田内志文のレビュー一覧
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1 精霊熊
2 罪食い熊
3 鎖につながれた熊
4 サーカスの熊
5 下水熊
6 市民熊
7 夜の熊
8 偉大なる熊
「先に読むことをお勧めする」というあとがきにある通り、8つの短編(真珠)が糸で繋がって首飾りになってるような。訳者は「中編小説」と評していたがまさにそんな感じ。それぞれに異なる手触りの幻想性、ユーモラスさ、底冷えする恐怖、人間のいつもの身勝手さ、登場人物全ての生き物としての物悲しさがある。並べるとグラデーションをより楽しめるし、最も気に入った章が他の印象も引き上げる。
1000年前に国内の熊を絶滅させたイギリス人だからこそ書くテーマ、読み込める空気なんだろか。
身なりのい -
Posted by ブクログ
短編集だけど順番に繋がってはいる。熊たちの漫画のような行動はさておき、一部ノンフィクションのような気もする。タイトルから連想されるようなおとぎ話というよりかは、どちらかと言えば神話めいている。「イギリスの熊神話」的な。ひょっとしたら世界中の神話も、こうやってフィクションとノンフィクションをミックスして出来ているのかな…
とりあえず今掴めているのはこれくらい。あとは読んできた内容・情景が蜃気楼のように今も脳内でゆらめいている。自分の頭において、ここまでレビューに困る作品は久々かもしれない。
現にイギリスには野生の熊が生息しておらず、本書では彼らがいなくなるまでの経緯を時代ごとに辿っている。語り -
Posted by ブクログ
読み心地はとても奇妙でユニーク、けれどだんだんとほんのりと温かい気持ちにもさせてくれる、ファンタジーでありながら人間味にも切り込んだ、不思議な感覚の二作品でした。
「銀行強盗にあって妻が縮んでしまった事件」、はほんとにこのままのあらすじです。そこに理由はなく、ただそういう目にあった妻と夫、そして同じく事件で奇妙な目にあってしまった人々の顛末が淡々と描かれます。ありえない現実を受け入れていく過程には運命を受け入れるような重々しさがあるわけではなく、ただあくまで日常のひとつとして受入れていきます。そのなかで、夫婦のあいだの感情のゆらぎ、想いのやりとりがほの見えて、優しい気分になれました。洒落た挿 -
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数年前に青空文庫だったか、他の訳で読んだものの、改めて読み返してみようと思い手に取った。
「フランケンシュタイン」は怪物の名前ではなく怪物を作った作中人物の名前だよというのは、もはやだいぶ定着してきたことと思う。
怪奇小説ということで、主人公は怪物だと思われるが(私は本書はフランケンシュタインと怪物のW主人公と思っている)、なぜ作者のシェリーはタイトルを「怪物」ではなく「フランケンシュタイン」としたのだろうか、と思いながら読んだ。
というわけで、本書でスポットが当たっているのは怪物ではなく、フランケンシュタインであるという考えのもと、感想を書こうかと思う。
特に内容はないけど。
感想を書くと -
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セドナメソッドの創始者であるレスター博士の言葉がたくさん紹介されていたのが良かった。(購入動機)
エピソードも少しあり。
ヘイル氏のほかにもレスターの下で学んだ方が何人か登場。
感情や思考との同一視を解消し意識であることを思い出す問いかけが役にたった。
目覚めを促す構成になっていると思う。
セドナメソッドを13年続けてきた私ですが、意識で在るということがどういうことか既にわかって暮らしていても、復習の様に楽しめる内容でした。
私は13年かけてもまだ、同一視している思考や感情が深い深いところにあります。
3か月で成し遂げたレスターはすごい人です。
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ネタバレ最後に見事な山場を作るなぁ~仮面の男ロイドは希望が叶えられない悪人たちに引きずり下ろされ,魔力を取り戻すために血を分けた息子からの輸血を望んで,モリーナから奪い取った。ブリーは行方不明のエメリッヒを救うため,遠い親戚のグリム家の人々とドイツへ旅する。双子は,悪の軍団を上回る軍勢をコナーが描いた物語から引っ張り出そうと,カリブの女海賊,サイボーグ女王軍,超能力の4兄弟,ミイラ兵を率いることができる秘宝を手に入れる。ランド・オブ・ストーリーズに戻ろうとする矢先,モリーナが現れて,アレックスに呪いをかけてしまう~クリス・コルファーは1990年生まれの俳優・脚本家で,大したファンタジー作家だ!さあ,あ
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Posted by ブクログ
Audibleにて。「不安が全ての元凶で心配してることのほとんどは起こらない」のはわかるけどそれをどう解消するんだよっていうのが気になった。
欠点を利点に変えるのはよかった。渡辺直美ちゃんが英語がうまく話せないのをネタにしてポッドキャストを始めたのもこの良い例だと思う。
一番共感したのは時間を見つけてリラックスしろということ。ずっと働く人よりもぐっと休んで数時間働いた人の方が成果出てる話とか、はー、それなー、となった。
一番気に入ったのは力を抜くときのたとえ。ヨレヨレの靴下をイメージして体の力を抜くんだって。力を抜いてリラックスすることのリマインドとして、ヨレヨレの靴下を机に飾ってるって -
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死んだ筈の…~離れて暮らす双子のアレックスは物語の国で魔法修行をしながらルークという男の子と恋に落ち,コナーはドイツのグリムの催し物に気になっていたグリーと出かける。グリムの物語は,フランス大陸軍がランドオブストーリーズに攻め込む手伝いをさせられたが200年扉の中で彷徨うという内容だった。その200年目は今年。鏡で交信してマザーグースから示唆を受けて,コナーはグリーと一緒にヒースロー空港から抜け出し,サウス・バンクのライオンから聞いて,モンテカルロのカジノでマザーグースから受け取ったチップをカギに使ってバンパイプを取り出し,ノイシュヴァンシュタイン城で扉を開いて少年エメリッヒも連れてきてしまっ
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ネタバレ奇妙な10の短篇集。穏やかに暮らしている人が何かに巻き込まれた途端に現れる奇妙な一面がさらりと描かれています。白黒の挿絵もこの作品にとても合っていて、このテイスト大好きです。
どの作品も個人的には好み(珍しく外れなし)ですが特に好きなのは、少年少女が主人公の少しダークで不可思議なお話の「蝶の修理屋」と「骨集めの娘」です。
「ピアース姉妹」
浜辺の家で穏やかに暮らしていた姉妹が繰り広げるホラー。
「地下をゆく舟」
途中までコメディかと思いきや、「いやいやこれヤバくない?」と主人公と一緒に濁流に流されながらラストへ。悲しみや寂しさを感じる終わり方。
「蝶の修理屋」
こんなに綺麗な画を思い浮