滑川海彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレスタートアップのすべてがつまった本。アメリカでは、所有と経営が分離している、というのが良くわかる。投資の面では、5章のアクセル、ワシントンポストからの資金調達の攻防は、臨場感がありすぎて面白すぎる。
ザッカーバーグ自身がどんどんCEOとして成長していく姿が、下手なノンフィクションよりも面白すぎるし、FB自体も、写真機能・タイムライン・大学以外への開放と爆発的にサービスが拡大していく姿もネットビジネスの成功物語として面白すぎる。そのすべてにおいて、ザッカーバーグの強固な意志があるところがすごい。数千億の買収提案が来たら、普通売却してしまうだろう。
しかもそれが、本当に売却寸前までいっても、ギリギリで状況が変わって売ることにならなかったり、あまりにドラマチック。ザッカーバーグの意思もさることながら、ピーターシールの資金提供やショーンパーカーとの出会い、アクセルからの資金調達、ヤフーへの売却寸前で株価下落による提案価格の減額、など、偶然に偶然が重なり、そのどれ一つが欠けても、いまのFBがなかったと思うと、あまりにできすぎたストーリー。何度もあった買収提案のどこかでザッカーバーグが会社を売っていたら、当然いまのFBはなかっただろう。
タイミング的に仕方ないと思うけど、サンドバーグのあたりからは駆け足な記載で一気にドラマ性が縮小している、実際にはこのあとGSから5兆の評価での調達、上場もして、InstaやWhatsupの買収やボットの導入、HRへの進出など、さらにドラマチックな展開が続くと思うので、ぜひ、いつか続編が出されることを期待しています。
p53 「われわれは世界を変えるんだ」「フェイスブックは世界をもっとオープンな場所にできる」
p83 シリコンバレー企業の大部分(実はアメリカ企業の大部分)にとって、デラウェア州の会社法が会社設立に有利だったからだ。
p150 ぼくは、シリコンバレーでみんながやっているゲームには加わりたくなかった。VCの資金を導入する、プロの経営者を雇う、大急ぎで株式を上場するか会社を売る、というやつ
p157 バイアコムはFBを7500万ドルで買収したいと提案。ザッカーバーグがこの申し出をうければ、3,500万ドルをポケットにいれることができた。
p209 「人々を理解できるようになることは暇つぶしではない」「FBの最終目的は人々が自分の置かれた世界をよりよく理解するための手助けになることだ」
p239 「あなたはCEOのレッスンを受けなきゃダメよ。そうでないと絶対うまくいかないわ」「やっと本気でぼくにハナシをしてくれる気になったようだね」
その後数週間の間に、リードはザッカーバーグがはっきりと変わったのに気付いた。
p242 アンドリーセン「働かない人間がいたら、ためらわず更迭するのはCEOの仕事だ」「急成長中の会社が常に正しい人材だけを雇うのは不可能だ。選択を間違えることは必ずある。その場合はすぐに処置するのが最善の策だ」
p246 「今ぼくのアパートを見ただろ。金は要らないんだ。どっちにしても、これから一生かけても、FBみたいな良いアイデアは二度と思いつけないだろう」
p249 「グーグルが早まって会社を売らなかったのは頭がいい。今どれほど繁盛しているか見ろよ」
p255 「広告は常にユーザーにとって役に立つものでなければならない」「われわれはユーザにとって付加価値がないような広告で金を稼ぐべきではない」
p271 ヤフーの株価は1日で22%も下落した。攻めるは提示額を8.5億に下げ、交渉が終わることを覚悟。ザッカーバーグは期限よく数メートル先のモスコヴィッツの席にへ行き、大きくハイタッチをした。
p288 「こんなこというと心配するかもしれないが」「僕は、しごとを通じて学んでいるんだ」
p290 「2種類のアイデンティティーを持つことは、不誠実さの見本だ」「現代社会の透明性は、ひとりがふたりふたつのアイデンティティーを持つことは許さない」「オープン性の高いところまで人々をもっていくこと-それは大きな挑戦だ」「多くのことを共有するほうが世界が良くなるという考え方は、多くの人にとってかなり異質なもので、あらゆるプライバシー問題にぶつかる」
