田内志文のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
1949年に書かれたとは信じられないほど、現代世界――とりわけ中国の姿を映し出している。テレスクリーンはまるでスマートフォン。多様性に関する公文書の削除が進んだトランプ政権や、検閲が行われ都合の悪い過去が語られず、SNSなどを通じて人々の行動が日々モニターされる習近平政権のあり方とも重なる。科学が発達した時代における独裁者の思考、そしてその世界で生きる人々の心の動きや行動の機微――互いに監視し合い、常に見られているという意識が猜疑心を生み出していく様子が生々しい。言葉を書き換えることで人々の認識する世界そのものが変えられていく恐ろしさ。まさにディストピア小説の金字塔といえる一冊。
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Posted by ブクログ
疑問の芽すら奪われる、根絶やしにされる。
おかしいということに気づくものすべてをなかったことにする。
正気の領域を徐々に広げていく。
しかし、正気であることの意味合いが次第に変わっていく。
疑問を抱き、抗うことが正気なはずだったのに、疑問を抱いたことすらなかったこととなり、抗う理由もなくただ流れに身を任せることが正気であると自ら思うようになる。
戦争自体が目的となり、戦争の為にすべての物事が在る
貧困と無知にさせることで、ヒエラルキー的社会を継続させる。
世界の富を増やすことなく、というより一部の特権階級のみに富を増やし、産業を回し続け生産物を生み出し続けるためには戦争をし続けるしかな -
Posted by ブクログ
ネタバレ真夜中の精霊であり、罪を食い、犬と闘い、サーカスで働き、下水処理をする熊たちの奇妙な味の8つの寓話。
イギリスでは乱獲により熊は絶滅し、さらに「熊いじめ」というブラッド・スポーツが19世紀まで行われていた、そのイギリスの作家による仄暗くユーモアたっぷりの不思議な物語たち。
ミック・ジャクソンは容赦ない。描かれるクマは悲しみを誘うけれどちっとも可愛くないし人間も泥臭くずるがしこく浅ましい。そんな熊と人間がまるで心を通わせたかと思ったときにちゃんと現実を教えてくれる。特に74頁。
こういう話を読むと「この本に出合えて良かったなぁ」と強く思います。
イギリスと言えばプーさんやパディントンの国 -
Posted by ブクログ
最近考えてたオルタナティブファクト、スパイ防止法とか治安維持法とか色んなとこに繋がる、今読めてよかった。自分のためでもどの人のためでもないただ正義のためなんていう人間離れした思想が一番恐ろしかった。こういうのは身近なとこでも起きてるんだけどね、国家くらいデカくなると何も出来なくなるのを物語のなかだけど妙に納得した。
あと感覚すぎるけど色に変化があって楽しい、冒頭茶色、グレー、出会い緑、黄色、結末に向かって黒から白、水色って感じ。いま岩波新書のジョージ・オーウェル読んでるから色々整理できたらいいな。
最後、ウィンストンが自分に勝利したって言ってたのガチで辛かった。 -
Posted by ブクログ
半分くらいまでは注意力散漫に読んでしまい、半分過ぎたあたりからのめり込みました。
(でもゴールドスタインの「例の本」の中身は結構斜め読みしてしまった。)
グレーの上にグレーを何層にも塗り固めたような究極のディストピア。
ドイツのナチス的な全体主義。
個人の自由や権利よりも、全体のために個人を従わせる思想・政治体制のもと、独裁者(実在しないのかも?)がいて、もちろん反対意見の弾圧があり、思想警察がいて、24時間テレスクリーンで見張られている。
テレスクリーンは受信発信を同時に行う装置で、その視界内にある限り、声も行動もすべてキャッチされ、思想警察が盗聴している。
各家に置かれている。
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購入済み
永遠のファンタジー
何十年も前にクリストファーリー主演の映画が公開されて、本も買って何度も読みました。
本は無くなってしまいましたが、スマホで見れるので2度見直しました。
いろいろなドラキュラが出ましたが、ブラムストーカーのものが最高です。
さて、また楽しみますか -
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Posted by ブクログ
色んな側面から考え、
空想し、畏怖した。
こりゃ人生の10冊に入る…
人間のもつ勇敢さと醜さ、
生と死、過去と未来、
成長と衰弱、
そういったものの蠢き、
生命の持つエネルギー、
対比のようで一直線上にあることを
体感した一冊だった。と、思う。
なかなかグロテスクな描写もあり、
美しさは美しさだけで出来ている訳ではなく
一筋縄ではいかない。
どちらもあるから美しいとも言えそう。
綺麗事や理想だけじゃないのが余計にリアルで心にくる。
なんか、上手く言葉に出来ないんだよなぁ…
なんだろうこの気持ちは。
ただただ喰らっている。立ち尽くしている。
自分にとってとても大切な部分が、この物語 -