中山祐次郎のレビュー一覧

  • やめるな外科医 泣くな研修医4

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    外科医として生きていく覚悟が出来てきた主人公。悲しい別れも経験したが、決して人の死になんて慣れることは無いと言い切る彼のこれからを見つめていきたいと思う。

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    2025年02月28日
  • 悩め医学生 泣くな研修医5

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    シリーズは以下の順番らしいです。
    ①泣くな研修医→読んだ
    ②逃げるな新人外科医→読んだ
    ③走れ外科医→読んだ
    ④やめるな外科医→読んだ
    ⑤悩め医学生右手読んだ
    ⑥外科医、島へ

    5作目は①泣くな研修医の前の医学生時代の話です。
    作品順に読むのがおすすめ。

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    2025年02月27日
  • 夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―(新潮文庫)

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    医師でありながら小説家でもある9人の短編小説が詰まった作品でした。あんなに忙しそうなのに、いつ小説書いてるんだろうって不思議に思う凄い方々。

    医師であるからこそのリアルな感じが伝わってきて、とても面白かったです。

    特に空中テントは、認知症の家族を介護したことある人なら誰しも共感出来る部分がたくさんあると思いました。施設の入所は、家族を見捨てることではなく、プロがみてくれる安全な場所にいれるという考えが広がったらいいな。
    私も主人公のお母さんにとても同情しました。介護する人は、自由が奪われて当然なのか、当事者じゃない人達から見捨ててるなんて文句言われる筋合いはほんとにない。文句を言うなら1週間でいいから、在宅での介護を経験してみたらいいと思う。どれだけ大変かはやったことのある人にしか分からない。

    あとは救いたくない命も面白かったです。医療従事者であれば、色んな患者がくる。犯人であろうと、被害者であろうと、どんな人であろうと病院に来たら、全力で治療をしなければならない。そこに差別はあってはならないけれど、医療者も人間だから色んな考えが浮かぶよなと改めて考えさせられました。たくさんの人の命を奪った人を救うことは、正しいのか。でも真相解明のためには、犯人に生きててもらって動機を聞き、罪を償ってもらうのがいいような気もする。難しい問題だと思いました。

    こんなにたくさんの医師が書いた作品をたくさん読めて楽しかったです。

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    2025年02月02日
  • 医者の本音

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    まずすごい題名にびっくり!小野先生の熱意は感じられ、医師の大変さを感じ、ほんとに本音で話してくれてると思います

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    2025年01月13日
  • やめるな外科医 泣くな研修医4

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    シリーズ4作目。
    タイトル通り、主人公雨野は公私ともに逆境に立たされることとなります。
    そのうちのいくつかは身から出た錆でもありますが。

    30歳になった雨野。医師として成長した半面、慢心も見え隠れ。
    この作品にリアリティがあるのは雨野に人としてどうなのと思われるような一面もあるからかもしれません。
    そしてこれくらい仕事のことを考えていなければ、外科医って務まらないのかも。

    4作目には同期の川村が登場しなかったのが残念。
    最終的には東京で外科医を続ける決意をした雨野。少し時間を置いて続きを読みたいと思います。

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    2025年01月07日
  • 夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―(新潮文庫)

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    明けのカルテ 医師作家アンソロジーを読みました。
    9人の医師作家の短編集です。
    どれも結構面白かったです。
    空中テントでは、テントを張るために実家に帰った主人公が父親の認知症と直面します。
    50年前に話題となった有吉佐和子『恍惚の人』を思い出します。
    私の祖父も私が子供の頃認知症で大変でした。
    昔は介護施設も無かったですから大変でした。
    峠を超えてきた命では天城峠を超えて早産しそうな患者を迎え入れるチームの話で、出てきた地名が河津七滝ループとか、天城峠、伊豆の踊子像とか、懐かしく思いながら読みました。
    ドラマになって欲しい短編集です。

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    2024年12月24日
  • 外科医、島へ 泣くな研修医6

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    中山祐次郎の外科医、島へを読みました。
    主人公は半年の約束で離島に行くことになりました。
    そこには30年勤務している医師が1人おりました。
    外科医としては一人前になったつもりですが、すべての患者を見ることで、自分の無力さを知ることになります。
    ドクターコトーのような話になってきたなと思いながら読んでいました。
    恋愛あり殺人事件ありで盛りだくさんでなかなか面白かったです。

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    2024年12月18日
  • 悩め医学生 泣くな研修医5

