田内志文のレビュー一覧

  • 1984

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    ユートピア或いはディストピアとは、そもそも幸せとはなにか。
    知とは、自由とは、尊厳とは、人とはなんなのか、個の実在性について問われる現代でこそ、改めて読む価値がある。
    80年近く前の著作とは思えないほど、現在にも通じる話だ。

    古家野雄紀さんのとある作品(1984から着想)に触れる機会があったことが本作を手に取ったキッカケ。正に奇縁。

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    2026年07月13日
  • 恐怖症・偏執狂辞典: 世にも奇妙な99の妄想の歴史

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    ネタバレ

    色々な恐怖症、偏執狂の名前を見るだけでおもしろい

    犬恐怖症、嘔吐恐怖症、電話恐怖症、色情症、集合体恐怖症、接触偏執、長い単語恐怖症、抜毛症このあたりは読んでみたい

    人に贈り物をしてしまう癖がある人を寛容癖(ギフトマニア)としているのはなんか良かった
    愛着障害とかと安易に結びつけずに、寛容という優しさしかない単語で表現しているからかな

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    2026年07月12日
  • 1984

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    一般的に正しいとされている物事は、統計によって決まる。
    「私が正しい」その信念を曲げずに生きていくことはたぶん難しい。

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    2026年07月11日
  • 1984

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    私たちの未来で、この物語が現実にならないと誰が断言できるだろうか。この作品は2度読んだが、とても重厚で新鮮に恐怖心を抱く。

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    2026年07月04日
  • 1984

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    個人の思想が管理される社会。小社会である家族でもこのようなことが起こっているので現実味があって怖かった。

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    2026年06月29日
  • 1984

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    読んでいて暗い気持ちにはなる。
    現実の社会も似たような状態だというのは若干飛躍していると思うけども、ウィンストンの眼前でそんなこと言ったらグーで殴られると思う。
    もしかしたら世の中をのりきるうえでダブルシンクは必要なのかもしれない。でも、自分にはちょっと無理かも。。

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    2026年06月27日
  • 失われたものたちの本

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    ネタバレ

    母親を失った主人公の心の闇、そして、その闇につけ込むねじくれ男…
    主人公は、ねじくれ男が作り出した物語の世界に迷い込み様々な出会いと別れを繰り返す。自分の闇と向き合い、子供から大人へと成長する。そういった、ダークファンタジー。

    怖い描写や目を塞ぎたくなるようなシーンもあった、ただそういった試練が成長には必要だと示していたと思う。

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    2026年06月27日
  • こうしてイギリスから熊がいなくなりました

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    ネタバレ

    イギリスの「熊」と人々のお話、かな。
    変な本。
    邦題が素晴らしい。
    本当にイギリスには野生の熊がいない、乱獲された歴史あり。訳者のあとがきが興味深かった。
    繋がってないようで繋がってる、でも一つ一つで読んでも面白い。
    エドワードゴーリーの作品みたいな小説。
    作者をあまり知らなかったんだけど、元々はミュージシャンで、監督、脚本もしたり多彩な人なんだね。

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    2026年06月23日
  • 恐怖症・偏執狂辞典: 世にも奇妙な99の妄想の歴史

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    世に存在する様々な恐怖症や偏執狂を集めて、その解説とその症例に関するエピソードを添えた事典風の読み物。〜〜フォビアだの〜〜マニアといった字面を見てるだけで楽しい。

    以前、蓮コラが流行ったときに「集合恐怖症」という言葉をよく耳にしたけど、この「集合恐怖症」という言葉自体が蓮コラを契機に命名された言葉だったとは知らなんだ。

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    2026年05月30日
  • 1984

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    ネタバレ

    ドナルド・トランプ大統領の誕生と時を前後する頃から世界を席巻し始めたように思われる、息苦しさを覚える不気味な閉塞感に満ちた現在の世相と驚くほど似通った窮屈さを1949年発表のこの作品は包含し、警告を発している。
    SNSの普及に伴う醜いモラルハザード、フェイクニュースや陰謀論の蔓延、利己のみに囚われた極端な排外主義、恐怖を後ろ盾にした同調圧力…現代に生きる我々が直面している人間の愚かな側面の数々が、形こそ異なれどことごとくこの小説の中で著されていると言って過言ではなかろう。
    歴史は繰り返す、という言葉が自ずと思い浮かぶ。

    中盤、ゴールドスタインの著書という触れ込みでウィンストンの手に渡ることになる書物の中で語られる長広舌こそ、ジョージ・オーウェルが配置した核であり、そこには彼の主張がたっぷりと詰め込まれている。
    21世紀における戦争の意味合い、意義というものを既にこの時点で正確に説いていることに瞠目した。
    半世紀、いやことによれば100年先を行っている。
    そしてその後にくる、恐ろし過ぎるオブライエンとのやりとり…結局は人間という種が原罪として持つ下劣さを描ききって終わるところが凄烈である。

    「現代の戦争とは、純粋な内政問題なのである。」
    「権力とは手段ではなく、目的なのだ。」

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    2026年05月28日
  • 1984

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    (色んな意味で)なんてヒドイんだ……
    「真実」にあたる単語がどうして生まれたんだろう?って思うくらい何が真実か分からなくなった
    私も洗脳済み?

