あらすじ
私の誇りを傷つけるなど、万死に値する愚挙である。絶対に許してはいけない。学内で“皇帝”と称される稲見主任教授は、来年に副学長選挙を控え、恐喝者の排除を決意し実行に移す。犯行計画は完璧なはずだった。稲見はそう確信していた。あの男が現れるまでは(表題作)。劇団を主宰する間宮想悟は、借金の即時返済の代わりに恋人の看板女優を差し出せと実の叔父に強要され、その場で彼を殺害するが――(「恋人たちの汀」)。倉知淳初の倒叙ミステリ・シリーズ、全四編を収録。〈刑事コロンボ〉の衣鉢を継ぐ警察官探偵が、またひとり誕生する。/解説=香山二三郎
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Posted by ブクログ
文句なしに面白かった!!!
犯人視点で乙姫警部がどのような推理で犯人の嘘を暴いていくのか、矛盾を暴いていくのか、とても楽しかった。
個人的に一番好きなのは皇帝と拳銃と。
自分を犯人から外すためにしたことが巡り巡って自分の首を絞める決定打になる、犯人視点だけどなぜ、どうやって、を楽しめた。
終始不遜な態度の犯人好きすぎる〜!
せっかくなのでコンビらしい感じが続編で見れたら嬉しいなと思う。
倒叙ミステリーっていうの?
あまり読まない(見かけない?)けど面白かった!
一度でいいから言ってみたいんだよね、刑事に返す余地のないほど詰められたあと下手に反論したり無罪を視聴する訳ではなく「いつから怪しいと…?」とか余裕なフリして聞くシーン。
「もう一つだけいいですか」なんて聞かれたら自分はその時点で全部顔に出て挙動不審になる自信があるわ
Posted by ブクログ
倒叙ミステリー2本目。
面白い!
死神みたいな乙姫警部。
犯人が事情聴取を受けている時によく喋っている描写があって、「いや、実際こんなに喋らないのでは、、、」と思ったりしたのだが(まぁ小説だからある程度仕方ないのかも)最後のお話がその真逆をいっていて、全体的にバランスが良く読みやすかった。
Posted by ブクログ
読み応えたっぷり。やはり自分は倒叙ものが好きなんだなぁ。コロンボでワクワクして、古畑で興奮したもんなぁ。
そして、乙姫警部はうっそり。うっそりって何?そしてはじめの一歩の真柴しかイメージ出来ない。実写化するなら、笑っていいとも!で一世風靡した阿部寛と風間トオルのモデルコンビが最高だなぁ。鈴木太陽イケメンだしね。読み応えたっぷりの倉地作品ありがとうございました。
Posted by ブクログ
短編小説で普通に読みやすくて面白かった。
癖ありの刑事たちをフォーカスしていたので、もう少しなにか驚きがあると思ったが別になかった笑
犯人が追い詰められていく感じがハラハラしながらもそうだよなぁって思った。
Posted by ブクログ
とても読みやすい。好みは第四話。
乙姫警部の容姿に文字数使いすぎ(内容や表現にバリエーションがあまり無いので退屈)なのと、「うっそり」という言葉が頻出なのがちょっと好みではなかった。
Posted by ブクログ
古畑任三郎、コロンボは人気のある倒叙ミステリーだけど、小説では作品数が少ない。
この作品は倒叙ミステリー4作品の短編集で、倒叙ファンの自分には貴重な1冊。
死神のような風貌の乙姫警部とイケメン刑事のコンビ。
最初は「絶対にバレるはずがない」と余裕ぶっている犯人が、段々と焦ってくる様子が小気味いい。
倒叙あるあるのセリフも全て入ってるので、倒叙ファンとしても大満足。
犯人「こうも考えられませんか?」
犯人は身の潔白を証明するために、とにかくよくしゃべる。その必死さが面白い。
刑事「最後にもう一つ質問いいですか?」
1番ビビるやつ。帰り際の核心を突く質問は、自分が犯人だったら絶対に目がキョロキョロしちゃう。
犯人「一体いつから疑われてたの?」
聞いてもしょうがないんだけど、やっぱり聞きたい。
4つの中で1番好きなのは『皇帝と拳銃と』。
威厳と誇りに満ちている絶対権力者の大学教授が、なぜ皆に「皇帝」と呼ばれているのか…
