あらすじ
「だいたいお前さん達は想像力ってもんが足りなさすぎるよ、新聞や雑誌にひょいひょい乗せられて、やれ空飛ぶ人だ空中散歩者だってはしゃいでるんだから。もう少し頭使って自分の考えで物を云いなさいよ」そう言い放ったこの、仔猫みたいなまん丸い目をした童顔の小男こそ名探偵猫丸先輩その人である。いろんなところにひょっこり出没しては、おかしな謎を鮮やかに解き明かして去ってゆく、憎めない名探偵の最初の事件簿。コミカルな筆致とロジカルな推理で読者を魅了し続ける正統派の本格推理作家、倉知淳が本格的なデビューを飾った連作集であり、最後には驚愕も待ち受けています。/解説=小野不由美/新版刊行によせて=倉知淳
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Posted by ブクログ
猫丸先輩登場。
一作ずつ雰囲気が違うこととか、ん??と思うことはあったものの、からくりには気付けず。
最後の最後まで余すところなくたのしい。これぞミステリ。
Posted by ブクログ
猫丸先輩が出てくる安心感。どんな複雑なトリックも彼の手にかかかれば、簡単に暴かれてしまう。一見関係性のない連作集だが、まさかの展開に、度肝をぬかれてしまった。何度も読み返してみたくなる作品。
Posted by ブクログ
猫丸先輩シリーズ一作目。
与えられた情報だけで真相を暴く安楽椅子探偵もの。
わたしには大好きな設定の作品です。
特に「約束」と「一六三人目撃者」が面白くて
事件の真相が分かっていくうちに切ない気持ちになったり
少しゾワッとさせられたり気持ちが忙しい。
でもそれが物凄く面白い。
どれも猫丸先輩のキャラクターが素敵で
不思議と引き込まれていくような作品でした。
これをデビュー作で書いていたかと思うと
なんてすごい作家さんなんだろう、と
だんだん倉知淳さんが気になって仕方なくなりました。
Posted by ブクログ
探偵役である猫丸先輩の一癖も二癖もある変人キャラが面白かったし、猫丸先輩が関わる七つの事件もバラエティに富んで飽きなかった。また、作者が仕掛けた小説の中の仕掛けも「そういうところを突いてくるか。」という意外性があって面白かった。このシリーズは全作集めたいと思った。
Posted by ブクログ
まんまるな目にふわふわの猫毛、仕草や行動まで猫っぽい変人猫丸先輩が次々に謎を解いていく短編集。
超常現象のような不思議な話を伝え聞いただけでどんどん謎解きをする猫丸先輩すごいです。
そしてどこにでもいるのに笑いましたw
猫丸先輩が次はどこから現れるのか、楽しみに読みました。
お気に入りは表題作と、ほっこりせつない「約束」です。
本編のあとに著者と猫丸先輩のやり取りが載せられており、えーっ!となりました。
またシリーズの続きも読んでみたいです(ㆁᴗㆁ✿)
Posted by ブクログ
面白かった!
帯の『最後には驚愕が待ち受けています。』って
本当はやめてほしい
何も知らずに驚きたいんだ!
実際その手の帯に乗せられて購入することもしばしばなので言えた義理じゃないのですが。。
とまれ自分がいかに頭を使わずに小説を読んでいるかを痛感いたしました
Posted by ブクログ
倉知淳さんのデビュー作。7つの短編集。
全て名探偵猫丸先輩が推理する物語。
猫丸先輩の特徴
・小柄で子猫のような丸い目で童顔
・奇人変人
・好奇心旺盛で何にでも首を突っ込みたくなる
これどんな人なんだろう?
私の脳内で猫丸先輩は、うちの猫が洋服を着ている設定にした。表紙のウサギのように。
うちの猫も何でも首を突っ込んで来るのでピッタリ(=^・^=)
どれも肩の力を抜いて楽しめる軽いミステリー。疲れた時に読むとちょうど良い感じ。
中でも1番面白かった『日曜の夜は出たくない』は、自分の付き合っている彼氏が連続切り裂き魔ではないか?と疑い出す話。
どんどん怪しく思えてきて、ページをめくる手が止まらなかった。
1作目だからなのか、猫丸先輩が想像していたよりはキャラクターが立っていなかった。
ネコ好きとしてはもっと猫感が欲しい。
2作目以降に期待。
Posted by ブクログ
時間のない時にふと本屋さんで手に取った。
カバーのウサギの絵とタイトルでなんとなく買った。
移動時間の間に読もうと。作者は知らない人だった。
読み始めて気づいた。短編集だった。どうやら猫丸先輩シリーズというシリーズの最初の本のようだ。作者のデビュー作でもあるらしい。
話はデビュー作ということもあってか少し強引だったり、納得いかない説明とかもあったけど短編としてはバラエティに富んでて飽きなかった。最後にそのバラエティの多さの種明かしもあったが、ふうんってな感じだったかな。
エレベータの修理工のところはそこに違和感があって犯人こいつじゃね?って思ったから納得ちゃ納得だったけどまぁどうだろ。
話としては空中散歩者と河童がよかった。
Posted by ブクログ
新版が出たので、およそ20年ぶりに再読。旧版と読み比べてはいないが、あとがきに寄ると加筆修正はしていないみたいで、単に値上げを目立たなくする為に表紙だけ変えて新しい体裁にした感じ。勝手な憶測ですけどね。
内容は忘れていたけど、猫丸先輩シリーズだから安定の面白さだった。本作が実質的デビュー作なんですね。この年齢と職業不詳で神出鬼没の名探偵が、不思議な着眼点で謎を解明するのが何とも愉快です。ただ、読み返したら、切ない話や残酷な話もあるんだね。このシリーズは飄々としたユーモアミステリだと思っていたので意外でした。
Posted by ブクログ
なんとなく手に取った一冊。表紙のウサギはなんだろう?まぁ可愛いけど。
最後の謎解きというか種明かしとメッセージを読んで作家さんは色々考えて仕掛けているんだなぁとなんだか感心しました。クリエイターって大変。ただ読んで面白かっただつまらなかっただ言ってすぐに忘れてしまう読者ってのは無責任で身勝手なものだなぁ。それが別に悪いとは思わないんだけど。
というわけで猫丸先輩のキャラが面白かったです。恋人が殺人犯?と言う辺りのサムイおのろけイメージも面白かった。記者さんとかも又出てきそう。シリーズになるなら又読みたいな。