とかです。
また、今回は、赤月屋が最後焼け死ぬのですが、この赤月屋と、芥川龍之介の地獄変の絵仏師との、美への思いが重なっているようだったのが、印象的でした。
他にも色々ありましたが、眠れない凶四郎シリーズは、終了です -
Posted by ブクログ
内容(ブックデータベースより)
誰が将軍の子なのか!?
吉宗の子と噂される天一坊の他に、もう一人、ご落胤候補が……。
幕府転覆を企む者たちも現れ、どうする吉宗!?
天一坊が本当に「上さまの隠し子」かどうかの謎を解くべく、龍神温泉や宝泉寺温泉に探索に向かったお庭番・湯煙り権蔵とくノ一・あけびは、驚きの事実をつかむ。
そんななか、徳川吉宗がおしのびで訪れていた湯屋でもう一人、吉宗の子と目される人物が現れる。さらには偶然、天一坊や、彼を利用して幕府転覆を企む者たちが同じ湯屋で一堂に会すことになり……。
笑いと興奮で人気沸騰の時代小説シリーズ第三弾!
令和6年6月13日~14日