小田島雄志のレビュー一覧

  • シェイクスピア全集 ヴェローナの二紳士

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    構成の問題はあるが、面白い喜劇。
    初期喜劇の明るさが現れている。
    地口が巧妙だ。
    ジュリアとルーセッタが愛の大きさについて話しているのは参考になるww

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    2009年10月04日
  • シェイクスピア全集 リチャード二世

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    詩的。美しい。英文ならなおよいことだろう。ただ、強さはない。
    コールリッジの批評が面白い。
    「傲慢から卑屈へ、希望から絶望へ、愛情の浪費から憤怒の苦悶へ、装った諦念から痛烈な呪詛へと一瞬のうちに変わるのは、彼の全生涯に認められる特徴で、これらに豊かな想念が結びついている」

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    2009年10月04日
  • シェイクスピア全集 夏の夜の夢

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    「ファウスト」を読んで以来、シェークスピアの中でも読みたかった作品のひとつ。
    パックの最後の台詞はいい。
    midsummerは真夏のことだとばかり思っていた。
    イングランドは真夏がもっとも過ごしやすいと
    聞いていたので。
    観劇に際し再読。改めて読みなおしてみて「テンペスト」と似ていると思った。
    形式的には二点、まず、宮廷における仮面劇である点。
    次に、基本的にシェークスピアの独創である点。
    そして、実質的には、気になるフレーズが幾つかあった点。
    一つ目が、ラストのパックの台詞。作品自体が夢であることを示唆している(そもそも夏の夜の夢だし)
    もう一つが、四幕二場の「この夢を解釈しようなん

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    2009年10月04日
  • シェイクスピア全集 から騒ぎ

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    から騒ぎ。

    さんまのやってる「恋のから騒ぎ」はこの作品のもじり。。。

    前者は"Much ado about nothing"

    後者は"Much ado about love"

    訳は小田島雄志。

    この人の訳は、劇的生命を失わないと思う。

    極めて軽快。例示↓

    A "Note this before my notes;
    There's not a note of mine that's worth the noting."

    B "・・・(omit 1 line) ・・・
     N

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    2009年10月04日
  • シェイクスピア全集 お気に召すまま

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    洗練された喜劇。この劇から始まる道化の系譜が好きだ。

    「お気に召すまま」→「十二夜」→「終わりよければ全てよし」→「リア王」

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    2009年10月04日
  • シェイクスピア全集 テンペスト

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    お恥ずかしながら、今頃…です。なるほど、やっとピーター・グリーナウェイの「プロスペローの本」(映画見てないけどさ…)の由来がわかりました…。やー、やはり教養のひとつとしてシェイクスピアはちゃんと読んでおいた方がよいねー。シェイクスピアって、読む前はなんとなく気が重い(?)んだけど、読み始めると軽快であっという間に読めてしまう。「テンペスト」もテンポ良く読めました。この時代の「未開」の概念についてもこの作品から得るところは大きいですね。理想郷的な部分、野蛮なものと蔑む部分。個人的にはストーリーの本筋よりもそちらの方が興味深かったです。シェイクスピアの作品としては、「十二夜」が一番好きかも。 (1

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    2009年10月04日
  • シェイクスピア全集 ハムレット

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    ハムレットには名言が沢山あります。その言葉の1つがあなたの生き方を変えてしまうかもしれないほどの力を持っています。
    人間の汚い感情が前面に出ていますが、主人公の悲しい最後には心打たれました。

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    2009年10月04日
  • シェイクスピア全集 ヴェニスの商人

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    やっぱり法廷シーンが圧巻。ポーシャかオスカルかって感じで憧れたものです。シャイロックがああいう爺さんになったのはユダヤ人だからなのか、彼という人物がそうなのか。映画版のほうがラストは少しは気持ちがいいかも。

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    2009年10月04日
  • シェイクスピア全集 夏の夜の夢

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    私の初めてのシェークスピア。どたばたの挙句のハッピーエンドは子ども心にもメデタイ気分になりました。妖精王オベロンを素敵だなと思ったり。映画版のオベロン王(ルパート・エベレット)もよかったです。

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    2009年10月04日
  • シェイクスピア全集 ハムレット

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    有名な名台詞、生きるか死ぬかそれが問題だ。
    やっと読み終わり初めてハムレットの
    物語を知り、ハムレットは機うつ病にかかり
    その当時は高貴な人々が流行りの様に
    かかっていたらしい。
    復讐や疑心暗鬼に全ての人間が侵されて
    いく様はやはり四代悲劇の一つらしい
    最後であった。

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    2025年10月24日
  • シェイクスピア全集 間違いの喜劇

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    ある批評家が「粗暴で下品」と評しているのを見て、逆に興味が湧き、衝動買いしました。結果、この戯曲はとても面白く、大いに笑えました。
    もしこの芝居を一言で表すなら、「シットコムの古典」です。登場人物の複雑な関係性と、舞台上の混乱を巧みに利用したストーリー展開は、現代のコメディにも通じるものがあります。人物の出入りの指示には緻密な計算が見られ、すでにシェイクスピアの非凡な作劇術が表れていると感じました。
    現代の価値観にそぐわないという批判も理解できますが、上演時間が2時間未満とコンパクトで、舞台上ではスピード感あふれるドタバタ劇が繰り広げられます。難しいことを考えずに楽しめ、シェイクスピア入門とし

