倉知淳のレビュー一覧
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古畑任三郎、コロンボは人気のある倒叙ミステリーだけど、小説では作品数が少ない。
この作品は倒叙ミステリー4作品の短編集で、倒叙ファンの自分には貴重な1冊。
死神のような風貌の乙姫警部とイケメン刑事のコンビ。
最初は「絶対にバレるはずがない」と余裕ぶっている犯人が、段々と焦ってくる様子が小気味いい。
倒叙あるあるのセリフも全て入ってるので、倒叙ファンとしても大満足。
犯人「こうも考えられませんか?」
犯人は身の潔白を証明するために、とにかくよくしゃべる。その必死さが面白い。
刑事「最後にもう一つ質問いいですか?」
1番ビビるやつ。帰り際の核心を突く質問は、自分が犯人だったら絶対に目がキョロ -
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念願の警察庁に入庁し、現場で汗を流さずデスクワークに邁進したかった木島は、なぜか入庁直後に警察庁特殊例外事案専従捜査課に配属される。なんのことはない、民間の推理力に長けた探偵を現場に随伴させる役目。そして、三ヶ月に一回くらい、変な事件が起こって探偵と現場へ。3つの事件も、三人出てくる探偵もすべてガバガバしてます。あ、でも謎解きはしっかりして…ます。密室と予告状ありの怪盗と見立て殺人。コナンの謎解き場面だけぎゅっと集めた感じのお話です。木島も異動できなかったし、シリーズ化するのかな?
殺人のグロい表現や動機に大人の事情あったりするので、中学生以上かと思います。 -
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猫丸先輩シリーズ
「ねこちゃんパズル」無理だろと思いつつ、パズルの様子を想像するとねこちゃん可愛い。
「月下美人を待つ庭で」猪苗代家の話がえげつなくて怖かった。
この本ではスマホとかSNSとか出てきて猫丸先輩いま何歳?と思ったけど年を取ってはいないみたい。この間まで公衆電話だったのに。
見た目高校生なのに喋るとおっさん、小柄な猫っぽい年齢30そこそこの猫丸先輩が好きなので、コナンくん方式でこのまま時代だけ過ぎて行くなら楽しみ。
猫丸先輩から長台詞であれやこれやとおちょくられる八木沢くんも、いつまでもそのままチョロくいてほしい。
派手だったり残虐な犯罪が出てくるハラハラするミステリー読むと面 -
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倉知さんだわー。
当たり前でない事件の解決のために探偵を雇用するための部署ができるとは。
で、新人警官木島くんが、探偵の付き添い役随判官に任命されてしまう。
登場する探偵が3名とも個性的すぎる。
しょっぱなの勒恩寺からして、もう、どんだけぶっとんでるんだ。そして、古典的な密室への思い入れの強さときたら。ああいう探偵さん、大好きだわー。
振り回される木島くんはお気の毒だけど、ごめん、笑ってしまう。
表題作でもある、あやふやな予告状問題も、ああいう展開は実に私好み。
公務員探偵も腹黒少年もユニークで、いい。
ぜひシリーズ化して、今後も登場してほしい。 -
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第一話、主役である女子高生作家の謎解きが始まる。極めて凡庸。このレベルのものを三つ読まされるのは辛いと思い始めたところで突然のサプライズ。このサプライズが本当にサプライジングで、そこまでかっとんだ話にしなくてもいいのでは、と思わなくもない。しかし、そこでひっくり返る解答そのものはなかなかのクオリティー。地味ではあるが充分に現実的。
そこで二話以降、気合い入れて読んだ。どちらも半分くらいはわかったかな。特に三話は、作者の用意した解答とは違っていたが、自分の解答もそう遜色ない気がする。女子高生作家がネタ集めのためにポンコツキャリア刑事の兄と捜査するという形式なので、捜査情報が充分には入手できず -
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