小田島雄志のレビュー一覧

  • シェイクスピア全集 リチャード三世

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    リチャード、あっぱれなヒール。前巻までは、頭が切れて行動力もあるニヒルな二枚目(中身)然としていたのに、主人公になるや否や冒頭からの悪人宣言、お見事!最後は小物になるところまで含めて、与えられた役を演じきった。
    マーガレット、ランカスターの生霊。最年長のかなしみを纏う者。呪詛が紙面を埋め尽くすこの巻にあって、なお並ぶ者のいない呪いの名手!

    リチャードに殺された者たちが亡霊となって現れ、リチャードに対して口々に「絶望して死ね!」と絶叫し、リッチモンド伯ヘンリーには「生きて栄えよ!」と祝福の言葉を贈る。この場面は舞台で観たらさぞや圧巻だろう。

    かくてテューダー朝は開かれる。

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    2018年03月10日
  • シェイクスピア全集 ヘンリー六世 第三部

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    『ヘンリー六世』は第3部だけ読めばいいってくらい、主要な出来事はすべてこの巻で起こっている。
    ヨーク公の息子たちが活躍するのもこの巻からだし、1・2部はなんだったのかってくらいヘンリー六世のキャラも立ってる。

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    2018年03月04日
  • シェイクスピア全集 ヘンリー六世 第二部

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    第一部では従順で貞淑な少女のようだったマーガレット(ヘンリー六世妃)が、第二部では一転、野心家の性悪女になっておる。

    さて今巻の見所は。
    ヘンリー6世の伯父であり摂政であるグロスター公ハンフリーと、マーガレットとの恋仲が怪しまれるサフォーク公の対立。
    突如始まるジャック・ケードの乱。
    徐々に存在感を増してくるキング・メーカー:ウォリック伯リチャード・ネヴィル。
    そして終盤になってついにヨーク公が王冠を求めて反旗を翻す!

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    2018年03月01日
  • シェイクスピア全集 夏の夜の夢

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    舞台はギリシャ・アテネ。それぞれの愛を突き通そうとするアテネの公爵たち、夫婦げんか真っ只中の妖精たち、舞台の練習に励む職人たち。
    下っぱの妖精が「恋わずらいの花の汁」を塗る相手を間違えたことから、恋の矢印が入り乱れ、怒りの矛先も乱れに乱れ、大騒動へと向かっていく。ドタバタの恋模様を描いたシェイクスピアの喜劇。

    ここに登場する人物たちは皆自分たちの恋心に正直で、同時に妖精たちの手違いに翻弄されていきます。
    短い作品ながら複数の登場人物が登場しますが、最も印象に残ったのはヘレナです。
    「取柄のない女だけど、おそばにいることだけは許して。」――ディミートリアスを一途に追いながらも想い人には見向きも

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    2017年12月30日
  • シェイクスピア全集 マクベス

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    2017/06/24
    前回のAs you like it とうってかわって、今回は悲劇。殺人を働いて悪魔にとりつかれたようなマクベスの芝居、ぜひ生で観てみたい。

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    2017年06月24日
  • シェイクスピア全集 お気に召すまま

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    遅れてやってきたオーランドーに対し、カタツムリを引き合いに出したロザリンドの台詞に思わず吹き出した。こんな調子で問答できたらけんかにならなそう。

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    2017年06月22日
  • シェイクスピア全集 ロミオとジュリエット

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    おおロミオ、どうしてあなたはロミオなの?ってやつ。まぁどういう意味なんかなー、くらいに思ってたけど、初めてどういった文脈で使われてるかを見て、そうだったのかー、っていうね、意外とよく知らんもので。
    というわけでかの有名なロミオとジュリエット。シェイクスピアは悲喜劇とかなんとか言われているけど、数冊この人の話を読んでみて、結局訳者の力量なんではないか、とか思う。今作でちょこちょこ出てくる下らないギャグ?というかダジャレ?みたいなのって絶対原文では違うはずで、それを似たようなところで日本語に直してるってのが訳者がスゲーな、と。更に出てくる人々が概ね間抜けだし、下ネタをかましてきたり、まぁ下らない。

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    2017年06月21日
  • シェイクスピア全集 冬物語

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    古本屋で衝動買い。一日で一気に読んだ。嫉妬をテーマにしたお芝居なのだが、シェークスピアによる同じようなテーマの悲劇である「オセロー」などと違って、特に何の理由もなくいきなり嫉妬に狂うところなどは、かえって実際にありそうで怖いなと思わせるものがある。すっきりとしたハッピーエンドなのも読んでいて心地よかった。一度、舞台で観てみたいものである。

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    2017年03月17日
  • シェイクスピア全集 ロミオとジュリエット

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    シェイクスピアの代名詞のような超有名作だが、なんとなく甘ったるい印象があって避けていた。今まで避けてきたことを後悔したほど楽しめた。ただの甘ったるいラブストーリーではなく、笑いあり涙ありの楽しい話だった。近いうちに時間が出来たら映画版も見てみたいと思う。

