あらすじ
雪に閉ざされた山荘。そこは当然、交通が遮断され、電気も電話も通じていない世界。集まるのはUFO研究家など一癖も二癖もある人物達。突如、発生する殺人事件。そして、「スターウォッチャー」星園詩郎の華麗なる推理。あくまでもフェアに、真正面から「本格」に挑んだ本作、読者は犯人を指摘する事が出来るか。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
結論、うまく騙された。
親切心に惑わされてはいけない。
作者は騙す気しかないのだ。
星が降る山荘のコテージを再興するべく集められた癖のある人々。
スターウォッチーにUFO研究会、恋愛小説作家など。
そんな山荘で殺人が起きる。
雪崩により下界とは隔離される。
そんな王道クローズドサークル系の作品。
のはずだった。
Posted by ブクログ
個性豊かなキャラクターたちが集まる雪山の山荘で起こる連続殺人事件。読む者を引き込んでいくストーリーに、アッと言わせる最後の展開など、まさにミステリーの名作という作品でとても面白かった。
ただ最後の嵯峨島のアレだけは全然意味がわからなかった。
Posted by ブクログ
しっかり騙されて大満足です。ミステリーは騙されてこそ面白い!
他の方のレビューで前半が退屈に感じられる方もいらっしゃるようですが、私はそんなことなく、初めから終わりまで楽しめました。
Posted by ブクログ
うわー!やられた!
見事にやられた!
注釈入りだからこそ慎重に読んでいたのに、そこか!
星園が犯人じゃない?と思わなくもなかったのに、“探偵役は……犯人では有り得ない”って書いてあったよな~と思った私のバカ。
結局、麻子が犯人かなとまで思ったりして。
気持ちのいい騙され方だったな。楽しい!
いつも考えすぎて当てちゃって、なーんだってことが多いから、たまに素直に騙されると嬉しい。
ミステリとしても王道な感じがまたいいね。
ということで、再読(8年半ぶり)なのに見事にやられました。
Posted by ブクログ
いや~見事に騙されました。
ネタ晴らしの説明に少々うんざりして読み飛ばしてしまったので
(キャラ設定だと思うけどよくこんなに舌が回るなあ…と呆れ)
現場見取り図と照らしながら再度2周目を読みました。
それでも犯人がやかんと糸を無理に工作しなおす必要はあったのか
疑問を感じてしまいました。
感想とは少し違いますが当初手に入れた本の状態があまり
良くなく、新装版が出ていると知り買い直しました。
少し文字が大きくなっていて嬉しい限りです。
Posted by ブクログ
えーーーー!!!!そんな事あるーー!?!?
終盤で思わず叫びそうになってしまった。
最初からもう「読者への挑戦」を突き付けられ、ほうほうそうですか、やってやりますか!と意気込みながら読んでいたのに、すっかりやられてしまった。
99年単行本発売で、今から30年近くも前の作品なのに、古さを感じさせない話の展開と内容には脱帽です。
あの話とか、ネタバレになっちゃうから何も言えないけど軽くショックを受けて落ち込みそうです…
Posted by ブクログ
最初はちょっと設定や話言葉に古くささを感じ、面白くなるのかなーと不安に思いながら読んでいました。しかし、クローズドサークル好きの私はすっかり謎の虜にされてしまいました。最後まで楽しませてもらえて良かったです。
(ここから先は少しネタバレも含みます。)
ただ、一つ残念なのは、本の帯に「親切で挑戦的なこの注釈に騙されるな」と書いてあったことです。これがあることで、本来なら疑わなかった人をかなり疑って読むことになりました。実際その人が犯人であり、本文を読むだけでは決して気づかないことを、勝手にヒントを与えられて楽しみを邪魔されたのが心から不快でした。こういうことがときどきあって、帯を作る人はもう少し売り上げ以外に、読者へのネタバレのこともちゃんと配慮してほしいと思います。
Posted by ブクログ
最後のどんでん返しで見事に心奪われた。よくあるクローズドサークルものの連続殺人だと思い、論理も通っている。はいそうだなからの予想外の展開。ミステリを愛する人も初心者にもオススメの一冊。
Posted by ブクログ
揉め事を起こして部署異動となった杉下和夫は、今をときめく美青年のタレント(スターウォッチャー)・星園詩郎のマネージャーになった。2人は秩父の山奥の山荘に、その山荘の宣伝の仕事のために向かう。そこにはUFO研究家、女性作家などが集められていた。最初は楽しんでいた彼らだったが、到着した日の晩に殺人事件が起こる。さらに天候も悪化し、雪で交通が遮断され彼らは山荘の中に閉じ込められてしまった。果たして犯人は誰なのか…というストーリー。
おもしろかった!!