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    中山祐次郎の悩め医学生を読みました。
    泣くな研修医の第5巻です。
    5巻では遡って、主人公が大学生の話です。
    人気漫画の島耕作やゴジラ-1.0みたいだなと思ってしまいました。
    医者になるのには思ってはいたけど、やはりほんと学生時代も大変なんですね。
    研修で病院に行っても、解らないことだらけで、教えても貰えない。
    私も設計事務所に勤めて一年目は、解らないことだらけで大変でした。
    先輩の板挟みに遭ったり、大変だったのを思い出しました。

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    2024年12月13日
  • やめるな外科医 泣くな研修医4

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    中山祐次郎のやめるな外科医を読みました。
    泣くな研修医シリーズの第4巻です。
    手術の回数もこなして、自信もついてきた頃ミスを犯して、患者を危険な目に合わせてしまいます。
    手術のしばらく外されて医者をやめようかと考えてしまいます。
    誰でも長い人生の中では大きなミスをしてしまう事はあると思います。
    私も学生の頃自転車でバイトしていて、大きなミスをしてしまったこともありました。
    社会に出てからはそれほど大きなミスはありませんが、それでも思い出せるミスはいくつかありました。
    主人公は、末期癌の若い女性が亡くなってしまう場面に出逢うのですが、私もこの年になると高校や大学の同級生を癌で亡くしています。
    先日も、親しい大工さんの奥さんが癌で亡くなりました。
    お医者さんは常に患者さんの死と直面してるので、本当に大変なと思います。

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    2024年12月12日
  • 走れ外科医 泣くな研修医3

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    中山祐次郎の走れ外科医をよみました
    泣くな研修医シリーズの3巻です。
    2巻を読まないで3巻を読んでしまいました。
    医者になって5年が経ち、一人前になった主人公は、後輩に可愛い研修医がつきました。
    末期癌の若い女の子が富士山に登りたいと言うのに、研修医と付き合って富士山に登ります。
    富士山登頂はよくテレビでも取りあげられに問題になっていますが、1度は登ってみたいですね。

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    2024年12月10日
  • やめるな外科医 泣くな研修医4

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     研修医から六年目へと進んできた外科医・雨野の成長を描く医療小説のシリーズ四作目です。

     主人公は六年目になった外科医の雨野。今までは困ったときや難しい患者説明などは先輩医師に助けてもらっていたが、段々と自らが主治医として責任を持たなくてはならない立場となってきている。外科医として患者をなんとか治療したい、けれど患者は治療を拒否している、そんな状況にどのように向かっていけばいいのか悩み、様々な死生観や患者の心に触れて一歩ずつ積み重ねていく最中、自らの執刀ミスで患者の緊急再手術となってしまう。自信をなくし、外科医をやめた方がいいのではないかと悩む主人公だが――。

     前作は複数視点から描かれた物語でしたが、今作はまた主人公の雨野先生視点で固定になりました。今回は主人公の雨野先生の悩みが深い話が多かったという印象です。
     患者の説明に悩み、病状に悩み、治療方針に悩み、医者として、人としてどうするのがいいのかと悩み、そうこうしているうちに付き合っていた彼女とも上手くいかなくなって悩み、医療ミスまで引き起こしてしまう。一物語だとはいえ、医療畑の医師である作者が書いているお話である以上、きっと現実にもある悩みだったりするのだろうと思うと、どれだけのストレスの中で医師の先生方は患者を診てくれているのだろうと頭が下がる心地です。
     特に、治療をするのか緩和ケアをするのかという線引きは難しいものなのだろうと想像します。

     私も、先日祖母を白血病で亡くしました。抗がん剤治療に通い、何度も薬の種類を変えて、週一回の輸血で保ってきた命でしたが、最後は祖母本人の希望を尊重して入院・治療はせず自宅での看取りとなりました。何度も担当医師からは『今度来たら入院だよ』『次に来る時は入院の用意をしてくるんだよ』と言われ続けてきましたが、その度に『家に帰ります』と言い張った祖母に先生の方が折れてくれました。治療をやめるということは、そのまま亡くなる方向に一直線になるということ。きっと先生も葛藤があったのだと思います。
     けれど、それが本人の強い希望なのであれば、それは『治療を諦める』ことではなく『最後の生き方を自分で決めさせる』ことなのではないかと、今の私は感じています。

