滑川海彦のレビュー一覧
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ネタバレ日経BPさんのスタートアップ3部作で、「リーン・スタートアップ」に次ぐ、第2弾。
・イノベーターは2種で、概念的イノベーターと実験的イノベーター。後者はやり方次第では、誰でもなることが可能。
・「小さな賭け」の原則
1:実験する、2:遊ぶ、3:没頭する、4:明確化する、5:出直す、6:繰り返す
・予測しようとする試みる事柄の多くは、本質的に予測不可能で、変化が常態化している。
・不確実性の中で、目標を見出し創造的に活動出来るためには、「小さく賭ける」実験的アプローチが必要。
そんな内容で序章が始まります。
当初、「リーン・スタートアップ」の影響なのか、もう少し実践手法に関しての解説が中心なのかと思い読み進みますが、結構、心構えや考え方などの思考的な部分をケースが語られる中で展開される。
勝手な期待だったかもだけど、少し肩透かしを食らった感は前半を読み進む途中に感じる。
第4章ぐらいまでは、少しケースと実践手法などに関しては、少しぼんやりとした印象を受ける。
でもでも、この本は第5章以降からが、ケースと実践手法が具体化され、ウムウムと唸る部分が増えてくる。
・第5章のソフトウェア開発手法であるアジャイル開発の、細分化手法
・第6章の正しい質問をするプロセスに関して説明。その具体手法としての”観察力”。
・第7章の多くの人から少しずつ学ぶケースと手法
・第9章の小さな勝利とその結果が、どのように組織・個人に循環かの説明
・第10章の、前章までの内容を振り返り、実践するための心構え
など、後半に行けば行くほど、内容が濃くなる。
しかし、一番の読みどころは、第8章「小から大を学ぶ」。
エベレット・ロジャースの「イノベーションの普及」のS字曲線の話から始まる部分が、読みごたえがありました。
アクティブユーザー(ロジャースのいう、イノベーター)を、アイデア創出のパートナーとし、大衆の好みを予兆するために、彼らの行動を観察する。
そして、そのアクティブユーザーの探し方など。
実践的な方法を期待される方、「リーン・スタートアップ」を既に読んでいる方は、4章までは飛ばして、5章から読むのがいいかも知れません。
次は、週末に届く予定の「スタートアップ!」がどんな内容かが気になる! -
Posted by ブクログ
経営危機を経験し、事業を立て直した著者による、ビジネスの困難への向き合い方を指南した本です。会社の急成長から没落までがヒリヒリするスピード感で描かれています。
テック系企業を舞台とした背景と、方法論は上層部のマネジメントまで及び、現場担当者としては直接参考にならない部分もありました。しかし経営者視点を得るためには読んでおいてよいと思います。個人面談やフィードバックのやりかた、ついていきたくなるリーダー像などについては、マネジメント層や人事領域の人にもおすすめできる内容です。
特に印象的だったのは、社員のレイオフにおける苦悩の場面。著者が提示する「正しく解雇するステップ」には、解雇する人に敬意を払い、残る人にもありのまま説明し、問題を先送りにしないこととありました。社員の人生を預かり、会社を背負う経営者だからこそ、「正しい決断には、知性と勇気の両方が必要」という言葉の重みを感じました。
「悪いニュースは速く伝わり、良いニュースは遅く伝わる」という組織の病理に関する指摘も本質的で興味深いです。
会社の文化が悪いと、悪いニュースを広める事を妨げ、手遅れになるまで情報が眠っている状態になり命取りになるということ。現場担当者としても、バッドニュースほど最速で上に伝えるべきだと肝に銘じます。
最後に経営者は「人、製品、利益」をこの順番で大切にするという優先順位に共感しました。
人を大切にすることができなければ、あとの二つは意味がないと著者は語ります。
組織で働く身としては、利益ばかりを追求し、働きやすさを軽視する会社に未来はなく、とどまるべきではないということを考えさせられました。 -
Posted by ブクログ
クセの強い外国人おじさんパワー全開で、どこか懐かしい気持ちになりながら面白く読めた。創業者の製品やアイデアを見るのではなく、創業者その人を見る、というのには納得。経営者の自伝によく出てくるベンチャーキャピタリスト、エンジェル投資家とはどういった存在なのかを垣間見れた。
以下、本書より抜粋。
「創業者へ必ず聞く4つの質問」
1.この創業者はなぜこのビジネスを選んだのか?
2.この創業者はどこまで本気なのか?
3.この創業者がこのビジネスで成功するチャンスはどのくらいかー人生ではどうか?
4.成功したときの収益や私へのリターンはどのくらいか??
「その後、戦術的な質問を行う。「簡潔に」「手短に」答えるよう伝える。」
1.競合について教えてください。
2.どうやって利益を出しますか?
3.顧客にはいくら請求しますか?
4.平均的な顧客はいくら使いますか?
5.このビジネスが失敗する理由のトップ3を聞かせてください。
「個人的な質問。創業者と親密になれる。」
1.親は何をしてくれたのか?(両親ではなく親と聞くこと)
「気の利いた創業者は、エンジェル投資家に、自分も仲間であるかのように感じさせる。」 -
Posted by ブクログ
スタートアップが急成長するための戦略「ブリッツスケーリング」。効率性よりもスピードを重視する、この戦略の本質や仕組みについて解説した書籍。
スタートアップがある程度の成功を収めると、次はキラープロダクトや大規模な市場が必要となる。そうした、スケールアップの段階に最速で至るための経路が、ブリッツスケーリングによる急激な成長。
ブリッツスケーリングの基礎となる要素は、次の3つ。
①攻めの要素と同時に守りの要素がある
市場に奇襲をかけるといった攻勢の要素と、ライバルが追い付けないスピードで前進するという防御の要素をもつ。
②先に規模を拡大した会社が、競争優位を得る
最初にスケールアップした企業に、人材と資金が集中する。
③巨大な利点がある一方、リスクも大きい
急速な成長は、様々な問題を引き起こす可能性がある。
ブリッツスケーリングを成功させる上で、最も基本となるのは、急成長できるビジネスモデルを設計すること。優れたビジネスモデルは、次の4つの成長要因が最大化されている。
①市場規模
巨大企業を目指すなら、小さすぎる市場にかかわらない。
②ディストリビューション
費用のかからない、独創的な流通・販売方法を考え出す。
③粗利益率の高さ
利益率の高さは投資家にとって魅力的で、投資を促す。
④ネットワーク効果
ネットワークのサービスのユーザーが増加し、スケールが拡大することで利益が増し、「1人勝ち」状態となる。