あらすじ
孤独である自分、未熟である自分に胸を張れ──岡本太郎の言葉〈メッセージ〉は、時代を超えて私たちの魂を射ぬく。本書は、いまも読み継がれているベストセラー『自分の中に毒を持て』、そしてその姉妹本『自分の運命に楯を突け』に続くシリーズ第三弾である。太郎が生前、さまざまな媒体で発表してきた原稿や講演を中心に構成した。その多くは、はじめて書籍化されたものだ。そんな貴重な原稿の中から、現代に通じる熱いメッセージを厳選している。第1章 人生のドラマは、いつだって自分が中心だ 第2章 「挑み」をやめた瞬間から老人になる 第3章 人生は不純なものとの闘いだ 第4章 人間は樹に登りそこなった 第5章 創造すること、それは人間の本能的な衝動だ 第6章 ぼくは抵抗する。その決意はますます固い
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Posted by ブクログ
どんなに貧乏でも、いかに小さい場所であっても、片隅だってかまいやしない。充実して生きるってことが生きることの素晴らしさなのであって、それこそが文化の意味だ。
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毒を持て、楯を突け とまた違った感じ
太郎の憤っているものへの挑みを見せられている感じ
老いに対して憤ってるのは、へーと思ったけど50年前じゃサザエさんとかで波平が50代なのにおじいちゃんって感じで今とは色々違うんだろうなとか思ったり(昨今は自分は若いと思い込んだ老害と呼ばれる人が多々、、、)
編集の感じなのか、結構入りやすい、受け取りやすいかんじ
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『自分の中に毒をもて』から岡本太郎さんの生き方に感銘をうけ、同シリーズものを購入。
人生をオリた大人にはなりたくない。
常に心には青春を抱き、自分の人生を最大限に謳歌し、突き進んでいく。
勇気づけられる文章であふれていて個人的にはとてもお気に入りの一冊。
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岡本太郎という人間に初めて触れた本です。
現代でこそ受け入れられやすいような考えにも思えますが、これが1960年代前後に綴られた言葉だと考えると、とんでもないパワーや信念のようなものを感じます。
構成者の後書きにある「いかにして岡本太郎を体内に取り込むか」という表現がもう、全てだと思います。
何回でも読み返したいなと思う本でした。
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無意識に埋め込まれた社会規範などを自覚させられた、いかに他者の考え方に毒されて自分の考え方を失ってるかが分かった。自分独自の価値観で、自分全体で生きるということに向かっていく、瞬間瞬間を全力で生きていく、そうすることで若者でいられるのじゃないかと思った。他人に対して媚びへつらった作品はつくらず、自分の中の信念に従って「芸術」を作っている岡本太郎を見て、自分も、自分という作品を他人に対して媚びへつらわずに自分の信念に従って表現してゆこうと思う。
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バイブル
3部作3冊目!!
自身の環境(芸術的素養のある家庭環境)からの対抗が全てのルーツ!そこから立ち位置を孤独に起き、人生通して闘っている姿勢に感服!
固定観念なんてない!自分をぶつけるだけ!
またつまづいた時に立ち返って読みたい本!!
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絵を描いているので、こういう創作論は大好きです。私は太郎さんほどのものではないし、単なるショボい凡人ですが、小学生の頃いじめられたときにすごく悔しくて「絶対学校なんて休まない!私をいじめるってことは私をきらいなんでしょ?だったら毎日学校に行って存在をアピールして、うんとイヤな気分にさせてやるんだ」と学校に行っているうちにいつの間にかいじめられなくなったことを思い出しました。私なりに運命と闘っていたんだなあ。太郎先生ならきっとほめてくださるかな…?