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    2025年08月29日
  • シェイクスピア全集 タイタス・アンドロニカス

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    アニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」で紹介されていた、シェイクスピアの物語。
    興味本位で読んでみました。
    最初から、グロい内容で結末はさらにグロくて悲惨。すべての人が不幸になるので、後味の悪い物語です。

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    2025年02月13日
  • シェイクスピア全集 お気に召すまま

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    ネタバレ

    シェイクスピアとなるとつい悲劇的な展開を望んでいる自分もいたが、猛烈にハッピーな喜劇だった。
    翻訳も相まって読みやすく、読みづらいところは口に出せば分かりやすくなるところも戯曲ならではだな、と。

    「この世界はすべてこれ一つの舞台、人間は男女問わずすべてこれ役者にすぎぬ」
    この言葉から思うに、表題の「お気に召すまま(As you like it)」は役者は何でも演じることができるから、逆境であっても「お気に召すまま」に手に入れることも為すこともできるってことなんだろう。

    あとロザリンドへの恋心を詩で語るシーンで韻を踏んでいたが、翻訳もちゃんと韻を踏んでて感動した。原作も読んでみたくなった。

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    2024年11月03日
  • シェイクスピア全集 アントニーとクレオパトラ

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    最初に占い師から君主より長生きすると言われていた、クレオパトラの侍女のアイアラスが、クレオパトラの自殺の直前に突然死んだ。意味がわからない。どうして死んだ?
    毒蛇だらけだったの?

    恋愛で大騒ぎしていた登場人物が最後には全員死んでほっとした。不快な恋愛劇だ。こんなはた迷惑な大騒ぎに巻き込まれて、一般民衆はさぞ迷惑していることだろう。

    「ばかげた努力だよ、わざわざ脳みそを酒にひたして濁らせるのは。」p.103

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    2024年06月14日
  • シェイクスピア名言集

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    数々のシェイクスピア作品や、ガラスの動物園の翻訳をされている小田島雄志さんの著書。

    岩波『ジュニア』新書とあるのでその年代向けの読み口かと思えば、けっこうしっかりしている……どうやら「小中学生から大人世代まで,幅広く読める入門新書」がコンセプトらしいと知る。通りで!

    ひとつの名言に対して見開き2ページで、6割は解説、残りの4割はそれに絡めた小田島さんの実体験で構成される。シェイクスピアの名言集というよりも、小田島さんのエッセイを読んでいるような心地だった。
    なんだか格言めく言葉の数々に頭を捻るもよし、気になった言葉からシェイクスピア作品に触れるもよし、ちょうどシェイクスピアを初めて読んだの

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    2023年08月07日
  • シェイクスピア全集 夏の夜の夢

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    ネタバレ

    恋する男女二組が、妖精の薬によって恋する相手を入れ替えられるという喜劇。誰か貴族の結婚を祝うために書かれたと考えられていて、物語には公爵とその婚約者、妖精の王と女王といったカップルも登場し、愛や結婚がテーマになっている。町の職人たちが結婚式で演じる劇の練習をするのもサブストーリーになっている。

    戯曲ということで、会話が中心に軽快に話は進んでいく。当時の文学の特徴なのか、比喩表現が多用される。

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    2022年10月01日
  • シェイクスピア全集 ペリクリーズ

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    シェイクスピアもこんな駄作を書くんだな…というのが読み終わった直後の感想。
    解説でD・L・ピータースンが「『ペリクリーズ』は絶え間ない嵐としての人生を表現した劇」と評していたと紹介しているのを読んで、少し腑に落ちた。

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    2022年05月08日
  • シェイクスピア全集 アテネのタイモン

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    リア王のような主人公を創作したかったけど、タイモンにはリア王には備わっていた威厳が欠けていて馬鹿すぎるので放棄したのかな?
    シェイクスピアの研究者の中にも、アテネのタイモンをリア王の最初のスケッチだとか、死産した双生児だとか読んだ人たちもいたみたい。

    時代的な背景もあって、シェイクスピアの戯曲は基本的に女性を見下しているけれど、アテネのタイモンは一際ひどい。
    何もかも失って、友達すらじつはいなかったことに気づいて、現実を見据えて現状を改善する能力は彼にはないので、とにかく女性に八つ当たりをしていたのか?とにかく馬鹿な男だ。

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    2022年04月30日
  • シェイクスピア全集 シンベリン

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    シェイクスピアでもこんな駄作を書いてたんだな、というのが最初の感想。とはいっても、この戯曲の中のアイデアが他の戯曲で豊かに花開いたのだろうと推測できる部分もあって、そこにシェイクスピアの偉大さを感じる。

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    2022年04月26日
  • シェイクスピア全集 ロミオとジュリエット

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    人生で一度は読んでおきたいと思って、やっと読めた。人を惹きつける物語に必要とされる要素がふんだんに盛り込まれている気がする。400年以上前の作品であるからこそ、普遍的な価値が際立つ。

    当時の言い回しや、会話のウィットなど理解出来ない場面もあったが、詩的なセリフや叙情的なシーンの描写など西洋の感覚を今でも感じられる。これがカタルシスの王道か。

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    2021年12月19日