小田島雄志のレビュー一覧
-
-
-
Posted by ブクログ
戯曲
かかった時間100分くらい?
リアと3人の娘。もっとも愛する末娘のコーディリアはつつましく、2人の姉のように美辞麗句で父への愛を語らなかったために父の怒りをかう。領地と地位を与えられた2人の姉はしかし、王を冷遇し、忠臣やその家来、つまり「善き者」を追放する。王は失意のあまり狂気を帯び、のちにコーディリアと再会して許しを乞い、正気を取り戻したかに見えるが、そのコーディリアも心悪しき者の命令によって殺される。リア王も再び狂気の中で死ぬ。
悲劇を成立させているものは、まず誠実な沈黙より美辞麗句を求める、賢人であるはずのリア王の愚かさ。これはもちろん老いに由来する。また、父の求めるものが分か -
Posted by ブクログ
リチャード、あっぱれなヒール。前巻までは、頭が切れて行動力もあるニヒルな二枚目(中身)然としていたのに、主人公になるや否や冒頭からの悪人宣言、お見事!最後は小物になるところまで含めて、与えられた役を演じきった。
マーガレット、ランカスターの生霊。最年長のかなしみを纏う者。呪詛が紙面を埋め尽くすこの巻にあって、なお並ぶ者のいない呪いの名手!
リチャードに殺された者たちが亡霊となって現れ、リチャードに対して口々に「絶望して死ね!」と絶叫し、リッチモンド伯ヘンリーには「生きて栄えよ!」と祝福の言葉を贈る。この場面は舞台で観たらさぞや圧巻だろう。
かくてテューダー朝は開かれる。 -
-
-
Posted by ブクログ
舞台はギリシャ・アテネ。それぞれの愛を突き通そうとするアテネの公爵たち、夫婦げんか真っ只中の妖精たち、舞台の練習に励む職人たち。
下っぱの妖精が「恋わずらいの花の汁」を塗る相手を間違えたことから、恋の矢印が入り乱れ、怒りの矛先も乱れに乱れ、大騒動へと向かっていく。ドタバタの恋模様を描いたシェイクスピアの喜劇。
ここに登場する人物たちは皆自分たちの恋心に正直で、同時に妖精たちの手違いに翻弄されていきます。
短い作品ながら複数の登場人物が登場しますが、最も印象に残ったのはヘレナです。
「取柄のない女だけど、おそばにいることだけは許して。」――ディミートリアスを一途に追いながらも想い人には見向きも -
-
-
Posted by ブクログ
おおロミオ、どうしてあなたはロミオなの?ってやつ。まぁどういう意味なんかなー、くらいに思ってたけど、初めてどういった文脈で使われてるかを見て、そうだったのかー、っていうね、意外とよく知らんもので。
というわけでかの有名なロミオとジュリエット。シェイクスピアは悲喜劇とかなんとか言われているけど、数冊この人の話を読んでみて、結局訳者の力量なんではないか、とか思う。今作でちょこちょこ出てくる下らないギャグ?というかダジャレ?みたいなのって絶対原文では違うはずで、それを似たようなところで日本語に直してるってのが訳者がスゲーな、と。更に出てくる人々が概ね間抜けだし、下ネタをかましてきたり、まぁ下らない。 -
-
-
-
-
-
-
Posted by ブクログ
The Heart of the Matter タイトルが期待させる。中味は少し深刻。アフリカ植民地警察の副所長スコービーの生活を中心に描かれてゆく。妻、上司、部下、その他の人々に囲まれて、息の詰まる生活が続く。妻への始めの愛はもうない。しかし妻を傷つけまいと常に気を使い、そのために偽りの言葉を重ねる。この欺瞞と罪の生活から逃れるのは一人になること。妻も同じ思いからか、ついに南アフリカに去ってしまう。妻の重荷から開放されたスコービー。だが、難破船から救助された夫を亡くした16歳の少女に憐れみを抱き、それが愛に変わる。再び妻がいたときと同じ捕らわれの状態になる。妻、愛人、神に対して哀れみと偽りと
-
-
-