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日本人には退屈する暇なんかないけど、それをもう少しプライドみ持った方向にむけて生きがいをつかんでいけば、こんなにも面白い立場はないと思う。
日本の生活者の消極的な混乱を逆手にとってそこから生きがいを見つけていけばきっともっと面白い文化がうまれる。
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岡本太郎シリーズ読書期間、という時間を過ごした。"自分の中に毒を持て" からはじまり、この本が二冊目。
もう、大体 "岡本太郎" ってこういう人なんだろうな、。くらいには一冊目でわかった気になってしまって。でも、もっと知りたい!と思ったから、この本を買うに至ったんだよね。
結局、スラスラと読み進めてしまって。でも深々と刺さる言葉に、胸がキュンってしたり。
これでお終いは、寂しい。と思ったから、この本を読み終える前に、次の本を買っておいた。
時々、独特すぎる!って思うエピソードもあるけど、彼は至って "シンプルを貫いた人" ということは、覚えておきたいことなのだよね。
岡本太郎の言葉を、小難しく考えてしまうのは、厄介にさせているのは、私のプライドなんだなーって事。
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強烈です。言葉選びが激しすぎて本能的に反発したりもしますが笑 伝えたいことの本質に関しては、やはり心がふるえる箇所が多い。
いのちの躍動こそが真の悦びであることを再認識できました。剥き出しのまま生きるぞう!
またしょぼくれたら、蹴飛ばしてもらいます。
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前半はやっぱりそうだなって思った。
後半が意味がわからんかった。5年後、もう一度読み直した時に、この意味がわかるよう、自分を使って表現していく。
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心に刺さる言葉がたくさんあって、初めて本に付箋をたくさん貼りました。
そう簡単に真似できることばかりではないです。でもそう考えるのではなくて、"構成者の言葉"にもありましたが、「"キミはキミのままでいい。"そう言っているだけ。いかにして岡本太郎を体内にとり込むか。」そういうことだと改めて思いました。この本に書かれた言葉をヒントに、自分と向き合って、「自分の責任において、己を徹底的につらぬく」。
それと、「人類は木に登りそこなった」「あえて登らない方を選んだ」という話は、新鮮で面白かったです。
Posted by ブクログ
岡本太郎の本は、一つのことだけを様々な言葉で語ってるだけなんだが、経験談やアプローチが唯一無二で、読んでしまう。
元気も出る。葉隠とも共通してる所があり、面白い。別の自分が後ろから自分を操作するイメージ。心が軽くなるし、「あるべき」を追及できる。
・人は老いるべきではない。老いた以上は死ぬべきだ。
生命の循環こそが高貴さ。老いは社会的、心理的な現象。
・絵は受け身で鑑賞しても満たされない。描けたらいいね、と思ったら、描いてみるべき。
芸術はうまくあってはいけない、きれいであってはいけない、ここちよくあってはならない。
創造することは人間の根源的な情熱だ。
Posted by ブクログ
■■評価■■
★★★★☆
■■概要・感想■■
○岡本太郎先生が書いた文章をまとめたもの。大阪万博の太陽の塔の制作者ということぐらいしか知らなかったが、非常に純粋で飾り気なくてダイレクトなメッセージを発していた人だとは知らなかった。
○芸術は、専門の知識や技術を持つ人達が”いい”と決めた権威あるものが良いものだろう、という他人に頼った考えをしていたし、多くの人がそうしているのだと思う。岡本太郎はそんなものは不潔であるという。
○自分としての筋を通さず、迎合して上手に周りに合わせて、ポジションを取っていく、そんなものに対して強烈にNOといって、反抗する。
○純粋すぎて他人に理解されないものだろうけれど、孤独かもしれないけれど、それで良い。中途半端ではなく明朗に打ち出して、己をごまかさずに貫く。己に対して残酷なまでに批判的になる。積極的に主張する。それが本当の謙虚さだと。
○そういっていて、中途半端ではなくてやっていけば、魅力になって嫌味にならなくて、よくなる。