後半は、いや…もしかしてと思うことはあったがそんな真相だったのかと驚いた。私はどちらかというと真犯人よりも、「あ、あなたがその役なんですね…!?」っていう驚きが大きかった。
場面転換する前に筆者が注釈で前提条件みたいなものを書いてるんだけど、それもあとから読み直すとなるほどな、と感心する箇所があった。真犯人はなぜ殺人を犯したのか、という動機が結局はっきりしなかったのでできることならそこも知りたかったなと思った。
Posted by ブクログ
いわゆる驚かせてくれる系のお話が好きです。
最後の1行で真相が覆されたり暴かれたり、先入観に囚われ過ぎて読み進めていくうちにびっくりしたり… 星降り山荘も「その手」と聞いてたので注意深く読んでいたのですが、正直ヤられました。この手があったかと!完全なフェアであるのにも脱帽。確かにベタ過ぎるほどの舞台設定に古臭さはありましたし、動機も残念過ぎるのですが、それ以上に楽しませてもらいました。良い読書時間でした
Posted by ブクログ
この小説では各章ごとに、その後何が起きるのかという注釈が用意されている。雪が原因で山荘に閉じ込められた主人公たちだが、そんな中連続殺人が、それも密室で発生した。本作は山荘で殺人を実行した人物を当てていくが、実は注釈により犯人が一体誰なのかが余計にわからなくなっており、それが本作最大の特徴である。
Posted by ブクログ
ミステリーというジャンルだけで本を選ぶことはほとんどないのですが、こちらの作品については気になったので手に取りました。解説を読むとなかなかしっくりくるのですが、本格ミステリに属する作品で、かつミステリ初心者にも愛好家にも楽しめる一冊というのが的を射ている感じです。
いわゆるクローズドサークルもので、探偵役が事件を推理するわけですが、推理を披露する展開がテンポ良くて面白いです。初出が1996年というのも驚きです。令和になったいま読んでも、ぜんぜん面白さの本質がしっかりしていると思います。
作品内容に触れるといろいろネタバレになってしまうので、面白かったなということは書き添えておきます。ミステリーものとしてトリックや犯人を推理しながら読むということをほとんどしないのですが、それでも楽しめました。
ちなみに各章の冒頭に挟まれる作者からのヒントはただのヒントです笑なにか深い意味があるのかと疑ってしまいました。
Posted by ブクログ
クローズド・サークルのミステリ。
ポケベルのくだりまで、少し前に出てた本だと気付きませんでした。
叙述トリックもあり、物語の展開もラストに向け、様々な仕掛けがあり、面白かったです。
Posted by ブクログ
作者が仕掛けた叙述トリック作品、どんでん返しがあるというフレコミを知った上で読み始め頭の中でどうなったら驚くか想像しながら読みすすめる、アンフェアでないとしたら主人公は犯人ではない。探偵役も犯人ではない。ただここが伏線だなとは割かし気付くのではないかとも思う。結果それ程驚きはなかった。星園が冤罪を晴らそうとした事件がどこかで絡んでくるかと思っていたので肩透かしだったのも残念。ただ全体としては暗くならず読みやすいので楽しめる作品だと思う。
Posted by ブクログ
わりと評価が良かったりするのをSNSとかで見てたりしてたので期待していましたが、私はそこまでハマらなかったかな。
語り手の杉下さんが卑屈というか穿った見方をしているため、ずっと人を見下した感じの文が続くのであまり気分が良くないからかな。あと最後どんでん返しというかそれもあるけど、ん〜…。
Posted by ブクログ
割とおすすめされていたような気がするので読んでみた。良くあるクローズドサークルものなんだけれども、本編に入るまでだいぶ時間がかかるので読んでてちょっと退屈になってしまった。結構古い作品だからか、キャラたちの設定もどこか古くさいし、真犯人が吐く暴言も、同性愛を悪く言うのも良い気分じゃなかった。豹変するのは悪くないんだけど…。良くも悪くも良くあるミステリ、って感じで、最後のどんでん返しがなければ特に言うこともないって感じ。
Posted by ブクログ
星降り山荘の殺人 倉知淳 読み終わりました。
1996出版29年経つのですね。
読みやすい作品でした。
2人しか殺人が行われなかっのが、拍子抜けな感じを受けました。
内容的には主人公とヒロインの恋愛感情あたりが、うまいと思いました。
Posted by ブクログ
期待して読んだ分、少し期待外れだったかも...
叙述トリック的な箇所は新鮮で面白かったけど、動機が最後まで曖昧で、トリックもなんだかなぁと言う感じが否めない。
Posted by ブクログ
下見のために訪れたキャンプ場で殺人が起こってしまう。しかし大雪のため下山不可能になり閉じ込められてしまうという言ってしまえばありきたりな設定。
ただ、この本の他と違う点は区切りごとに筆者から情報が明かされていくというところ。〇〇は犯人ではない、この章には重要な伏線が張られている、という感じで読者にはヒントが与えられる。
これなら犯人なんて余裕で分かるわ!最初はそう思ってた。
なのに完全に騙された。
読み終わってみると完全に作者の手のひらの上で転がされてた。これがフェアとはよく言ったものだ。
面白かった。
Posted by ブクログ
「の殺人」とつくタイトルには、つい手が伸びてしまう。
大学時代、田舎の古本屋で偶然出会った『時計館の殺人』から、わたしの読書生活は始まりました。
本格ミステリの面白さを再び感じたくて手に取った、倉知淳さんの『星降り山荘の殺人』。
“密室”という名の遊園地で、わたしはまた、謎に夢中になっていまし
Posted by ブクログ
ずっと前から気になっていた作品。至高の叙述トリックを期待していたのですが…思っていたより普通の王道ミステリーだった…。
1番のキーポイントはやはり「探偵役が登場する。(中略)事件の犯人では有り得ない。」という作者からのメッセージ。ここが星園さんのことではなく麻子さんのことだった!
