【感想・ネタバレ】魔法ものがたり 下のレビュー

クリス・コルファー / 田内志文

俳優クリス・コルファーのデビュー作で、世界的ベストセラーのファンタジー「ザ・ランド・オブ・ストーリーズ」に続く、新シリーズ。

[ブクログ · ★★★★☆]

少し説教臭いところもありますが、ファンタジー作品として、またYA小説としてとてもよくできていると思います。

最強の魔女「雪の女王」と戦い、師であるマダム・ウェザーベリーを助けだすためにノーザン王国へと向かったブリスタルたち。
恐ろしいモンスターがうろつく「はざま」を抜ける旅路や、雪の女王の軍隊との戦いの場面はちょっと物足りない部分もありましたが（想像していたよりもアッサリと決着がついてしまったような気がしました）、雪の女王との話し合いを含め、他者に不寛容であることがどれほど悪いことなのか、物語を通して強く感じさせる作品だったと思います。

ようやく魔法が「違法」ではなくなった社会の中で、マダム・ウェザーベリーに変わってアカデミーを率いることになったブリスタルたちが、どのような世界をつくってゆくのか、次巻以降の展開も気になります。