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Posted by ブクログ
ジキルとハイド…単語は聞いたことあっても、意味は知らんシリーズとして手に取った本。第一印象、本が薄い!その割に、濃い目なストーリーとメッセージで楽しめた。
前半部は、ミステリーやSF的に楽しめた。(あらすじでネタバレ的な記載もあり…)なんとなくからくりが想像できたものの登場人物たちが真実に迫っていくときのハラハラドキドキな展開に没頭できた。
後半部では、本書のテーマである「人にある善の一面、悪の一面とどう折り合いをつけて付き合っていくか?」という人間として生きる上での問いに向き合う。相反する善悪をそれぞれ切り離し、居場所を与え、悪はエスカレートして、悪に蝕まれて破滅していく様子が描かれる。…じゃあどうすれば救われるんだろうか?!答えは与えられないが、自らの悪を認めてコントロールすることがひとつの方法なのかもしれない…
また本書内での「悪」の表現が良かった。何か特別大きな残虐な事件があるわけではないが、他者視点でのおぞましさ、憎悪、嫌悪感などが悪の具合をうまく表現されていると思った。
Posted by ブクログ
以前も数回読んだことがある。
善と悪のバランス・理想や抑圧・社会的な顔と人間としての顔。
様々な要素が絡んでいる。
結局、ジキルそのものが利己的なように読める。
決して「ジキルが善」として描かれていないところが、ミソな気がする。
人当たりは良いけれど、彼の言動には身勝手なところがある。
何度読んでも面白い。
いつも解説を読まずに、純粋な感想を書いているのだけれど、今回、解説を読んで、「男色」という視点からも楽しめる作品なのか、と一層興味がわいた。
確かに、作中にちょこちょこと性的なものを想像させる言葉が使われているな、とは思っていたけれど、当時の社会的な背景を思いながら読むと、面白さが増すだろうな。
つまり、まだまだ再読の価値あり、ということだ。
2003.9.11
やりたいほうだいのことを一度してしまうと、くせがついて二度とまともな状態にはなれない、ということだろうか。ジキル氏は、自分が今までかくし、おさえてきた感情に身をまかせて、ダメになってしまった。ちょこちょことその欲求をみたしてきていたらよかったのかもしれない。我慢し過ぎはよくない。良い行いをふんだんにして、背も高くなったジキルは、その背と同じだけの欲求をかかえていたのかもしれない(ちょっととんちんかんな文章だ)ようするに、バランスが大切。かたよりすぎるのは、よくない。
1999.2.21
話の大筋は以前から知っていたのだが、展開の形式が興味深かった。ジキルの心と、ハイドの心の差が、伝わってきた。善と悪という人間の2つの姿がくっきりと浮かび上がっていて、面白かった。私が思うに、高尚な理想は、かえって人をダメにしてゆくのではないか。私は、目的性や厳しさを否定しているのではない。ただ、何事も、やはり中庸が大切なのだ、と思う。ジキルが自分の享楽性を認め得たなら、こうはならなかったのではないか。
Posted by ブクログ
表紙の佳嶋さんのイラストに惹かれたのと、前から読みたいと思っていた作品だったので購入!
ジキルとハイドが二重人格者なのは知っていたけれど、まさか容姿ごと変わるとは…最後のジキル博士の手紙での告白による心の葛藤が読んでいて色々と考えさせられた。誰だって心の中では善と悪が鬩ぎ合っている、それとどう付き合っていくかが重要で、あまりにも悪を否定しすぎると自分自身を縛り付けてどんどん身動きが取れなくなってしまう。何事もバランスが大事。
この小説が書かれた当時のロンドンの背景や人々が抱いていた偏見についてが、あとがきで少し触れられていて、それを知った上で読み返すとまた違った風に受け取れる部分が沢山あると思う。
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