というトリックなんだけど、、、
アホな私は後半この部分をすっかり忘れてて、杉下が星園の部屋のピッケルを触ろうとして止められたところで怪しい!星園犯人説あるぞ!ってなっちゃって
犯人が分かってもやっぱりね…。で終わってしまったのが非常に残念。笑
読み終わった直後なんてどこが叙述トリックだったの???状態でした。
ミステリーとしては教科書みたいな展開で王道の面白さが味わえるんだけど、意外性という部分で物足りなかったので評価低め。
Posted by ブクログ
読者との真っ向勝負ではないが、面白かった。
犯人お前かい、意外と器が小さいやつなのね。
もう少し犯行に至る背景とか、和夫に明かしていた過去とは何だったのか、いろいろ知りたかった。
たしかに著者のガイド文は嘘をついていないし、初見のときも一瞬違和感を感じたが、気づいたらそのことは忘れていた。
Posted by ブクログ
各章の冒頭にガイドが入る。
「本編の主人公が登場する。主人公は犯人ではない」とか「探偵役が登場するが当然犯人ではない」とか「重要な伏線が張られているため注意するように」など。
最初は野暮な設定だと思ったが、ガイドも含めた叙述トリックだと分かり納得。
全体的には楽しめたものの、ラストの種明かしの長さと犯人の豹変ぶりには辟易してしまった。
Posted by ブクログ
ミステリーの教科書と言っても過言じゃないんじゃないでしょうか!!!
こんな丁寧なミステリは久しぶりです!!おもしろい!!
好感抱いてたのに…笑
Posted by ブクログ
雪に閉ざされた山荘、殺人事件が起これば犯人は集まった人達の中しかない。ストーリーの進行とともに解説のようなものを書いていくというのは作者の意図ということだったが、これがスピード感を削いでいたとも思えるし、これで読者を惑わそうとした試みはあまり面白くなかった。この注釈に騙されるなという帯のメッセージもどうなんだろう。不朽の名作ミステリーというフレ回しに騙された自分がちょっと残念。ある程度エンディングの想像はできてしまったが、最後まで読み切ったから、全くダメという評価をすることもないかという星三つ。
Posted by ブクログ
わかりやすく、読みやすくされてる本だなぁと感じた。各章の初めに注釈があるし、事件現場の図も多く乗せられていた。
この本の面白いところは読者を騙すための注釈が仕掛けられていたところだと思う。だけど本の帯に「親切で挑戦的なこの注釈に騙されるな!」とあったので、探偵役は星園の別にいて、星園が犯人なのかなぁって予想が立ってしまった。読んでいくと実際そうだったので帯を見なければもっと楽しめたなぁって感じ。
Posted by ブクログ
いやー、まさかの展開すぎて「へ!?」ってなってしまった。ミスリードもミスリード。完全に麻子さんが犯人かと思ったね。
ただ推理部分が膨大だっただけに、犯人の動機が弱い感じ。あの過去話は嘘なのか本当なのかも不明。バックボーンが曖昧だっただけにバランスがとれていないと思った。突然のキレ芸も謎。
そして嵯峨島は一体何者だったのかも不明。
しかし雪山&コテージ&クローズドサークルとミステリーの王道展開で、ワクワク要素たっぷりだったし読みやすかった。
Posted by ブクログ
推理小説用語でいう「フェア」であることを追求した作品。ところどころ読者に向けた解説が入っているので(「証拠はすべて提示された…」的な)、謎解き感覚で読むと面白いかも。自分で考えずすごいトリックにビックリしたい派なので★3。
Posted by ブクログ
面白くはあったが、少し描写が丁寧すぎるくらいだった。最初は退屈。
あと裏表紙の解説に「連続密室殺人」と記載があるのだが、クローズドサークルに違いはないと思うが、密室であるかどうかは議論が分かれると思う。
最初、200ページぐらい状況が動かないため、読み進めていくスピードが上がらない。
そのために序盤が長いと感じてしまうが、最後まで読み通すと、伏線を巧妙に隠したりミスリードを誘うための仕掛けを丁寧に書き込んでいるため、序盤が長いのだと思い至る。
最後の怒涛の伏線回収とどんでん返しは秀逸。
古き良き”閉ざされた雪山の山荘”を堪能できた。