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    2026年05月22日
  • 1984

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    ネタバレ

    解説でも内田樹さんが書かれていたが1948年にこの『1984』を近未来小説として書いていたのがジョージ・オーウェルの先見の明と凄さだと思う。
    2026年の現代に読んでみても純粋な面白さだけでなく、現代社会を風刺しているかのような世界観が『1984』の世界に引き込まれてしまう魅力であり恐ろしさでもある。
    『1984』が再注目されて現代社会の様だと言われてしまう社会ではダメなのだと、この作品を読んで改めて危機感を覚えてしまった。

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    2026年05月15日
  • 1984

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    ネタバレ

    ずっと読んでみたかったから読めて良かった。後半から突然しんどくなった。ニュースピークの存在が、単語そのものと意味を減らし、思想を限定する目的で使われているのが怖かった。本当に実在すれば人々の思想は限定されるのだろうか?言葉にならなくとも頭の中で何かしらの疑念は浮かばないのだろうか。
    主人公は2+2=5という文を心の底から信じて日記に書いたのだろうと考えると怖い

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    2026年05月06日
  • 失われたものたちの本

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    ネタバレ

    1人の少年が人生と向き合って成長していく物語
    読む前に『君たちはどう生きるのか』の元やと聞いてしまったせいで、作画がめっちゃジブリ笑

    各章、短さに対して満足度高い。
    昔読んできた童話が卑屈にねじ曲がってて、デイヴィッドの不安が伺える。
    子供向けっぽさの中でねじくれ男が卑劣でハードなのがおもろいバランス。

    人間臭く生きた上での終わりが綺麗で良かった。

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    2026年03月23日
  • こうしてイギリスから熊がいなくなりました

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    邦題が秀逸すぎる

    原題は「Bears of England(イギリスの熊)」だそうですが、
    最後まで読んだ時に、訳者あとがきと解説で評されている通り映像的な文章と相まって、タイトルが最後に出るタイプの映画を観たような感覚になった

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    2026年03月13日
  • 願いをかなえる呪文

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    ネタバレ

    最初のほう、学校でのコナーの子どもらしい反応が可愛くておかしくて一気に引き込まれた。
    昔話の再解釈のような部分もあって面白かったけれど、最後はドタバタ&都合が良すぎる展開も…。
    命がけの冒険に、あんな風に双子をポンと送りこむかな??とか。
    赤ずきんが空回りキャラみたいになっててちょっと可哀想だけど面白かった。

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    2026年03月12日
  • 新訳 動物農場

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    本編はもちろん傑作であるが、
    「出版の自由」というオーウェルによる序文案が今日の日本社会への警鐘として特に重要と考える。この序文案のオリジナル原稿は1972年に発見されたもので、「タイムズ文芸付録」(Times Literary Supplement)として、1972年9月15日に初掲載された。オーウェルがこの序文案を書いたのは1945年頃ではないかと思う。

    本編の「動物農場」は一応ソ連の共産党体制を批判したものと言われている、しかしソ連が崩壊した後もロシアは変わっていない。そして問題はロシアではなく、英国そして日本においても共産主義独裁体制への「忖度」であるということである。「動物農園」はなかなか刊行されなかった。民主主義国家であるはずの英国の体制は戦争中から「共産党独裁制への批判すること」は「不適切」であるとして押しつぶし続けてきたし、冷戦が終わった今でもやはり続いている。日本においてもやはり、ロシア・中国の軍拡を批判することは「不適切」であるというのが、マスコミの変わらぬ態度である。

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    2026年02月15日
  • 失われたものたちの本

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    ネタバレ

    ファンタジーだと思って読んだので、少年の心の内がこんなに鮮明に容赦なく描かれていて驚いた。
    最愛の母を亡くし、そう月日が経たぬうちに父が再婚。義理の弟の誕生。12歳から14歳の多感な時期にそのすべてを経験し、世界は戦火に包まれてる。
    迷い込んだ異世界はさらに生と死と欲に満ち溢れていてデイヴィッドの先行きにハラハラしながら読み進めた。ファンタジーなのにあちこちに淫靡さが潜み生々しい。元の世界に戻ってからも容赦なく、最後にそのすべてを浄化させてくれて涙が出た。
    素晴らしい読書体験だった。

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    2026年01月30日
  • 失われたものたちの本

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    グロいなと。特に匂いの描写が多い印象でした。ジメッとした、暗く、悪臭漂う世界線。
    子供が大人になるというのは、このくらい強烈な精神的経験が必要なのかもしれない。思春期のまま大人になった人や、抜け出せなくて悩んでいる人に体感してもらいたい。
    個人的には、「きみたちは…」を見てからで良かったと思った。表現する世界に対して、「きみたちは…」は「慈愛」を、この作品は「愛憎」を感じたので。逆の順で見たら物足りなく感じたかもしれない。

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    2025年12月20日
  • 新訳 動物農場

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    ネタバレ

    権利と腐敗を風刺した寓話小説。
    このお話の中の豚(ナポレオン)は現実でいうヒトラーやスターリン、毛沢東といった独裁者にあたる。
    豚や犬以外の動物は国民にあたり、権力者によって一種の洗脳のようにして独裁国家が作り上げられていく。

    日々の暮らしの中で適材適所で、それぞれの人がその人に合った仕事をして国をつくることが求められるが我々国民が政治について無知というのはどれだけ怖いことなのかを理解するべきだと思う。
    税金の上がる下がるばかりに目が向けられ、どこにどれだけ使われるかなどかに目を向けない。SNSの誤情報、人の言葉に左右されうわべだけで判断を下す。このような愚行をせず、批判的な姿勢でものごとをみる重要性が与えられる。

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    2025年12月11日