中山祐次郎のレビュー一覧
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・メメント・モリ(死を想え)。死は突然やってくる。幸せは日常の中にある。今日にある。今にある。未来でも過去でもない
・死ぬ時期の不明確性が優先順位を付けれない最大の理由では?タイムスケールによって優先順位も変わる。しかし、終わりが見えなければ優先順位は考えない。この有限性って大きい。
・死ぬ前の後悔で大きいのはスピリチュアルペイン(実在に関わる後悔)
・人は生きてきたように死んでいく
・大切な人が亡くなった時、一番苦しいのは不在の感覚
・愛は人が到達できる究極(アウシュビッツでも妻のことを思い生きさせた)
・究極の状況でも精神の自由は残っている
・幸せのハードルを自分で動かす。毎日が幸せに満 -
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若き外科医が現場の経験から感じた死生観についてつづった一冊。その「一刻も早く伝えたい」というタイトルと若い医師が筆者ということで興味関心がわいたので読んでみた。34歳というほぼ同世代の方が、自分の想い・考えを力強く語っていることに感銘を受けた。「一刻も早く伝えたい」という気持ちがまっすぐ伝わってきた。とても、心に響いた一冊だった。
・「死を想え。死を想うことで今生きていることを実感し、喜び、自身の生き方を今一度考えよ」(P12)「人は誰もが、いつか死んでしまう。それもしばしば突然に」(P30)…ついつい忘れがちになる「死」という存在を考えるきっかけになる。いきなり死の宣告をされることも日常茶飯 -
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定年後勤めだした仕事が少なからず医療に関係しているので、一つ現役医師の小説家が書いた小説を読んでみようと思い、手始めに新潮文庫にある『夜明けのカルテ』という9人の医師小説家の短編を集めたアンソロジーを読んでみた。収録されていたのは下記の作品である。
牛島志季『研修医ヒナノの洞察』
朝比奈秋『魚類譚』
春日武彦『パイナップルのある光景』
中山裕次郎『救いたくない命』
佐竹アキノリ『春に綻ぶ』
久坂部羊『闇の論文』
遠野九重『言葉が消えるまえに』
南杏子『空中テント』
藤ノ木優『峠を超えてきた命』
それぞれ主人公が外科医だったり産婦人科だったり研究職だったり患者を抱える家族だったり。自分に身近 -
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ネタバレ東京の病院を辞めて、福島に行くことを決めた雨野先生にびっくり!
実際、著者の中山祐次郎先生は、福島原発から22キロにある高野病院の院長が亡くなられて、直後の2ヶ月間を36歳で院長を務められたという(幻冬社plusの「高野病院日記」で日記が読める)。
福島で誰かが頑張ってくれているという遠い出来事ではなく、悩みながら奮闘してくださっている医師や看護師、技師さん、栄養士さん達がいることが以前より身近に感じられた。
管理栄養士さんのお仕事次第で、患者さんは食欲が湧いて、前向きになれる力があることを本作で知った。めっちゃ大切なお仕事だった。
頼もしい看護師冴木さんや明るい管理栄養士米衣さん、今回も本の -
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アメリカの医療ドラマが大好物で、浴びるように観てきた身からすれば、主人公・雨野隆治の造形はいかにも「ステレオタイプな熱血研修医」に映る。海外ドラマの研修医たちが持つような狡猾さや野心、タフなサバイバル能力は乏しく、どこまでもウェットで不器用。
でも、読み進めるうちに、この「青さ」こそが物語の底にずっと流れている「圧倒的な無力感」を引き立てるための装置なんだと気づかされる。
冒頭、説明もなくプツンと切れたプロローグ。
そこから続く本編は、新人医師の理想が音を立てて崩れていく泥臭い日常である。
医療現場での未熟さはもちろん、プライベートの合コンでの空回り、そして失敗。
ありふれた医療ものの設定 -
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いつもより皆の評価が辛口なこの本。
いつもとはちょっと変わった一冊だから、物足りなかった人もいたのかも。
でも、きっと今回は次のステップに進む為の一冊だったんじゃないかと思う。
今回の出来事で、外科医としてだけではなく、色々な医療の問題、スタッフの問題、経営の問題、、、総合病院の外科医だけでは気がつけなかった問題に沢山あたり、多方面から医療を見るきっかけになったのではないだろうか。
確かに新しい環境があっけなく終わってしまうところは、壁にぶつかっても越えてきた今までに比べたら、あれ?こんなもので大丈夫?って気持ちにはなる。
だが、きっと、このあとの雨野先生の歩む道に必要な事なんだろう。 -
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シリーズ8作目。
友人医師の死から、自分の医師としての生き方を悩んでいた雨野。外科医を辞めて福島で地域医療の場に飛び込むことに。
外科医としてバリバリ手術をこなしていたのに、そのキャリアを捨ててしまうなんて…と少しびっくりしたけれど、患者さんファーストの雨野先生らしいなとも思った。
今作では、辛い別れもあって胸が締め付けられるようだった。私は読んでいるだけでも感情移入して辛くなってしまうのに、治療に関わった人がどんどん亡くなっていく中で自分を保ち、仕事を続けるなんて心から尊敬する。
色々な経験をしてパワーアップした雨野先生。これからの活躍が楽しみ。