中山祐次郎のレビュー一覧
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驚きである。
何がというと、30代でガンなどの病気でこの世を去ってしまう方がこれほど多いとは。1万人に1人というレベルではなく、数百人に1人というレベルなのだ。
少し振り返ってみると、0代で大学の後輩を無くし、古くは40代で叔父を亡くしている。得てして男性は弱いところがあるだろうが、これは男性に限ったことではないことを、この本を読んで知った。
後悔ない人生を送ることができるのかはわからないが、この世を去るということは、いつなのかが分からないということを改めて思い知ることとなった。
生の中に、死が内包されている。そのことが分かるまで、いったいどれくらいの時間が必要なのだろうか。それも、限 -
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都立駒込病院で大腸外科医師として勤務する、現役医師の著者が書いた『死』についての一冊。
『レバレッジ』シリーズで有名な本田直之さんがFacebookで紹介していたこと、何より1980年生まれで同世代の、現役医師の死生感ってどんな感じなんだろうということに興味をひかれた。
中世のヨーロッパの教会には、『メメント・モリ(死を想え)』と書かれた札が掛けられていて、その意味は時代によっていろんな解釈をされる。
疫病が流行るような時代には、あなたは死にますが、来世で救われるから神を信じなさい。という解釈になり、いつ敗北して死ぬかわからないような戦闘が続く時代には、おごれるものは久しからずというよう -
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「泣くな研修医シリーズ」第8弾。
医学部同期だった伊佐の突然の死をきっかけに、牛之町病院を辞めて震災の傷跡残る福島へ。外科医としてではなく、地方の小さな病院の病院長として地域医療の現場に飛び込んだ雨野を待ち受けていたのは…。
医師9年目、外科医としてやっと一人前になったのに突然病院を辞めるとか、周りはがっかりだろうな〜。そして、結局8ヶ月でまた外科医に戻ることになるとはいやはやなんとも言い難い。
患者のことを第一に考えて、一生懸命で、優しくていい医師なんだけど、ちょっと線が細すぎるというか、頼りないというか…。
そして、離島の時もモテたけど、今回も軽いロマンス。でも女性から見放されるパ -
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『泣くな研修医』シリーズの中山祐次郎作品。
戦場で10歳の頃からメスを持ってきた無免許医師・ドクター・カイ。高額な報酬で、どんな難しい手術も受ける。
飛行機事故で瀕死の重傷を負った御曹司、世界タイトルマッチを前に癌に冒されたボクサー、心臓に重い欠陥を抱える少女、自分の顔を捨てたい女優、失明の危機に瀕したスナイパー…
ドクター・カイの神業が、誰からも助からない、無理だと言われた生命を救う。
ブラックジャックやドクターXを思わせる…
ちょっと見ただけで、診察ができてしまうなんて、人間ばなれしていて、現実味が感じられない。
カイと神園が目指すところはどこなんだろう。
連作なんでサラッと読めて -
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ネタバレ短編なのでさくさく読める。
設定や描写の雰囲気は、ドラマか漫画でありそうな感じ。
現実離れしていて、なんとなく成金っぽい雰囲気があまり好きではなかったかも…。
医師免許はないが腕は天才的なドクターカイと、彼を支える神園。
二人の内面が書かれないのでいまいち共感もしづらく、一つひとつのエピソードも短編なので次から次という感じであまり深掘りされずちょっと物足りなかった。
看護師の華も魅力的な人物なんだろうけど、子供を置いてこんな仕事を…?と現実的に考えると違和感しかなく、いろいろツッコミどころ満載な感じ。
リアルな物語としてではなく、ブラックジャック的な面白さかなと思う。
読みやすかったが、⭐ -
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「泣くな研修医」シリーズ第7弾は、雨野隆治の先輩外科医・佐藤玲の物語。
美人でクール、外科医としての技術の向上だけを考え激務に勤しむ佐藤先生。仕事を辞めて家庭に入って欲しいという恋人のプロポーズを断ったものの、このまま外科医としてだけ生きることに迷う姿。
どんな仕事でも女性が仕事に打ち込もうとするといまだに突き当たる壁。子供を産むのは女性にしかできないだけに、出産前後でキャリアが分断されることを考えたら二の足を踏んでしまう。特に外科医として充実期にある女医にとって、一年のブランクも惜しい気持ちはなおのこと。
佐藤先生が外科医としての覚悟を固めていく姿を描くこの作品。
佐藤先生が研修医時代に -