中山祐次郎のレビュー一覧
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失礼ながら、よくあるタイプの自己啓発本?なのかなと警戒しながら手に取ったのだが。
最初ですぐに心を掴まれた。なんと正直で率直な書き手ではないか。医学部に二浪して合格した時の友人のエピソードで泣けた。筆が滑りすぎてともすると悪口になりかねないところもあるが、それもこの語り口の正直さに救われる。
そして、なにより、「選んだ場所が、後から振り返って正解だったと思えるように、現実世界をねじ曲げるほどの努力をする」という作者の生き方が魅力的。
でもその選んだ場所がどうしようもなく、何の意味もない場所だったらどうするか。
「その時はどうやったら行きたい場所に行けるのか吐くほど考えることだ。そして思いつく -
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ネタバレ本作は、
◯救いたくない命
◯午前4時の惜別
◯医学生、誕生
◯メスを擱いた男
◯白昼の5分間
◯患者名・剣崎啓介
の6編からなる連作短編集です。
前作『俺たちは神じゃない』で活躍していた、麻生中央病院で中堅外科医として働く剣崎・松島コンビが、本作でも活躍する作品でした。
王道の医療系エンタメ作品ですが、王道故にわかりやすく面白い。著者の中山祐次郎氏自身が現役の外科医ということで、医療行為の描写にリアリティを感じられるのも、作品を面白くする一つですね。
そして、前作は所謂“バディもの感”が強かった剣崎・松島シリーズですが、本作はチーム感が強くなりましたね。
それもあってか、物語に横の広が -
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現役医師による、息子への遺書のような人生の指針エッセイ
小説「泣くな研修医」の作者が、地方紙に連載していたエッセイを書籍化するにあたり
各エッセイに息子への手紙という体裁の文章を追記したもの
これ系にありがちな「私はこうやって成功しました」というものではなく
寧ろ失敗を元にした経験や成長について書かれてある
私の行動指針に照らし合わせて共感できるものもあれば
私には到底真似できないようなものもある
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選択とは、何かを選ぶことではない。
選んだものが正解だったと現実世界を捻じ曲げる覚悟のことだ
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これは同意
私も何だかんだ人生の岐路があっ -
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よかったー!
前々作で、あぁ、ついにあめちゃん先生も染まってしまったか。。。と寂しい気持ちになったのもつかの間、今回の島編で、また医者として色々考えさせられて初心を取り戻しつつあり、元の雨ちゃん先生らしさが出てきてほっとした。
この作者さんは、医者が、医療が抱える問題を、それはわかりやすくテーマにしてくれるから、本当にすごいと思う。
あー、あのドラマ化だけが心残り。
これ、映像化したらすごく良いのにと調べたら、すでにされていてビックリ!さらに、観ていた自分にもビックリ!
だって、全然こんな感じじゃなくて、刺さらなかったんだもん。
ちゃんと本に沿った人選と内容で作ってくれたら、もっとヒットし -
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無力な研修医だった主人公が外科医として少しずつ一人立ちし始める第二巻です。
後輩となる研修医も入ってきて、「自分だけでできること」も増えてきましたが、知識も経験もまだまだ不十分で無力さをかみしめることが多い日々が続きます。
ただ、できないことをごまかすことなく認めたり、患者と真正面から向き合おうとする主人公の真面目さは好感が持てますし、心を通わせた患者との出会いや家族の病気など、これからの雨野医師の成長と活躍を期待させてくれるエピソードも多くありました。
医師としてできることをすべてやったとしても、全員の命を救うことはできない。
「あとは祈ろう」という主人公のセリフには著者が現役の意志であ -
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泣くな外科医シリーズ第6弾。
半年間、離島の診療所へ行くことに。
なので今回は凛子先生も佐藤先生もほとんど出てきません。
消化器外科医として出来る事も増えてきた雨野先生だけど、島では産婦人科、眼科、内科となんでも診なくちゃいけなくて自分の不甲斐なさに落ち込みます。でも、優秀な看護師の志真さんに助けて貰って先生らしく誠実に頑張ってます。
手術しないと数時間以内に死んじゃうからドクターヘリでの搬送を待ってる場合じゃないけど、麻酔科医もいなくて医師が2人だけで、オペナースもいないのに手術して死なせてしまっても良いのか?、でも何もしないよりは?と思い悩んだり。
ドクターコトーなイメージで -
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シリーズ6冊目をやっと手にした。
雨野隆治先生と凜子先生は牛ノ町病院で変わらず頑張っているようで嬉しい!
懐かしくて胸がいっぱいになった。
「お前、島に行かないか」打診を受けた隆治先生は、半年の任期で離島の診療所に派遣された。
島では専門の外科だけでなくなんでも診察しなければならない。自分の無力さに戸惑う隆治だが、看護師の志真さんがいつも助けてくれる。
いい感じの二人だ!
島の風景も素敵だが夏祭りの「狐踊り」に興味をもった。
「ヨッコラ ヨッコラサ
ヨイヨイ ヨッコラサ」
合いの手を入れながら白装束の子どもたちが前に後ろにとステップを踏む。
提灯の灯りに照らし出される姿が幻想的に描かれ見 -
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30歳になった雨野先生。
担当患者も増えて、任せて貰える手術も増えてきたけど、、、真面目にやってても、完璧に思えてもうまくいかない事ってあるよね。
仕事に真摯に向き合う先生だからこそ、プライペートにさける時間も余裕もなくて、、、色々と大変そうなお話でした。
腹痛を訴えほぼ同時に救急搬送されてきた2人の70代女性。それぞれの病状と、抱える事情と、雨野先生がどう治療したいかと、患者さん達がどう生きたいか、何を優先するか。
患者さんが高齢でも、病状が厳しくても、最後まで諦めない雨野先生。何人もお看取りしてるはずなのに、もっと違う方法があったんじゃないか、救えたんじゃないかと真剣に考えて