小田島雄志のレビュー一覧

  • シェイクスピア全集 リア王

    Posted by ブクログ

    リアはもうろくじじいだと思う。なのに、その姿は心を打つ……どうしてだろう。

    呪いは存在すると思う。呪いは、見ず知らずの人ではなく身近な人に力を持つ。たとえば愚かな親が子どもの破滅の原因になる、など。

    ゴネリルとリーガン、コーンウォールは極端に視野が狭い。彼らの世界には深みがない。彼らにとって物事は単純だ。
    自分の利益になるか、ならないか。役に立つか、立たないか。そこには人間を人間として見る視点が欠けている。

    エドガーは敵だって命を奪いたくはなかった。

    0
    2015年03月01日
  • シェイクスピア全集 ハムレット

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    [ 内容 ]


    [ 目次 ]


    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

    0
    2011年06月08日
  • シェイクスピア全集 冬物語

    Posted by ブクログ

    前半の悲劇的で深い情念を感じさせる雰囲気と、後半の陽気で喜劇的なシチュエーションの対比。リオンティーズの転向があまりにも唐突な印象ではあるけれど、お約束も含めて楽しい作品でした。

    余談ですが、ロメールの同名映画『冬物語』にはこの作品の演劇のシーンが出てきます。

    0
    2011年06月07日
  • シェイクスピア全集 十二夜

    Posted by ブクログ

    シェイクスピアの兄弟愛と恋愛の物語。
    男と女、その二極性を舞台としています。
    この訳では日本的な語呂に直しされた言葉遊びが特徴です。
    ですからきっと親しみやすいこと請け合いの一冊。

    0
    2011年01月25日
  • シェイクスピア全集 リア王

    Posted by ブクログ

    知らずと知れた4大悲劇。

    あらすじはさておき、自分はシェイクスピアの作品はとても面白いと感じていたが、リア王に関してはそうでもなかった。
    人物が多くて人間関係を把握するのに時間がかかってしまったり、身元を隠すために、違うキャラになったりとやや混乱してしまった。

    道化の役割というのが、本作品のポイントなのではないだろうか。

    0
    2010年12月04日
  • シェイクスピア全集 リチャード二世

    Posted by ブクログ

    四大悲劇はどれも希望のある終わり方だったように思うが、この作品はそうではなく珍しく感じた。個人的にここの全集は台詞のテンポを大事にしていて、読みやすくて好き。脚注があればなお良かった。

    0
    2010年10月09日
  • シェイクスピア全集 お気に召すまま

    Posted by ブクログ

    シェイクスピアのコメディ
    「お気に召すまま」には、大変好きなセリフがある。
    ジェークイズの言葉で、
    「この世界は、すべてこれ一つの舞台。
    人間は、男女問わずすべてこれ役者にすぎぬ。
    それぞれ舞台に登場しては、退場していく。
    そしてその間に一人ひとりが、さまざまな役を演じる。
    年齢によって7幕に分かれているのだ。」

    私も自分の人生を演じている役者に過ぎないのだろうか。

    0
    2010年09月18日
  • シェイクスピア全集 十二夜

    Posted by ブクログ

    道化のフェステが好き。ダジャレと言うには憚られる言葉回しの面白さ。ただ、シメがイマイチなのが玉に瑕。

    0
    2010年07月07日
  • シェイクスピア全集 マクベス

    Posted by ブクログ

    「人生はただ歩き回る影法師、哀れな役者だ。 出場の時だけ舞台の上で、見栄をきったりわめいたり、 そしてあとは消えてなくなる。」

    映画から観たせいか、マクベスに腹が立ちすぎて
    最後はスカっとした。もはや悲劇でなく喜劇。
    しかし表現の多彩さは流石。
    よくもまあ此処まで言葉を尽くせるものだと。

    0
    2010年04月18日
  • シェイクスピア全集 オセロー

    Posted by ブクログ

    (確かイアーゴーのセリフ)
    「嫉妬にご用心なさいまし。嫉妬は緑色の目をした怪物で、人の心を餌食にしてもてあそびます。」

    ****
    嫉妬の悲劇。愛してるのに疑っちゃう。信じていたから裏切られたと思って行動してしまった。劇だなーっていう展開だったけど、何百年も昔に書かれた作品だとは思えないし、男女問題の本質をついていて印象に残る一冊。

    green-eyed monsterは、今も英語で「嫉妬」を表すらしい。アドレスとかでありそうなのにね♪笑

    0
    2010年03月18日
  • シェイクスピア全集 夏の夜の夢

    Posted by ブクログ

    p135
    (月)このランタンは角をもつ月、三日月のつもりです。かくいう私は月に住むと言われる男のつもりです

    ****
    面白かったー!シェイクスピアって有名すぎてつまんないって思い込んでたけど、後半に出てくる劇は面白すぎて電車内でにやにやしてしまった(^◇^)♪
    冷たくされていたヘレナが、2人からいきなり求愛されて「どうして私がこんなにバカにされないといけないの?」っていうセリフも印象的。素直に喜べないところがリアルだなって思った。