     けれど、それだけ死に近い仕事をしているのであればなおのこと、主人公の先生にはもっと今の瞬間を大切にしてほしい、と思ってしまいます。
     忙しさにかまけて会いに行けなかったせいで、最後に言葉を交わすことができなかった父がいるのだから。
     忙しさに余裕をなくしているのだとしても、今連絡を取らなくてはもう二度と連絡ができなくなるかもしれないという後悔をしないために、自分にとって後回しにできない大切なことは何かを、きちんと知っておいた方がいいのではないか、などと感じる一冊でもありました。

     シリーズはまだまだ続くようなので、次作が楽しみです。主人公の成長をそっと見守っていきたいと思います。

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    2024年12月04日
  • 医者の本音

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    今まで何人かのお医者さんにかかってかたが、患者の立場にたって話を聞いてくれたお医者さんは半分くらいかなぁ

    大学病院の待ち時間は本当に辛いばっかりだが、
    診察の最初に「お待たせしました」って言ってもらえるだけでこちらは疲れはやわらぐんだけれど

    中山祐次郎先生のような先生にかかりたい

    やりたいことをやる 死ぬまで生きる

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    2024年11月15日
  • 夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―(新潮文庫)

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    医師でありながら作家でもある方々の医療小説9編。

    私の知っている作家さん以外にこんなに多くの医師作家さんがいることに驚きました。どれも医師であるだけに小説の内容は臨場感が溢れていて迫力がありました。

    中山祐次郎さんの『救いたくない命』は救急で運ばれてきた患者が犠牲者15人以上を出した通り魔事件の犯人と知り、葛藤をしながらも必死に命を救う姿に京アニ事件を思い出しました。

    南杏子さんの『空中テント』は家族の介護の経験がある人は共感出来るはず。

    どれも本当に良い作品ばかり。若手医師の過酷な労働時間、医療ミスの隠蔽、不都合な論文を闇に葬る等、医療小説が好きな人なら興味のある内容ばかり。でも朝比奈秋さんの『魚類譚』はちょっとホラーぽくて異色でした。

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    2024年10月31日
  • 夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―(新潮文庫)

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     書くことで、解放される思いがある。

     新たなジャンルが始まることへの期待を込めた夜明けでもある一方で、書かないと解放できない思いが溜まってきているのも事実であると思う。

     

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    2024年10月26日
  • 走れ外科医 泣くな研修医3

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    シリーズは以下の順番らしいです。
    ①泣くな研修医→読んだ
    ②逃げるな新人外科医→読んだ
    ③走れ外科医→読んだ
    ④やめるな外科医
    ⑤悩め医学生
    ⑥外科医、島へ

    3作目まで読みました。
    研修医の主人公が作品毎にちょうど良く成長していくので、親近感が湧いてきます。
    今回はこの後どうなったか気になる事をいくつか残して終わるので、次作も読まないと。

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    2024年10月20日
  • 悩め医学生 泣くな研修医5

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     泣くな研修医シリーズです。
    今回は遡って雨野先生が大学生の頃のお話し。医学部入学が決まって医師に近付いたワクワク感、知識が増えていく一方で患者さんの気持ちに鈍感になってしまわないかという不安。

     お医者さんってつくづく大変なお仕事だな。冷静に医師として判断しつつも、患者やその家族の気持ちに寄り添って判断しなきゃいけない事もあって。

     あと、4冊目までは鹿児島大学医学部卒でしたが、今回は舞台が大学だからか薩摩大学医学部になってました。実在する先生方に迷惑がかからないようにって配慮かな?

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    2024年10月14日
  • 医者の本音

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    医者にもいろいろあるんですね。でも、大変な仕事。忙しい職場はマネージメントに割くリソースに欠けていることが多いため、個人に皺寄せが来るのでは。それに「死」に向き合っているのは辛いから。痛飲するお医者さんが減れば良いです。

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    2024年10月13日
  • 走れ外科医 泣くな研修医3

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     泣くな研修医シリーズの3作目。前作から2年が経ち、できるようになったことが増えた分色々なことを考えてしまうようになった5年目医師と、先輩・同輩・後輩医師、患者との成長物語です。

     前作の衝撃のラストから時は経って、外科医の雨野先生は5年目の医師に。前作で研修で回ってきていた西桜寺先生は、最終的に外科を選んで雨野先生の後輩として戻ってきた。中堅医師として先輩医師の佐藤先生に頼り切るばかりでなく、自分でも少しずつ自信が出てきているような様子も伺える。
     そんな中、今回のキーパーソンとなる患者は二十代の末期癌患者の女性の、向日。本来医師と患者は一般の友人のような関係を築いてはいけないのだが、ひょんなことからフェイスブックの登録~友達登録をすることになり、後輩の西桜寺先生も患者とつながってしまう。そうして聞いてしまった、「人生でやっておきたいこと第一位」――それは、富士登山だった。

