あらすじ
猫丸という風変わりな名前の“先輩”は、妙な愛嬌のよさと人柄をもち、愉快なことには猫のごとき目聡さで首をつっこむ。そして、どうにも理屈の通らない謎も彼にかかれば、ああだこうだと話すうちにあっという間に解き明かされていくから不思議だ。悪気なさそうな闖入者たちをめぐって温かな読後感を残す表題作や、電光看板の底に貼り付けられた不規則な文字列が謎を呼ぶ「ねこちゃんパズル」、一見変哲のない写真を巡って恐るべき推理が提示される「恐怖の一枚」など全五編を収録。日常に潜む不可思議な謎を、軽妙な会話と推理で解き明かす連作集。/【目次】ねこちゃんパズル/恐怖の一枚/ついているきみへ/海の勇者/月下美人を待つ庭で/解説=三橋曉
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Posted by ブクログ
初恋の探偵猫丸先輩
ねこちゃんパズル
可能性として有り得るのはねこちゃんに覚えさせるのだとは思ったけどそこまで行くとそれはアリなのか?
(覚えない子は里親に出す、とか)
ルールとしては他の案に劣らずスマートじゃない気も。
恐怖の一枚
なるほどな、全然分からなかったけど分かるとこわい。壮大すぎる気もするけど雰囲気は一番好き。
悪露癖が伏線として回収されるのもよかった。
ついているきみへ
柿原くんが新聞紙にたどり着くまでが少しじれったかった。
見てみたいジンゴちゃん……。何がそんなに人気なのか。その謎を解明して欲しい。
海の勇者
ちょっと無理やりかなとは思った。
オーナーの安全管理の方が気になっちゃったぜ。
月下美人の待つ庭で
いちばん好きかも。猫丸先輩めちゃくちゃ不審者で笑ってしまう。
月下美人見てみたいなぁ。
真相が少しあっさりしてたけど雰囲気はいちばん好き。
Posted by ブクログ
猫丸先輩シリーズ、最新作。
短編集であるが、私が特に好きなのは「ねこちゃんパズル」、「ついているきみへ」。
収録作のなかでもパズラー要素、謎解き要素が高いかなと。
猫丸先輩と、八木沢くんと、アルバイトのみゆきちゃんの掛け合いがとても好き。猫丸先輩の、分かるような分からないような例えも健在だったし、相変わらず落語のような喋りもたのしんだ。
シリーズ作品は長編の『日曜の夜は出たくない』と『過ぎ行く風はみどり色』(どちらも超傑作)しか読んでいないことを思い出し、長年積んでいる『夜届く』『とむらい自転車』『幻獣遁走曲』も順々に読んでいこうと思う。(順番は思い出した順なので悪しからず)
Posted by ブクログ
日常の謎5編。『なぜ?どうして?』を通りすがりの猫丸先輩がサクッと解決。「うん、確かに言われてみると…」と思わせるヒントがアチコチにある。なのに、読み終わってみると「…でも、ホントにそうなのかな?」が心の片隅に残っていたのがまた良い。だって猫丸先輩の“妄言”だもんねぇ。
Posted by ブクログ
猫丸先輩シリーズ
「ねこちゃんパズル」無理だろと思いつつ、パズルの様子を想像するとねこちゃん可愛い。
「月下美人を待つ庭で」猪苗代家の話がえげつなくて怖かった。
この本ではスマホとかSNSとか出てきて猫丸先輩いま何歳?と思ったけど年を取ってはいないみたい。この間まで公衆電話だったのに。
見た目高校生なのに喋るとおっさん、小柄な猫っぽい年齢30そこそこの猫丸先輩が好きなので、コナンくん方式でこのまま時代だけ過ぎて行くなら楽しみ。
猫丸先輩から長台詞であれやこれやとおちょくられる八木沢くんも、いつまでもそのままチョロくいてほしい。
派手だったり残虐な犯罪が出てくるハラハラするミステリー読むと面白くても疲れる、でもミステリーは読みたい、って方には猫丸先輩シリーズおすすめです。