    0
    2010年03月20日
  • シェイクスピア全集 じゃじゃ馬ならし

    Posted by ブクログ

    一日で読破。
    いやーおもろかったー。ビアンカの「気ちがい同士の似た者夫婦」には笑いました。あんたさりげなく腹黒いな。

    0
    2009年10月09日
  • シェイクスピア全集 ヴェニスの商人

    Posted by ブクログ


    面白かった。しかし、シャイロックが徹底的に悪人に描かれているにも関わらず、彼に同情してしまった。
    裁判結果はやり過ぎじゃないかしら。

    その辺を差し置けば、喜劇として−−とても面白い。ポーシャの指輪のくだりとかが笑える。
    しかしポーシャが結婚を申し込む相手を扱き下ろしまくってる辺りで、とてもポーシャが心も美しい女性とは思えないのだけれど。
    価値観の違いかなぁ。

    0
    2009年10月04日
  • シェイクスピア全集 ロミオとジュリエット

    Posted by ブクログ

    小田島さん、本当に、punをどうやって訳しているのか、秘密が知りたいです…。ロミオとジュリエットって、すごく有名なのに、一度も観たことや読んだことがありませんでした。なんか、恋愛ものって恥ずかしくって読めないんです(^^;でも、今学期はロミオとジュリエットで吹き替え実習をするということで、頑張って読みました!感想は…マーキューシオあっさり死にすぎ!!!笑

    0
    2009年10月04日
  • シェイクスピア全集 ペリクリーズ

    Posted by ブクログ

    いわゆるロマンス劇、悲喜劇。
    「絶え間ない嵐としての人生を表現した劇。『時』を破壊してしまった人間が再び『時』を取り戻し、新たに生まれ変わるドラマ。」
    というD・L・ピータースンの批評が一番妥当だと思う。
    「心は命の奴隷、命は時の玩具。そして時は、この世の支配者とはいえ、いずれ止まるべきものだ」(なお、夏の夜の夢)
    感動的ではあるのだが、ロマンス劇が好きになれない理由がそのままあてはまるため、☆4つ。
    すなわち、お伽話的、モラリスティックに過ぎる。無論、「本当らしさ」の基準を離れ、現実を超えた理想的な「真実」の姿を写したものがロマンス劇だという一般的解釈は知ってはいるが。
    観劇に際して再読。

    0
    2009年10月04日
  • シェイクスピア全集 ヴェニスの商人

    Posted by ブクログ

    喜劇。ただし悲劇的。観劇の前に再読。前回は「権利のための闘争」の後に読んだ。「守銭奴」のアルパゴンと異なり、シャイロックは感受性、人間性を備えた人物として描かれている。そこに垣間見える威厳と哀愁がただの喜劇に終わらせない所以だろう。シャイロックは悪を行うのに正直であり、相手は善をなすに猫をかぶっているといえる。それとあからさまなユダヤ人差別は不快感を覚える。やはり「ユダヤ人に目はないのか」以下は妥当だと考える。また、それぞれの幕が鮮明な印象を与える。

    0
    2009年10月04日
  • シェイクスピア全集 ヘンリー八世

    Posted by ブクログ

    史劇。ただし、他の史劇とは一線を画する。シェークスピア晩年のためかそれとも戦争のない少なくとも表面的な平和のためかとにかく落ち着きがある点において。むしろ、ロマンス劇の要素を多分に含むと考える。
    そもそも、合作説を信じてよんだためバイアスがかかっているかもしれないが、個々のエピソードをつぎはぎにしたイメージが強い。ただ、キャサリン王妃、ウルジー枢機卿の描き方は賞賛に値する。
    なお読むより見たほうが面白いと思う。

    0
    2009年10月04日
  • シェイクスピア全集 冬物語

    Posted by ブクログ

    悲喜劇。現実的なものと象徴的なものの融合といわれるが、そこが好きになりきれない理由でもある。。「冬物語」とは、冬の炉端で語られるお伽話を指す。シェークスピアがわざと非現実的にしたことは容易に読みとれるが、しかしと思う。ロマンス劇全体に「時」というテーマが与えられてると思う。なお、批評家の評価は「テンペスト」同様に高い。

    0
    2009年10月04日
  • シェイクスピア全集 シンベリン

    Posted by ブクログ

    悲喜劇。最後の大円団はいいが、メロドラマに過ぎる。ロマンス劇は嫌いじゃないが、好きにもなれない。夢の詩の部分は、読む気が失せて飛ばした。シェークスピアの実験だと思って「冬物語」に期待する。
    なお話がそれるが、愛することと憎むことはベクトルが一緒の気がする。

    0
    2009年10月04日
  • シェイクスピア全集 ヘンリー四世 第二部

    Posted by ブクログ

    史劇。ハルとフォールスタッフの話。
    ハンター曰く
    「彼らは不可分。フォールスタッフの役割は現在を生きることであって、快楽的要素に訴えること。二人の関係は概念的・静的にあらずして、劇的・動態的なもので、芝居はどちらかを選ぶかを述べているのではなく、選択の行為にわれわれを巻き込む。
    (他の作品でも巻き込まれると思うが、彼の筆致の特徴ではないか。)相互依存のハルとフォールスタッフは「第一部」の終わりでは、完全につりあい、それぞれ自己の主張の限界に立って、密接に結びついているが、やがて「第二部」の結末では、フォールスタッフを放逐したハルは一人残され、この芝居の世界を制御できなくなる」
    「ヘンリー5世」

    0
    2009年10月04日