p306 「FBは世界の流れに逆らうべきではない、さもないと時代遅れになってしまう」
p311 自分のデータをどこまでFBで公開するかに注意を払うのは当然だ。私の場合は、単純な「フロントページルール」を守ることにしている。自分の大部分を見せることに抵抗はないので、PFには詳細で正確な情報を載せる。しかし、もし地元の新聞の一面に載ったらショックを受けるようなことは絶対に書かないようにしている。
P350 「150億ドルで買ってしまうというのはどうだろうか」「私がコントロールできない限り、会社を売るつもりはありません」
P358 購入した転換可能優先株式には「1倍非参加残余財産優先分配権」と呼ばれるものがあり、これはもしFBが完全買収された場合、MSは実際の現金支出分2.4億ドルまたは、買収価格の1.6%の大きい金額を取り戻すせることを意味する
しかし、今後の投資ラウンドが低い評価額で行われることを阻止する効果はない
p359 「ピーターが今がその時だと教えてくれた」「『資金を調達するなら今がいいよ』という感じに」 -
Posted by ブクログ
ネタバレ★5つです。
テーマは、ずばり成功の秘訣。
答えは単純。
「小さいことでよいので、すぐにできることを実施して、失敗したらその失敗から学習をし、また再度チャレンジをしていく」
ということ。
昔から、失敗は成功の母とか言われてますが、まさにそれ。
であれば、わざわざ本を読んでまで、そんなことを学ぶ必要がないと思われるかもしれませんが、案外頭では分かっていても、いざ何かやろうとすると、失敗が怖かったり、責任の負担や他人からの評価とかが気になってしまうもの。
失敗してもよいと分かっていても、実際の自分の行動には中々落とし込めないのが、人間の性なんじゃないかと思います。
だからこそ、この本を読む価値があると思いました。
小さいチャレンジを繰り返して、(損失が大きくならないうちに)失敗を経験し、試行錯誤しながら、自らのアイディアを修正して最終的にはイノベーションを生み出す。
複雑で将来の予測が極めて困難な現代において、成功するために必要な方法がまさにこれだとのことです。
本書ではこの考えを軸にして、更に成功するために必要な要素は何か、その基本原則に触れています。
書いてあることはそれなりに世間一般で言われていることですが、改めて読んでみて色々気付かされることが多い本でした。
※ストーリーとしての競争戦略と合わせて読むと更によいかと思います。 -
Posted by ブクログ
■マインド
1.大きな成功の可能性を発見し、実現に導くためには、創造的な方法で「小さな賭け」を繰り返すことがきわめて有効である
2.グーグルのペイジとブリンは「画期的なアイデア」から事業を出発させたのではなかった。彼らは事業を展開するうちにそれを発見した
3.なぜ我々は失敗したかというと、それがビックな市場だったからだ。ビックな市場であるということは、すでにそこに誰かがいるということ
4.何事にも性急に結果を求める気持ち、いつも完璧でありたいという執着から自分を解き放たなければ、われわれは創造的能力を発揮するのは難しい
5.間違うならできるだ素早く間違えろ
6.制約は問題を具体化し、それに集中させることで、克服すべき課題を明確にする -
Posted by ブクログ
なぜベストセラーになったかわからないくらい、読むのが辛い本。
イントロダクションからして非常にハード。
本当に難しいのは、大きく大胆な目標を設定することではない。本当に難しいのは、大きな目標を達成しなかったときに社員をレイオフすることだ。
本当に難しいのは、優秀な人々を採用することではない。本当に難しいのは、優秀だと感じていた人々が既得権にあぐらをかいて、不当な悪態をつきはじめたときに対処することだ。
本当に難しいのは、大きく夢見ることではない。その夢が悪夢に変わり、冷や汗を流しながら深夜に目覚めるときが本当につらいのだ。
▼成功するCEOの秘訣
そもそも秘訣はない。良い手がまったくないときに、それでも最善の手を打つこと。