○成功した偉人として捉えるのではなく、壁にぶつかりながら確固たる自分をもって、自分を貫いた人として捉えるべきなのだと知った。
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太陽の塔を見に行った時、感化されて買ったこの本。私から見る岡本太郎の印象は"尖っている"。でも岡本太郎は尖っているとゆうよりかは"燃えている"という表現の方が近いかもしれない。読み終えてから、全部かかってこいとゆう強い気持ちと、勇気をもらえた。どんな自分も受けいれて朗らかに生きようと思う。自分と思い切りぶつかって向き合い、ど根性で馬鹿みたいに生きてやると思った。岡本太郎は言葉にできないようなうちに秘めた憤りを言葉にするのがすごく上手で、私はものすごく大好きです。
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芸術家(芸術)と絵描き(職人)の違いの示唆が面白かったし、それが本質なんだと理解した。
貴族のオーダーに応えていたのは職人であって、芸術家ではなかった。その後、貴族制がなくなり、オーダーがなくなり市場になった時に、絵描きはそもそも絵画とは何かと考え、そこに矛盾を抱えながらも表現するようになり、それで初めて絵画は芸術となった。
考え悩むこと、自分自身と対立すること、矛盾を見つけること、この活動自体が芸術なんだと。
人の価値観に迎合したり、ただただ心地よいものを作ろうとしたりすることは、芸術ではない。
「矛盾」「自己批判性」「情熱」この辺りがキーワードだなと。
太郎曰く芸術の原則は「うまくやらない、綺麗にやらない、ここちよくやらない」であると。
これが本質。
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個性的な岡本かのこを母にもつ、「芸術は爆発だ!」の強烈なインパクトの岡本太郎は、理解出来ない遠い人だった。この本を読むまでは。
でも、今は違う。
正直なところ、芸術的な細部は難しいと感じたが、岡本太郎を貫くスジは、カッコいいし、その思いは強いが温かい。とても意外だった。元気と勇気ももらえた。
現代社会の私たちが知らず抱えている空虚感、
『自分の生活と働くことの関係、つくるという初原的なやろこびと現実の労働とのくいちがいからくる一種の絶望感。それが今日の不幸だ。・・・社会生活のなかで自発性を失い、抑えられている創造欲がなんとかして噴出しようとする。だれもがそういう気持ちをもっているはずなのに、手段が見つからない。・・・』に、納得し、胸に熱いものが込み上げた。それは、今のわたしに必要な言葉だった。
『大切なのは絶対的な創造の意志であり、そこにある感動だ。自分の生活のなかで生きがいをどのように溢れてさせるか。自分の充実した生命、エネルギーをどうやって表現していくかーーー。
実際の形、色、音にならなくても、心のなかですでに創作が行われていると考えばいい。つくるよろこびに生命がいきいきと輝いてかれば、それでじゅうぶんだ。
芸術が作品になって商品価値をもたなければならないなんて考えはバカげている。』
『その人の運命に応じて己れの生き方、その生きがいを発見していけばいい。・・・自分がやりたいことをやる。ひとに迷惑を掛けない。それでいいんじゃないか。』
己れを信じ、貫き、孤独に闘い続けた岡本太郎は、凄い人だ。
だが、わたしは"岡本太郎"にはなれない。
"わたしはわたしになれ。覚悟を持って、わたしになれ!"と、教えられた気がする。
『自分の中に孤独を抱け』を読んで良かったと本当に想う。
Posted by ブクログ
「謙虚」という言葉は自分を低く見せる、という意味ではなく、自分自身を貫き通すことだ。という言葉が深く刺さった。人生の岐路において、何かの選択を迫られた時、自分自身を信じてあえて危険な道に挑んでいく。そういった姿勢を持つことが大切であると学んだ。
Posted by ブクログ
正直、「自分の中に毒を持て」の二番煎じ、岡本太郎ファンを釣る作品くらいの気持ちだった。
だから、買わないつもりでいたが、なんとなく気持ちも、弱っていたし買ってみた。
上のように書いたが、とはいえ、やっぱり岡本太郎の文章である。
ただ読んでいるだけで、本当にパワーが湧いてくる。
最後の巻末の言葉
構成社者の平野暁臣さん
「"キミはキミのままでいい。弱いなら弱いまま、誇らかに生きてみろよ"そう言っているだけです。
そうやって生きたのが岡本太郎なのです。」