     今作は、前作2作と異なり、視点が雨野先生だけでなく後輩の西桜寺先生、先輩の佐藤先生と移り変わりながら多角的に展開していったのが新鮮でした。後輩に頼りにされる医師となった雨野先生は、今でもまだ泣いてしまうことはあるようです。
     佐藤先生の置かれた状況がなんともリアルで、きっと著者の先生はこのような場面を見聞きしてきた人なのだろうなと感じました。医師は医師同士で結婚するのが一番いいと言われるのは、やはりお互いの仕事の領分を理解できるからなのだろうなと思ったりします。
     末期癌患者の向日さんを、医師と患者の関係として見たらいいのか、友人関係として見たらいいのか、雨野先生も西桜寺先生も距離を測るのが難しい関係を作ってしまったのだなと思いました。何かがあった時に、フラットな感情で向き合うことができないのは、今後のプラスとできるのかマイナスになるだけなのか、悩ましいところです。
     富士登山は、お手軽のように言われることもあるけれど、過酷な登山です。これ以上は断念しよう、と判断する基準をはっきり持っていないと、『それでもここまで来れたのに』という気持ちが先に出てしまって引き返すことができなくなります。そういう意味で、今回の登頂が本当に正解だったのか判断に迷う内容ではありましたが……それでも、よく頑張ったと、言ってあげたいです。

     主人公一人の視点だったシリーズが、他の視点も取り入れることによって少し雰囲気が変わりました。続編もどのような展開になるのか、楽しみにしています。

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    2024年09月22日
  • 夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―(新潮文庫)

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    9人の作家(医師)による9篇の物語
    それぞれの作家自らの経験なのかはわからない
    ただ、それぞれの作家の医療への思いが短い作品の中に散りばめられていると感じた

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    2024年09月18日
  • 夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    9人の現役医師による医療小説アンソロジー。
    医師作家でしか表現できないと思われる臨場感あふれる詳細な描写、ヒューマンでミステリアスなストーリーが魅力の作品集だ。
    1〈研修医ヒナノの洞察〉
    上司からパワハラを受けている研修医が患者の膠原病を見つけ上司を見返す痛快な話
    2〈魚類譚〉
    封建的で理不尽な医大の内部構造、詳細な手術シーンにミステリーとホラーの要素を取り入れた作品
    3〈パイナップルのある光景〉
    同じような引きこもり系の精神疾患でも、一方は入院治療、一方は家族による対処という示唆をする精神科医。専門的な見解が押し付けなく、ふわっと伝わってくる秀作
    4〈救いたくない命〉
    救急外来に運び込まれてきた瀕死の男はとんでもない犯罪者。しかも、手術助手を務める医師には憎むべき理由があった。救急救
    命手術場面の描写がすごい
    5〈春に綻ぶ〉
    コロナ病棟で働く内科医の日常と苦悩をリアルに描く。苦闘の果てに主人公はかすかな希望を見出だす
    6〈闇の論文〉
    がんを見極める生検の際、傷ついた血管からがん細胞が侵入し、転移を招くことを証明した論文。これが世間に知れた場合の混乱を避けようと医療界の重鎮は論文を闇に葬る。現実世界ではどうなっているのか気になる
    7〈言葉が消えるまえに〉
    過去に同じ脳神経外科の医局員だった男の裏切りで医局を追放された主人公。そこへ、その男がグリオーマ患者としてやって来る。主人公のヒューマンな姿勢が光る
    8〈空中テント〉
    唯一、医師の視点ではなく、女性看護師を主人公にした作品。肉親が認知症になった時の介護を巡って、エゴむき出しの親族や主人公に訪れる修羅場、介護サービスを考えるまでの経緯がリアルに描かれる
    9〈峠を越えてきた命〉
    伊豆半島にある産科救急に特化した病院の若手医師が主人公。切迫早産の妊婦が救急車で揺られながら険しい天城峠を越えて病院に向う様子、待機して万全の体制を取る医療スタッフ、分娩室での対処の様子が実に生々しく描かれる。危険にさらされる新しい命を懸命に救おうとする産科スタッフの努力と救急隊との密接で的確な連携が読み手の心を打つ。秀逸で感動的な人間ドラマだ

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    2024年09月04日