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「憤り」とは世界に体当たりする情熱である――。グローバル時代の社交術から官僚依存批判、シャツスタイルのススメまで、時代の数歩先を駆け抜けた芸術家による鮮やかな日本論! 岡本敏子による「太郎の眼」収録。
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Posted by ブクログ
ベルトコンベアーの上で誰もが踊っている、これが近代、英雄不在。しかし、問題はこの世界に何の爪痕も残せないという惰性的な虚しさを感じていることである。しかし、もし世界が変えられないなら、返ることの出来るものがある。それは自分自身である。自分というミクロ宇宙。こういう時に我々は自分自身を宇宙として、猛烈...続きを読むに彩られなければならない。たとえ自分自身がささやかでも生きる喜びは世界をおおう。そのためには、自分を、瞬間瞬間に分断し、切り捨てていくことだ。その切り口から彩りが生まれる。今日もし多くの人が誠実に、勇気をもって、そして平気で、己を変えていったのならば、絶望的と言われた世界の状況、非人間的なシステムも変え得ると思う。ところで、自分を切断し、変えるとは、言いかえれば、瞬間瞬間に自分を殺すことと言ってもいい。殺して、再生する。ちょうど季節の周期が、春夏秋冬と終結しながら再生するように、人間個個も、日に日に新しく生まれ変わるのだ。昨日の己にこだわることなく、あしたの不安におびえず、現在にこそ新鮮に輝く。
岡本太郎らしい一冊だが、岡本太郎的なエッセンスは「毒を持て」「盾をつけ」「孤独を抱け」の3部作の方が綺麗に纏まっていて網羅性もある。
今一番の愛読書。自分の心の中でいやったらしい考えが浮かんだ時に読んだら目が覚める。彼のような生き方をすることは、確かにこの現代社会では困難だ。しかし、この本を読むか読まないかで、人としての根っこの部分はかなり変わってくるだろう。
生きること。人間であること。突き詰めると衝突や憤りを随所に感じるべき活動であると思う。 その衝突や憤りを乗り越えるからこそ、乗り越えるときに莫大なエネルギーが生まれ、美しい。 形式主義的、権威主義的な現代の無個性を痛烈に批判し、本能を目覚めさせる一冊。
岡本太郎の生き様、生き抜くことへの本能的な欲望に身震いした。弱気になったときに読み返したい一冊。パワーもらったわぁー。
人間岡本太郎の逆鱗。 書店を散歩している時 なんか睨まれてるなァ。 と思ったらこの本でした。笑 しかしながら、 「怒らないことは堕落だ」 という帯の一言に激しく 揺さぶられ即購入。 こんなに勢いのある文体も珍しく 一語一句に岡本太郎の命そのものを 感じました。 怒らないことは美徳でも なんで...続きを読むもなく堕落だと 言い放ってしまえる強さが 凄まじいですね。 久しぶりに読んでいて身震い するタイプの一冊でした。 特に結婚披露宴に対する近年の 異常な感覚には以前から疑問を 感じていたので、激しく共感。 自分の在り方に自身を持てる タイプの一冊でした。 もちろん一般的にはほとんど 共感など得ないでしょうけど。 読むのにかかった時間:3時間 こんな方にオススメ:人間らしく生きたい人
岡本太郎の本は、学生の頃、「強く生きる言葉」を読んで感動しました。今また外国に住んだあと、この本を読むと、言いたいことがすごくわかる。 自分の中にあったことが言葉でちゃんと表現されていて、力をもらえる本。
この本を読んで、多くのことにはっとさせられる。 いろいろな物事に対して、まっすぐに、開けっぴろげに自分の考えを述べていく。時には強烈な言葉で。 ただ、それは芸術家の極端な思想などではなく、私には妙に腑に落ちた。 岡本太郎は『法律、常識、風俗、しきたり。人間世界は譲歩しなければならない約束事ばかりだ。...続きを読むそれは誰でもがまもる。しかしそんなもの、永遠の眼から見れば非本質的であり、皮相なアクシデントだ。』という。 今の世の中、岡本太郎が言うように、自分の感じたことをストレートに表現し、誰とも馴れ合わず、不合理とぶつかり合っていくと非常に生きにくい。 少なくとも私には無理だ。 ただ、いろいろなものごとに接するにあたり、「本質的に大事なことはなにか」を意識していきたいと感じた。
岡本太郎のことばをテーマごとにツギハギしたような本。 小テーマごとにまとめられているような内容だったので、途中で話が終わっているような印象をうけた。 そのために、ちょっと物足りない。 引用元の本を読むしかないのかな。 読んでいるうちに、岡本太郎の教養の深さや知性の高さが垣間見えた気がしました。 知...続きを読む識教養を武器にしていないから、話を聞いていてとても素直になれる。 私自身は、小学校からずっと、教師という人の在り方に疑問をもっていました。 褒められているのに、裏になにかあるような感じがして、素直になれなかった。 もちろん、うれしかったんだけど、作られたような感じがして、どうしても学校という環境に馴染めなかった。 大人になってみると、そう感じた自分がひねくれていただけなんだと気付いたのですが・・・。 ひねくれた自分でもいいのかなと思えて嬉しかったですね。 今の日本人って、昔に比べて小さくなってしまったと思う。 インターネットで世界中の人たちとつながれるようになった。 でも、結果的に世界が狭くなってしまっているような・・・。 傍観者として生きようとする人が増えてしまったんじゃないかなあって。 岡本さんの現代人への眼は確かだと思います。
命懸けで生きる…!こんな生き方があるんか…。 岡本さんが作った、久国寺の鐘の音を聞いてみたいです。「これはこうあるべき」って形を打ち崩す勇気。岡本さんはもちろん、鐘を頼んだお坊さんもその勇気を持っていたんだなぁ。 当たり前を疑え!
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