田内志文のレビュー一覧
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バリツバリツ言ひながらバーティツの方。
バートン=ライトの師事した神戸の柔術家
「Terajima kuniichirou」さんが謎。
あとヴィクトリア朝の「電気!マグネティック!」ブームで怪しいものが蔓延ってたので、バートン=ライト先生が
「あんなものはうちのテコの原理にいる武術でホレ」
てやった、椅子に座ってる人を椅子ごと持ったりする技術が入ってる。おお。
惹句をかいた大槻ケンヂさんは1990年代に李小龍、詠春拳習って映画スターになったをとこの、ジークンドーの体系加減とバーティツのそれが似るって言ってたが、奇縁と言ふか、こっちの監修の人は「詠春拳デフォの武術やる」シャーロック・ホームズの映 -
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少し説教臭いところもありますが、ファンタジー作品として、またYA小説としてとてもよくできていると思います。
最強の魔女「雪の女王」と戦い、師であるマダム・ウェザーベリーを助けだすためにノーザン王国へと向かったブリスタルたち。
恐ろしいモンスターがうろつく「はざま」を抜ける旅路や、雪の女王の軍隊との戦いの場面はちょっと物足りない部分もありましたが(想像していたよりもアッサリと決着がついてしまったような気がしました)、雪の女王との話し合いを含め、他者に不寛容であることがどれほど悪いことなのか、物語を通して強く感じさせる作品だったと思います。
ようやく魔法が「違法」ではなくなった社会の中で、マダ -
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YA小説のカタログで見て、手に取りました。
「魔法が禁止された世界」で魔術の力に目覚めた少女の物語です。
物語の世界を説明する要素もあるのでしょうが、歴史を改竄することで、ある特性を持つ人を弾圧する社会を著者が強く非難していることが伝わります。
主人公の目を通して、盲目的に弾圧に加担する人達の愚かさや、虐げられる者の苦しみがよくわかり、小学校高学年や中学生に手に取ってもらいたい作品です。
マダム・ウェザーベリーのセリフで
「すてきな世界にしたいなら、私たちが世界よりすてきじゃなきゃいけない」
というものがありました。至言だと思います。
次巻から、一癖も二癖もある仲間たちとの魔術の授業がは -
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ネタバレ名前とかで大体のオチは想像できてはいた。だが最後の日記の部分を読んだ後、ジキルとハイドが他人事のように思えなくなった。
自分が全くの別人になり、何をしてもお咎めを受けずにいられるとしたら、清廉潔白に過ごせる人は、果たしてどれほど存在するだろうか。例えば飲みの席でのやらかしを「酔っていたから」などと弁明し、周囲も多少の共感を示すということがある。普段の自分と酔っている自分とは関係ないので、酔っている自分が多少悪いことをしても、素面の自分にとってはどうでもいい。そう思いたいという歪んだ願望が、加害者にも、そして(今後加害者になりうる)被害者にも多少あるように思う。
道徳心というのは、当事者意識が欠 -
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ネタバレデイヴィッドは本当の自分がどう在るべきかを、他者から教えてもらいたかった。理想化された大人ではなく、正しいあり方を示してくれる存在を求めていた。だからこそ彼は現実ではなく、物語の中に救いを探し、登場人物たちの言葉に期待を寄せた。語られる物語はおとぎ話のような、めでたしめでたしではなく、妙に現実味を帯びたトゥルーエンドのようだった。太宰治が「本を読まないということは、その人は孤独ではないという証拠である」と述べたように、デイヴィッドの読書量と想像力は、そのまま彼の孤独を示している。終盤で、いい子になったデイヴィッドは、ただ従順になったわけではない。彼は失いたくない世界があり、避けていても無視して
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母親の死、父親の再婚と義理弟の誕生、戦争…とあらゆることに傷つけられてきた主人公デイヴィット。義母と義理弟への憎しみを胸に抱きつつ庭を彷徨っていると、岩の割れ面から異世界へ閉じ込められてしまった。デイヴィットは帰れるのか?
題名が素敵で気になってたけど、ダークな世界観だとも聞いてたので、読むのを躊躇してた。今回旅行するにあたって本をいくつか購入することになり、夫と同時読みしようという流れになって読み始め。
めっちゃ面白かった。ダークであることに間違いはないんだけど、童話チックな語り口なので、そこまで生々しくないし、デイヴィットがどう窮地を切り抜けるかが気になりすぎてページをめくる手を押さえ -
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1年越しで読み終えた・・・
最初辛かったなぁ〜、なんて暗くて陰鬱で希望のない世界なんだって
でも2章でそれを打ち破るべく行動し始める主人公にグイグイ引き込まれ
どんどんやってやれ!!って思って俄然読むペースが上がったと思ったら・・・
そこから一転・・・どん底に落とされてどよーんって感じ
最後は、あぁぁ〜、って扉閉ざされて終了な感じで、後味悪い感じ・・・
でもこれがディストピア小説ってやつだね!!って納得
それにしてもこれが日本で言うトコロの戦後間もなくの頃に書かれたとはとても思えない、今の世界にめちゃめちゃマッチしていて・・・恐ろしくなった
でも、飼われるのが幸せ・・・ってのも気持ちわかるな -
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「自由というのは、二足す二は四だといえる自由だ。それが認められるなら、他の自由はすべておのずと付いてくる。」(本書より)
今こそ読まれるべき小説だと思います。
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凄い引力です。
読んでいるうちにいつの間にか『1984』の世界に降り立っています。
食堂で不味いジンを飲み、家に帰るとテレスクリーンに見張られるのです。
逃げ出すことや反逆は不可能です。なぜなら思想警察が全てお見通しなのですから。
どうすればいいのでしょうか?
狂った世界では狂うしかないのではないのでしょうか。
カンタンです。物語なので本から目を離せば、読み終わればこの世界からは脱出できるのです。
しかし…
はたして本 -
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ミック・ジャクソンとは「こうしてイギリスから熊がいなくなりました」で出会った。現代作家だが、作品の設定に時代感があり、1960年生まれということに意外さを感じた。
私の最近のもう1人のお気に入り、ジョン・コナリー同様、ものすごい才能なのに日本での知名度は低く、翻訳本も少ない。
”熊“がまさしくそうだが、この短編集でも、かなりの奇想天外な話が淡々と語られ、しかもほとんどが静かに終わる。
彼の代表的な作品の世界は、乾いていて寂しげだ。「ピアーズ姉妹」しかり「地下をゆく舟」しかり「蝶の修理屋」しかり。
しかし登場人物たちはそれを悲観するでもなく、頑なに静かで揺るぎない。
時折、心の中を隙間風が通 -