倉知淳のレビュー一覧
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狐につままれたような感じのする題名ですね。しかも帯に「霊感が無くても、お客さんの悩みは解消できるのです」なんて書いてある。うーむ、いんちき占い師を探偵役に据えた一種のアームチェア・デテクティブものですが……。
「三度狐」これで占い師こと辰寅叔父さんの人間性が確認できまずは安心。路線としてはこういうものなのだね。中身は霊的現象とはこれっぽっちも関係なし。もしかしなくても、このシリーズ中では、本物の霊的現象に遭遇することなど金輪際ないでしょう。
「水溶霊」これはちょっといただけないかも。しかし、こういう解決方法しかないよなあ。そうとも。探偵は神様じゃないのだ。
「ゆきだるまロンド」こういう話だとち -
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〔Ⅰ〕「警察庁特殊例外事案専従捜査課」(通称「特専課」とか「探偵課」)は警察流の地道な捜査では対応できない奇矯な事件(古典的なトリックを使った密室殺人とか怪盗とか見立て殺人など)を、嘱託である民間の探偵たちに解決させる。視点役はそこに配属された新人官僚の木島壮介くん。
〔Ⅱ〕探偵たちはそれぞれまともじゃなくて凡人の木島くんの手には負えず苦労させられる。
〔Ⅲ〕中途半端であることは中途半端であるだけの理由がありそれゆえにわかりにくくなっているところが面白さのミソ。
■特殊例外事案専従捜査課についての簡単な単語集
【井賀】千葉県の新浜署の警部補。仏像めいた顔ののどかな雰囲気の人物。相棒は頼りに -
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倉知淳のデビュー30周年記念作品。「死体」をテーマにした捻りの効いた奇抜な謎解きが展開される4編からなる短編集。小気味いい不謹慎さと、本格ミステリのロジックがうまく融合していて、面白い。
「本格・オブ・ザ・リビングデッド」では、夏の山荘でのゾンビパニックと密室殺人が組み合わされる。某ベストセラー作品の設定を借用しながらも、死体を巧みに利用した独自のトリックが展開される。このシチュエーションはやはり面白い。
「三人の戸惑う犯人候補者たち」は、都庁の片隅に設置された「違法行為等諸問題に関する相談所」を舞台に、それぞれ「人を殺したかもしれない」と訴える三人の男たちが登場する。それぞれの奇妙な体験 -
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ネタバレ明らかにミスリードとおぼしき犯人の独白から早い段階で「恋する殺人者」が誰であるかはわかってしまうと、序盤から個人情報保護の文脈でストーカーに対する言及が度々あり、非常に丁寧に伏線が貼られているのがわかる。
そして、犯人の状況把握手段が盗聴であるとわかり、そこに声が出せない証言者との筆談による情報収集シーンがとなればここに犯人特定の決め手が仕込まれているのだろうと想像はついたけれど、それが性別誤認という叙述トリックだったとは読みきれなかった。
しかしラストはフェイクとみせかけた恋がちゃっかり成就してなんかいい話風にまとまったようにもみえるれけど、結局犯人がいくら異常者だとはいえ、自らの二重尾行説