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「今日の芸術は、うまくあってはいけない。きれいであってはならない。ここちよくあってはならない。」――斬新な画風と発言で大衆を魅了し続けた岡本太郎。1954年の底本刊行当時、本書は人々に大きな衝撃を与え、ベストセラーとなった。彼が伝えようとしたこととは何なのか? 「伝説」の名著は、時を超え、いつの時代にも新鮮な感動を呼び起こす。
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Posted by ブクログ
1954年に発売された岡本太郎の著作の新装版。70年以上も前の本とは思えないほど、現代の美術や生活の実装を捉えているように思いました。合理性や幸福、穏やかな生活という綺麗さを求める現代を強く否定する岡本太郎の言葉は、人間の生生しさや生きるということの悲惨さに真っ向から向き合おうとするものばかりでした...続きを読む。随分前に購入して積読になっていた本ですが、タローマンきっかけで改めて読みました。突き刺すように強烈な言葉が刺さりました。
岡本太郎の情熱に満ちた言葉の数々、芸術に対する深い洞察に胸を打たれました。この本、マジでおすすめです。人生を通して、己自信を創造してゆこうと思えた。これから何度も読み返すであろう1冊です。
1950年代にしかも43歳でこの論理に至っていた偉人の今読んでも古臭さを感じない精神自由主義啓発本 芸術家じゃなくても読まれたし
芸術とは『今ここ』にあるものを捉え、自ら表現していくことが、芸術をすることの意義でもあり、人生全体を豊かにするのだろう。また『今ここ』の精神が世界を正しく見つめ直すきっかけとなり、決してアカデミズムな見方に囚われることなく、自由な見方ができてくるのだ。 新たな視点こそ、新たな世界への幕開けであり、誰...続きを読むにも邪魔されることはない。 それは、芸術作品だけでなく我々の日々の営みにも見出されるのだということを付け加えておく。 (それっぽいことを言ってみたけどどうですか。)
絵をかけは、自分の殻を破るってことのなのかな とにかく、自分に自信を持って自分を知ることが、大切なんだろうな
この本を読んで、「芸術は爆発だ」の意味が分かった。ただ、芸術だと思っていたものがバラバラに壊されて、自分が何を美しいと思うのか分からなくなってしまった。岡本太郎が抽象美術運動に近いこともあって、この本を読むと抽象絵画やシュルレアリスムこそ本当の芸術だと考えてしまうけど、ちょっと待って、と思った。 ...続きを読む「『名所絵はがき』のように、写真としてはつまらなくてもそれを通じて想像する景色に思いをはせて、あこがれるようなものです。また、いかに真にせまって描いてあるかという、技法について感心したとしても、これは芸術の問題ではありません。」 -これまで、自分がいいなと思う絵はいくつかパターンがあった。その一つが、その絵の奥に広い世界を感じるもの、絵が別の世界への窓のように感じるものだ。だから、風景画やポスターなどテーマやモチーフがはっきりした作品が好きだった。また浮世絵を見る時は彫師や摺師の技巧にうっとりするのが好きだった。しかし、この文章を踏まえるとそれは絵そのものの芸術を評価してはいないのかもと思った。それから、自分の好きだった絵が急につまらなく思えてしまった。だけど、やっぱり違う世界に思いをはせたり、超絶技巧にうっとりすることも芸術の一つの魅力なのでは思う。だからこの文章には100%賛同はできなかった。 芸術は己のなかにあって、知識や教養の垢にまみれてしまったそれを取り除いて噴き出させるのが創造である、という文脈を知って、「芸術は爆発だ」の意味を深く理解できた。 また、描いてある意味を理解しようとするのではなく、己の芸術と呼応させるのが鑑賞なのかも、と思った。芸術は分かろうとするのではなく、ただまっさらに感じたらいいんだ、と思うと、抽象絵画や現代アートを見て何が描かれているか分からない時に感じた困惑や強張った態度が優しくほぐれていった。 自分は映画や本や美術を見ること・読むことが趣味だったけど、それに没頭した後は何故か空虚で物足りない感覚があった。第1章を読んで、それは創造をしていないことから生まれる虚無なのだと気づいた。芸術は生きるための喜びであり、創造がその本質。すなわち創造が最大の娯楽であるという筆者の考えは、サブスクやYouTube で受動的な娯楽が格段に増えた現代の横っ面を引っ叩くようなインパクトがあった。 では自分では何が創造できるか、と考えた。 鑑賞も自分の心の中に自分なりの作品を映し出すことだから、創造的行為であるという指摘から、今の趣味を創造的に発展させることもできるのでは、と思った。意思を持って、挑戦する姿勢で鑑賞する。これも1つの創造だとすると、鑑賞の姿勢がまた変わってくるなと思って面白かった。 また、本や映画の感想を書くときにスッキリした感覚になるが、これこそ創造の楽しさなのかも、と思う。感想を言葉にするという創造を、これからも続けたいと思った。 普通に、絵も描いてみたいと思った。 芸術はうまくあってはいけない、という指摘は、芸術をより広く身近なものにさせる一方、じゃあ上手い下手ってどうやって決めたらいいの?と思った。美大受験がまさに直面している問題なのではと思った。「芸術はけっして型ではありません。」という岡本太郎は、今の受験制度や美術教育をどう考えるのだろうと、聞いてみたくなった。
ただ逆説を唱えるだけならきっと誰でも出来るが、岡本太郎の説得力は違う。 美大生の私には耳が痛くなるほど芸術についての知見、そして情熱が溢れ出す良書。
芸術鑑賞も、 それぞれの心の中で イメージを創りあげて見ていること、 価値を創造していること、 自分自身をつくっていること、 などの点から 創造なのだということが 腑に落ちたし 心に残った。 根拠を示しながら、 明快に描かれた本。
70年も前に書かれた本とはとても思えない普遍性を感じました。 芸術と芸(芸道)のちがいはとても腑に落ちました。 岡本氏はあくまで芸術寄りなので、芸道より芸術を重く置く傾向にありますが、その二つの違いという考え方自体は誰でもうなづけるものだと思います。 そして誰もが表現すべきだという言葉には本当に勇気...続きを読むをもらえます。自分が何かを生み出した時の高揚感というのは、享受する事では味わえないものですから。
岡本太郎氏の本は何かしら気付きがあるなぁ。よくよく考えれば「それはそうでしょうね」みたいな事でも日本では保守に走るから「前からこうやってきたから」「周りもこうやってるから」に流されて、まあ良く言えば「空気が読める文化」なんだろうけど真実を見ようとしてないだけだったりと
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