岡本太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
すごいパワーがこもっていて生きているように感じられる言葉が沢山。
この本には全く関係ないけど小学校の時の図画の時間目の前に座っていた石村君の作った何かも分からないぐちゃぐちゃの粘土の林檎が綺麗に整えて作った私の林檎より注目を集めていて悔しい思いをしたの思い出した。
私の作ったのはこの世にある林檎を模範したものだったけど石村君が創った林檎は石村君にしか創れない紛れもなく新しい林檎だったからなんだろうなー。
強い衝動に駆られて創り出されたものに模範品が太刀打ち出来るわけがない。
私は自分の環境やつまらない考えで蓋をしてやりたいと思ったことや立ち向かわなきゃならないものから目を逸らしている。
そ -
Posted by ブクログ
■■評価■■
★★★★✬
■■概要■■
○岡本太郎先生が雑誌などで受け答えしたものをベースに編集された本。自分に対して純粋に生きる言葉がこれでもかと散りばめられている。
○1979-1981に掲載されたにらめっこをベースに再構築
○『自分の中に孤独をいだけ』『自分の中に毒を持てと合わせて』3部作シリーズだが、話の角度は多少違っても根底的な部分は変わらない。個人的には一番はじめに読んだ『自分の中に孤独をいだけ』が最も衝撃であったが、本書もかなりガツンとくるような内容である。
○岡本太郎先生のような人生をそのまま生きることはできないかもしれないけれど、純粋な気持ちで行動すること、自分自身を見方だ -
Posted by ブクログ
この本を読んで、「芸術は爆発だ」の意味が分かった。ただ、芸術だと思っていたものがバラバラに壊されて、自分が何を美しいと思うのか分からなくなってしまった。岡本太郎が抽象美術運動に近いこともあって、この本を読むと抽象絵画やシュルレアリスムこそ本当の芸術だと考えてしまうけど、ちょっと待って、と思った。
「『名所絵はがき』のように、写真としてはつまらなくてもそれを通じて想像する景色に思いをはせて、あこがれるようなものです。また、いかに真にせまって描いてあるかという、技法について感心したとしても、これは芸術の問題ではありません。」
-これまで、自分がいいなと思う絵はいくつかパターンがあった。その一つが -
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Posted by ブクログ
「自分のまわりに垣根をつくって、外ととけこめるはずがない」「下手でも自分自身の歌を歌えばいいんだ」。
岡本太郎の本を読むのは『自分の中に毒を持て』に続き2冊目。なぜこうも力強いのか。幼少からスジを通してきたという岡本太郎。先生至上主義である義務教育、そして軍国日本で徴兵されたときも自分を貫いて戦ってきた。
読んでいると、弱者が暴力(身体的、精神的にかかわらず)を振るい、強者が耐えて戦っているのだとつくづく感じる。残念ながら、理不尽は今の世もある。なぜ私がこんな目に遭うのか。そう思った人は少なくないだろう。ここで大切なのは、自分のスジを貫くということだ。迎合して生きるのが自分のスジだというな -
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Posted by ブクログ
岡本太郎が沖縄(八重山地域に関する話が多い)を訪れたときの旅行記と、日本文化に関する論考。
西洋的な現代美術及びその影響を深く受けた現代日本の美術や芸術は貴族文化がベースとなっているけれど、沖縄の文化(歌や踊り)は生活や労働に根付いたものであり、それが実は日本古来の文化なのではないか、という趣旨の論を展開している。
この考え方を敷衍して、沖縄が本土復帰するのではなく、本土が沖縄に復帰するべきなのだ、と主張している。
以前読んだ大江健三郎の『沖縄ノート』もこのような主張をしていた気がするので、この時期にこのような主張が流行っていたのかなとも思う。
岡本太郎の文章表現が非常に芸術的で、意図を読み