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    2017年01月07日
  • シェイクスピア全集 夏の夜の夢

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    シェークスピアによるドタバタ喜劇。ラブコメディーの古典。実演が見たくなるほど、とても楽しく読めた。現在でも多くの劇団で演じられる理由もなんとなくわかった。末尾の解説を読むと、書かれた当初は、痛烈な社会風刺であったこともわかるが、そういう背景を知らなくても十分楽しめる。

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    2016年11月27日
  • シェイクスピア全集 ハムレット

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    "To be, or not to be, that is the question."(「このままでいいのか、いけないのか、それが問題だ」<本書訳、以下同>)、"Get thee to a nunnery." (「尼寺へ行くがいい」)、"Frailty, thy name is woman."(「心弱きもの、おまえの名は女!」)など、数々の名台詞で知られるシェイクスピア悲劇。

    デンマーク王子、ハムレットは憂えていた。偉大なる父王が突然の死を遂げ、次に王位に就いたのは王の弟でハムレットの叔父であるクローディアス。高潔な兄に比べ、(ハ

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    2016年10月02日
  • シェイクスピア全集 夏の夜の夢

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    小説ではなく、エリザベス朝の時代に活躍した劇作家・シェイクスピアの作品。つまり、演劇の台本のような本である。4人の男女に妖精たちが介入し、ドタバタ喜劇になる。実は当時の時代背景を盛り込まれているので、面白い。

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    2014年10月24日
  • シェイクスピア全集 ジョン王

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    ネタバレ

    ジョン王とフランス王フィリップのあらそい。ジョンの甥であるアーサーをイギリスの王としようとするフィリップ。フランスとの戦い。アーサーを暗殺するために送り込んだヒューバート。アーサーを見逃すヒューバートだったが。牢獄から転落し死んだアーサー。イギリス貴族の反乱。窮地に立ったジョン王。リチャード獅子心王の私生児フィリプの活躍。

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    2014年01月26日
  • 事件の核心

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    The Heart of the Matter タイトルが期待させる。中味は少し深刻。アフリカ植民地警察の副所長スコービーの生活を中心に描かれてゆく。妻、上司、部下、その他の人々に囲まれて、息の詰まる生活が続く。妻への始めの愛はもうない。しかし妻を傷つけまいと常に気を使い、そのために偽りの言葉を重ねる。この欺瞞と罪の生活から逃れるのは一人になること。妻も同じ思いからか、ついに南アフリカに去ってしまう。妻の重荷から開放されたスコービー。だが、難破船から救助された夫を亡くした16歳の少女に憐れみを抱き、それが愛に変わる。再び妻がいたときと同じ捕らわれの状態になる。妻、愛人、神に対して哀れみと偽りと

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    2013年05月25日
  • シェイクスピア全集 終わりよければすべてよし

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    高校生のときは今ひとつ楽しめなかったが、いま読みかえすと、とても面白いと感じるように変わった。当時、シェークスピアはなぜこんな戯曲を考えたのだろうか?これについては今後も定期的に読んでいってみたいと思います。

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    2013年05月21日
  • シェイクスピア全集 ロミオとジュリエット

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    後世に語り継がれる不朽の名作。
    という言葉以外、あまり浮かんできません。
    似た様なものを見過ぎました。

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    2011年12月31日
  • シェイクスピア全集 ロミオとジュリエット

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    ネタバレ

    あらすじはわかっていたけれど、細かいところはよくわからなかったので。オクシモロン…?だっけ。比喩の仕方が斬新で、でも理解できる、シェークスピアの言い回しが素敵です。いつか原文を読んでみたいです

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    2015年02月27日
  • シェイクスピア全集 ジョン王

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    ジョン王の枢機卿に対する台詞が辛辣で笑ってしまった。シェイクスピアが生きていた頃の英国は、ローマと縁を切っていたのでこのようなことも書けたのだろう。

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    2011年12月01日
  • シェイクスピア全集 テンペスト

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    はじめてこのような形式の本を読んだが、ただ話の展開を追うだけになってしまい、どのようなメッセージを伝えたいのか分からなかった。

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    2011年08月20日
  • シェイクスピア全集 冬物語

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    ナイスです!
    シチリア王が愛する妃が浮気した男の子を宿しているのではないとの妄想を抱いて、悲劇を招く前半と、その16年後の奇跡の大団円。

    しかし、王妃を裁判にかけたりするので、エリザベス時代じゃないよなぁ?とドキドキしながら読んだ。
    巻末の解説で1611年の作らしいとわかって一安心(出典小説はエリザベス時代らしいけど…)。

    15年ぶりくらいに読んだので、ラスト以外ほとんど忘れてた。
    クライマックス前まで読んでから、「子供のためのシェイクスピアカンパニー」の演劇を見た。
    脚本・演出の山崎氏の解釈と、アフタートークのおかげでさらに深くこの作品が楽しめました。

    ロマンス劇だけど、ちょっとした感

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    2011年07月20日