Posted by ブクログ
倒叙ものの短中編を続けてしっかり読むのは初めてかもしれない。ドラマでもコロンボも古畑も未視聴で、あまり手を出してこなかったジャンル。
同じ展開にならないよう一冊の中で工夫がこらされていて、倒叙ものの楽しみ方がすこし分かった気がする。4編、飽きることなく楽しめた。
Posted by ブクログ
前から気になっていた本
装丁画がよく見かける絵の方で
これがなんとも素敵
帯のアオリは
「教えてくれないか。いつから私は疑われていたのだね?」
「犯人が最初に分かった上で、探偵が推理を進めていく」
"倒叙ミステリー"と呼ばれるジャンルをよく現している。
「刑事コロンボ」や「古畑任三郎」
「福家警部」などが好きで、たまに無性に読みたくなる。
探偵となるのは
「死神」と呼ばれる黒いスーツで葬儀屋のような陰鬱な雰囲気、痩けた頬、眼窩が暗い
という強面ながら苗字が「乙姫」
というアンバランスな警部
(遠藤憲一さんをイメージ)
と部下のモデル並みにスタイルが良く、イケメンな「鈴木」警部のコンビ
どちらも出会った関係者が毎回
ハッとする存在の二人
このジャンルを読んでると、毎回
「犯人よ、いつもと違うことを少しでしてしまったら探偵にバレるぞ!やめとけ!」という気持ちになる…
今回も「あぁ〜、ここあたり推理されてしまうのでは…」と犯人視点でヒヤヒヤ
ホラー映画の如く
「死神」が淡々と推理で追い詰める。
四編で程よくパターンを楽しめた。
読み心地として
事件の組み立てと解体と言った印象
「推理する装置」としての探偵が
死神と呼ばれる見た目もあり
何を考えてるかまではわからない。
ユーモアの頻度が上がると
もうちょっと楽しめたかも。
少しずつで良いので
どんな経緯で警部になったのかなど
犯人の人間部分よりも乙姫警部の
人となりが見えてくることに期待
謎なのもまた魅力なのだけども…
Posted by ブクログ
その風貌と喪服のような黒尽くめの姿から死神と思われてしまう乙姫警部とイケメン刑事の鈴木のコンビが活躍する倒叙もの四編。個性的な人物たちと乙姫警部の対決。淡々と捜査し淡々と語る。犯人からは死神が鎌を構えているように見えてしまう。倒叙推理の面白さをしっかりと味わえるし謎解きはもちろん、犯人が追い詰められていくさまも読み応えがある。シリーズ化になってほしい。
Posted by ブクログ
倒叙ミステリ四編。運命の銀輪、皇帝と拳銃と、恋人たちの汀、吊られた男と語らぬ女。犯人目線で犯罪を犯すところからスタートし、うまく繕ったはずの偽装が、死神のような刑事に少しずつ暴かれていく。
犯人が語る、なぜ犯罪を犯さねばならなかったかから読み始めると、それなりに納得の理由につい共感してしまい、刑事が悪役に思えてしまいますね。死神がぴったりです。
Posted by ブクログ
2017刊行 4つの話
犯人側の視点から
犯行の首尾を語り
その後捜査担当警部が
事件の真相を暴く倒叙形式のミステリー
①小説家の四季杜忍のカタワレ
②大学の主任教授 あだ名が皇帝
③劇団の脚本家 間宮〜恋人が美凪
④写真家の伽也 が犯人
①は「なぎなた」で読んだ小説
②は殺された人が自分的には
共感しない人だったのであまり同情しなかった
犯人は嫌いな感じの人だったので
警部に犯行が暴かれて気持ち良かった
③は恋人を守るため殺人をし
犯行も自白してしまったので
少し可哀想に思った
④は犯人が自虐的すぎて..
心理学の醜形恐怖症いうのが根本原因
心理学の話はお腹いっぱいで
あまり好きではない
プロポーズされた時
普通に結婚していれば
起きなかった事件
〜症て(本当にあるのかわからないけれど)
めんどくさいものだと思った
事件の現場や死体を見て
その周りにある証拠(結果)から
色々な可能性を(考察)して
事件の経緯や犯人を見つける
て歴史の読み解きみたいで面白かった
井沢さんの「逆説の日本史」(凄く好きな本)
思い出した
この形の小説を又読もうと思った