中山祐次郎のレビュー一覧
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ネタバレシリーズもの4作目、この一冊(1年)が、めちゃくちゃ人が亡くなった…葵ちゃんお疲れ様。もう苦しくないね、と思っても若すぎる死は見てる(読んでる?)側も辛さ倍増。
対照的な高齢女性2人も悲しかった…特に上品な方の治療を拒否した女性、自分に厳しすぎて可哀想。
アメちゃんの彼女も可哀想だったけど、ひとつ気になるのが、最初に出会った頃、お母さんは昔ガンで亡くなったと言っていたのに、今作ではお母さんにバレないよう上手く嘘をつ当てアメちゃん家に泊まるみたいな話していて、ん?と思った。うーん、お父さんの再婚相手ということにしておくか。
大学時代の同級生が明るくて豪快でアメちゃんといいコンビになってくれそう。アメちゃんも、世の中のお医者さんも皆、大変な思いしているから、何かしら癒されて欲しい…
そして、相変わらず佐藤&凛子センセ、好きだわ。 -
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医師でありながら小説家でもある9人の短編小説が詰まった作品でした。あんなに忙しそうなのに、いつ小説書いてるんだろうって不思議に思う凄い方々。
医師であるからこそのリアルな感じが伝わってきて、とても面白かったです。
特に空中テントは、認知症の家族を介護したことある人なら誰しも共感出来る部分がたくさんあると思いました。施設の入所は、家族を見捨てることではなく、プロがみてくれる安全な場所にいれるという考えが広がったらいいな。
私も主人公のお母さんにとても同情しました。介護する人は、自由が奪われて当然なのか、当事者じゃない人達から見捨ててるなんて文句言われる筋合いはほんとにない。文句を言うなら1週間でいいから、在宅での介護を経験してみたらいいと思う。どれだけ大変かはやったことのある人にしか分からない。
あとは救いたくない命も面白かったです。医療従事者であれば、色んな患者がくる。犯人であろうと、被害者であろうと、どんな人であろうと病院に来たら、全力で治療をしなければならない。そこに差別はあってはならないけれど、医療者も人間だから色んな考えが浮かぶよなと改めて考えさせられました。たくさんの人の命を奪った人を救うことは、正しいのか。でも真相解明のためには、犯人に生きててもらって動機を聞き、罪を償ってもらうのがいいような気もする。難しい問題だと思いました。
こんなにたくさんの医師が書いた作品をたくさん読めて楽しかったです。
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中山祐次郎のやめるな外科医を読みました。
泣くな研修医シリーズの第4巻です。
手術の回数もこなして、自信もついてきた頃ミスを犯して、患者を危険な目に合わせてしまいます。
手術のしばらく外されて医者をやめようかと考えてしまいます。
誰でも長い人生の中では大きなミスをしてしまう事はあると思います。
私も学生の頃自転車でバイトしていて、大きなミスをしてしまったこともありました。
社会に出てからはそれほど大きなミスはありませんが、それでも思い出せるミスはいくつかありました。
主人公は、末期癌の若い女性が亡くなってしまう場面に出逢うのですが、私もこの年になると高校や大学の同級生を癌で亡くしています。
先日も、親しい大工さんの奥さんが癌で亡くなりました。
お医者さんは常に患者さんの死と直面してるので、本当に大変なと思います。
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医師でありながら作家でもある方々の医療小説9編。
私の知っている作家さん以外にこんなに多くの医師作家さんがいることに驚きました。どれも医師であるだけに小説の内容は臨場感が溢れていて迫力がありました。
中山祐次郎さんの『救いたくない命』は救急で運ばれてきた患者が犠牲者15人以上を出した通り魔事件の犯人と知り、葛藤をしながらも必死に命を救う姿に京アニ事件を思い出しました。
南杏子さんの『空中テント』は家族の介護の経験がある人は共感出来るはず。
どれも本当に良い作品ばかり。若手医師の過酷な労働時間、医療ミスの隠蔽、不都合な論文を闇に葬る等、医療小説が好きな人なら興味のある内容ばかり。でも朝比奈秋さんの『魚類譚』はちょっとホラーぽくて異色でした。 -
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泣くな研修医シリーズの3作目。前作から2年が経ち、できるようになったことが増えた分色々なことを考えてしまうようになった5年目医師と、先輩・同輩・後輩医師、患者との成長物語です。
前作の衝撃のラストから時は経って、外科医の雨野先生は5年目の医師に。前作で研修で回ってきていた西桜寺先生は、最終的に外科を選んで雨野先生の後輩として戻ってきた。中堅医師として先輩医師の佐藤先生に頼り切るばかりでなく、自分でも少しずつ自信が出てきているような様子も伺える。
そんな中、今回のキーパーソンとなる患者は二十代の末期癌患者の女性の、向日。本来医師と患者は一般の友人のような関係を築いてはいけないのだが、ひょんなことからフェイスブックの登録~友達登録をすることになり、後輩の西桜寺先生も患者とつながってしまう。そうして聞いてしまった、「人生でやっておきたいこと第一位」――それは、富士登山だった。
今作は、前作2作と異なり、視点が雨野先生だけでなく後輩の西桜寺先生、先輩の佐藤先生と移り変わりながら多角的に展開していったのが新鮮でした。後輩に頼りにされる医師となった雨野先生は、今でもまだ泣いてしまうことはあるようです。
佐藤先生の置かれた状況がなんともリアルで、きっと著者の先生はこのような場面を見聞きしてきた人なのだろうなと感じました。医師は医師同士で結婚するのが一番いいと言われるのは、やはりお互いの仕事の領分を理解できるからなのだろうなと思ったりします。
末期癌患者の向日さんを、医師と患者の関係として見たらいいのか、友人関係として見たらいいのか、雨野先生も西桜寺先生も距離を測るのが難しい関係を作ってしまったのだなと思いました。何かがあった時に、フラットな感情で向き合うことができないのは、今後のプラスとできるのかマイナスになるだけなのか、悩ましいところです。
富士登山は、お手軽のように言われることもあるけれど、過酷な登山です。これ以上は断念しよう、と判断する基準をはっきり持っていないと、『それでもここまで来れたのに』という気持ちが先に出てしまって引き返すことができなくなります。そういう意味で、今回の登頂が本当に正解だったのか判断に迷う内容ではありましたが……それでも、よく頑張ったと、言ってあげたいです。
主人公一人の視点だったシリーズが、他の視点も取り入れることによって少し雰囲気が変わりました。続編もどのような展開になるのか、楽しみにしています。