寝れなくてもいい、吐いてもいい、困難を乗り切ることに集中すること。
どんな言い訳も必要ない。ベストメンバーが揃わない。部下が無能。市場が厳しい。
そんなことはどうでもいい。そんなことは誰も気にしてはいない。気にしているのはあなただけだ。
すべてのエネルギーを、最善の手を打つことだけに集中させること。
▼経営幹部に求めるべきこと
・設定された目標に対する達成度
・マネジメント
・イノベーション
・同僚との協調
▼苦闘とは
・苦闘とは、自分自身がCEOであるべきだと思えないこと。
・苦闘とは、社員があなたはウソを着いていると思い、あなたも彼らが多分正しいと思うこと。
・苦闘とは、自分の能力を遥かに超えた状況だとわかっていながら、代わりが誰もいないこと。
・苦闘とは、苦しい話ばかり聞こえて、会話していても相手の声が聞こえないこと。
・苦闘とは、多くの人に囲まれていながら孤独なこと。
・苦闘とは、破られた約束と壊れた夢がいっぱいの地。
苦闘は失敗ではないが、失敗を起こさせる。特にあなたが弱っているときにはそうだ。
しかし、どんな偉大な起業家も苦闘に取り組み、困難を乗り越えたきた。
▼つらいときに役立つかもしれない知識
・一人で背負い込んではいけない。
・長く戦っていれば、運が掴めるかもしれない。
・被害者意識は100害あって、1利もない。
・良い手がなくても、最善を打つ。
▼正しいレイオフ
1)自分のアタマをしっかりさせる。過去ではなく、未来に集中する。
2)実行を先送りしない。1秒でも遅くなるほどに、問題が連鎖して増えていく。
3)レイオフは「会社が失敗したけれど前進するために手放さないといけない。」というものであるべきだ。CEOは言い訳してはいけない。
そしてレイオフは、これまでの信頼を打ち崩す。信頼を取り戻すためには、レイオフ含めて今後とも全てに真摯で誠実であるべきだ。
4)管理職を訓練する。訓練は、黄金律を知ることから始める。「マネージャーは自分自身で部下をレイオフしなくてはならない。」
マネージャーは、そのシゴトを人事部門やサディステックな同僚、上長に任せてはいけない。
5)皆の前にいる。みんなと話すことは、なにより重要だ。
▼マネージャーの成果を出すコツ
・なぜ部下を教育すべきなのかを話す
・教育と成果に集中させる
・ほとんどの社員は、会社が嫌いでやめない。マネージャーが嫌いか、成長させてもえらえていないことでやめる。という真実を伝える。
・教育ブログラムを、つくらせ、洗練させる。
▼その他
・幹部採用は、長所よりも短所のなさを重視してしまうことに気をつける。
・「ピーターの法則」「ダメ社員の法則」をしっておく。
※ピーターの法則
ある仕事で成果をあげた人物が、その仕事を評価されて昇進しても、その地位において有能とは限らないため、昇進し続けるうちに能力の限界に達し、いつしか無能になる。もしくは無能な人は今の地位にとどまり、組織が無能な人が増える。
しかし、ピーターの法則が発生することは仕方がない。上げてみて、ダメならリサイクルしかない。
※ダメ社員の法則
大組織においては、どの職階においても、社員の能力はその職階の最低の能力の社員の能力に収斂してしまう。 -
Posted by ブクログ
2011年に出版されている。mixiが日本におけるSNSの強力なプレイヤーとして紹介されている世界観だ。まさに「SNSによって世界が変わっていくんだ」という空気感があった時代だったことを思い出す。もはやノスタルジーな気持ちになるのだから、自分も年を重ねたなと思う。またフェイスブックの創業物語は映画「ソーシャルネットワーク」程度の知識しかなかったが、本書を読んで映画程には順風ではなかったことを知った(ハーバード以外に広げていくか?サーバ拡張が追いつかない?資金調達をどうするか?個人情報の取り扱いをどう定めるか?等)。それこそフェイスブックは偶然ヒットしたという印象を持っていたくらいだが、当然ながらマーク・ザッカーバーグと創業メンバーの試行錯誤があったのだ。最後に個人的にはフェイスブックが大学内を席巻していく辺りが一番楽しく読めたというのも書き残しておく。