倉知淳のレビュー一覧
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前作『〜推測』の解説(怪説)で加納朋子に、短編タイトルに文字りネタ縛りを課していくことの苦しさを冗談まじりに指摘されていたが、本作ではその本人の作品『ななつのこ』を元ネタにしてきたことにニヤリとさせられる。
内容も良い意味で安定しているが、いささか先が読めるものもあり、驚きは少ない。もっとも、“ルリ子さん”など登場した瞬間にオチが想像できてしまうが、これはそういう狙いなのかもしれないし、先が読めたからと言って別につまらないわけではない。むしろ安心して読める分、心が多少荒んでいるときなどに読むと、思いがけず平静をもたらすかもしれない。ああ、なんだ、作中のスイカ割りと同じ効能だ。
ところ -
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もともと本格調の密室殺人でデビューした猫丸先輩、いつのまにか路線変更して血なまぐさくないのどかな作品のみに登場するようになってしまったというのは作者の弁である。血なまぐさくないのは結構であるが、提出される謎はのどかではないものが多い。そこがこの作者の一連の作品の魅力であろう。ちなみに今回のお気に入りはあらすじの二番目のタクシーの問題である。事故現場に次々とタクシーが迎えにやってくる。その場所に居合わせた人間は呼んでいないのに。誰が何の為にというお話である。なるほどと膝を打つ解答に感心したのだが、犯人はわからずともモデルになった場所はわかった。杉並区の○○坂であろう。犯人以外の指摘ができたのは
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ユーモアミステリー。連作短編集。全6話。
占い師というキナ臭い仕事をする叔父をもつ主人公。この叔父のところにもちこまれる怪奇現象。彼は『狐が憑いている』など、舌先三寸で相手を言いくるめる。しかし、なぜか彼の口から出任せのはずのご託宣によって、依頼人の抱える問題はすべて解決されてしまう。怪奇現象の裏に潜む真実を見事に言い当てる。そう、彼は安楽椅子探偵なのです!!
おもしろ〜い(^―^)おじさんのキャラ最高です。飄々としてて脱力系キャラ♪たまんないです。占いに使うグッズだって、『霊水』と言いつつ単なる水道水使ってたりするし(笑)年がら年中まともに仕事もせずに惰眠をむさぼっており、依頼人が来たら -
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狐につままれたような感じのする題名ですね。しかも帯に「霊感が無くても、お客さんの悩みは解消できるのです」なんて書いてある。うーむ、いんちき占い師を探偵役に据えた一種のアームチェア・デテクティブものですが……。
「三度狐」これで占い師こと辰寅叔父さんの人間性が確認できまずは安心。路線としてはこういうものなのだね。中身は霊的現象とはこれっぽっちも関係なし。もしかしなくても、このシリーズ中では、本物の霊的現象に遭遇することなど金輪際ないでしょう。
「水溶霊」これはちょっといただけないかも。しかし、こういう解決方法しかないよなあ。そうとも。探偵は神様じゃないのだ。
「ゆきだるまロンド」こういう話だとち -
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〔Ⅰ〕「警察庁特殊例外事案専従捜査課」(通称「特専課」とか「探偵課」)は警察流の地道な捜査では対応できない奇矯な事件(古典的なトリックを使った密室殺人とか怪盗とか見立て殺人など)を、嘱託である民間の探偵たちに解決させる。視点役はそこに配属された新人官僚の木島壮介くん。
〔Ⅱ〕探偵たちはそれぞれまともじゃなくて凡人の木島くんの手には負えず苦労させられる。
〔Ⅲ〕中途半端であることは中途半端であるだけの理由がありそれゆえにわかりにくくなっているところが面白さのミソ。
■特殊例外事案専従捜査課についての簡単な単語集
【井賀】千葉県の新浜署の警部補。仏像めいた顔ののどかな雰囲気の人物。相棒は頼りに