最後にこの文章を読むと、岡本太郎が、「弱くても、弱い事を分かって我を貫く、そこにパワーがある」という事を言っていた事が思い起こされてより、味わいがじわっと出て、とてもいい。
Posted by ブクログ
書店でタイトルに心惹かれて購入した一冊。
岡本太郎というとテレビで見た世代ではないし、「芸術は爆発だ」は漫画の中の言葉だと思っていた。前衛的で世の中に噛みつくタイプの芸術家くらいの印象はあって、今回は"孤独"というキーワードに引っかかって読んでみた。
前半は、自分が主であること・お前がお前の頭で動け、という痛烈なメッセージを感じた。でも、今の若者は、、的な周りを憂う雰囲気より、本来こうあるべきだろう!という活力を強く感じた。たまにこういう人に出会うことも必要だと思う。簡単な言葉かもしれないけど、なんかやってやるか、という気持ちになる。
自分は未熟であることを理解して(無知の知)、自分で考えること、これが基本で最も重要な芯のある人間の真理かもしれない。
先日みた映画「セッション」で、自分のダメだったところがわからないではなくて、怒られるのが怖くて何にも言えない生徒にブチぎれる教師を思い出した。考えを出さない、行動しない人が増えていくと結果的に陰湿な雰囲気になるし、いい考えになっていかない。なんとなく会社の雰囲気が悪くなっていくときを思い出した。
終盤は、芸術家としての在り方みたいな内容で、わかり切らない部分もあったが、全体通して丸くなり過ぎてはいけないな~と思い出すような内容だった。
著者の老いに対する考えとして、認識することに強い嫌悪感があることを感じた。協同体の重荷になったら自殺する部族のエピソードは強烈。倫理を無視するなら、なんでもかんでも長寿ではなくて本能的にそういう選択もありなのかもしれない。
ーーー
自分がやりたいことをやる。ひとに迷惑は掛けない。それでいいじゃないか。
ーーー
以下印象的な内容のメモ。
・孤独を悲壮感でとらえるな
・人生に目覚める(責任を持つ)のは12~13歳
・惰性的に生きると悩みが重くなる
・人間のノーブレスは闘うこと・災いを受け入れること(noblesse:フランス語で高貴さ)
・自分を客観的に動かすイメージ。自分=他人、他人=自分の使い分け
・私なんか...は他責の現れ。謙虚は自分を貫くこと。
・社会のルールを学ぶだけで何の意味がある?形而上学の意味が無くなってしまう。
・無目的、無意味な挑みに意味がある
・不純なものにノーと突き付けて、飛び込む。逃げない
・誤解された範囲がその人間の大きさ
・サルが木から降りれなかったのではなく、ヒトが木に登り損ねた。最も自然生活から遠ざかった動物。
・排他的心情の中に愛はない。
・遊びの手段が増えるほど、空虚なムードは増えている。病む人が増える。溢れ出る本然の喜びとは?
・鑑賞にいいと思ったことだけを感じる。わからない部分は心配しない。
・表現したいは原初の欲求のはず
・日本では「誰かがやらなければいけない」とみんなが言う。「オレがやる」は不遜で常識違反??
Posted by ブクログ
生身の自分に賭ける。
印象に残った箇所・言葉でした。自分も多くの人達と同じく、やりたいと思った事を、挑戦せずに諦め、無難で安全な道を選んできたなと、しみじみ思い、空虚さの源が解明された気がしました。
個人的には、シリーズ1作目の自分の中に毒を持て、の方がインパクトがあり好きです。
Posted by ブクログ
力強い岡本太郎の言葉たち。
説得力があるような、ないような。
ただ、彼のような心で生きられたなら、
人生は悪くないって思える言葉たち。
無目的、無意味な挑み。
いいじゃん。
Posted by ブクログ
常に挑戦し続けるバイタリティは見習いたい。
岡本太郎の言葉は真っ直ぐに心に響く不思議なチカラがある。
弱いなら弱い自分を認めたまま前向きに生きよう。
Posted by ブクログ
再読
「自分を積極的に主張する。己れ自身に対して残酷なまでに批判的になる。それが本当の謙虚だ。」
自分自身を批判し、徹底的に自分を捨てることで自分を確立しようとしている。しかし確立した自分でさえも捨てようとしている。普通の人ならば自分を捨てようとはしない。捨ててしまったら今安定してる状態が不安定になるからだ。しかし岡本太郎は安定が嫌いなのだろう。だから自分を捨ててあえて不安定な状態で自分自身と格闘することで磨きがかかり、より魅力的な人間になる。
恐ろしいほどの情熱を持ちながら、謙虚さも兼ね備えている岡本太郎の生き方は本当に面白い。