あらすじ
「がんとは何か?」
「本当に効く治療とは?」
遠慮も忖度も一切なし。
これまでなかった、「がん」患者とその家族のための1冊!
「患者とその家族のためにリスク覚悟でお伝えします。」
日本人の2人に1人が罹るといわれる「がん」。
著名人や身内ががんに罹ったニュースは、私たちを心理的に揺さぶります。インターネットには情報が錯綜し、健康書の棚には極論めいたものが並ぶ。
真偽不明な情報や俗説があふれる中で、不安ばかりが募ります。
私たちは、いったい何を頼ればいいのか。
本書は「主治医に聞きたくても聞けない」本音をリスク覚悟で明かしてきた著者が、今度は「がん」をテーマにすべて明かします。
「抗がん剤は効くの?」「放置してもよい?」「がんを切りたがるって本当?」「がん検診のデメリットは?」など…。
身内の人が告知されたら、真っ先に読んでほしい1冊です。
「正直なところ、この章を書くといくつかの業界を敵に回すことになります。訴訟など法的リスクがありますので、私は弁護士にも相談しています。それくらいのリスクを承知の上で書いています。このような敏感な話題を書くときに大切なのは、「書き手の中立性」です。私は出版社・テレビ局などのメディア以外の企業とはいまのところ仕事をしていません。ですから、私は気兼ねなく「読者の皆さんの利益を最大化する」内容を書くことが出来るのです。「本音」の名に負けぬよう、遠慮なしで書いていきます。(本文より抜粋)」
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Posted by ブクログ
がんを経験しました。その時になって初めて色々と調べました。そしてその情報量と選択肢の多さに訳が分からなくなり、結局主治医に任せようと決めました。
手術、入院を経て、ドクター始め病院のスタッフさん達の真摯で懸命な働き方とチームプレイの優秀さに当たり前ながら標準医療は優秀な人達によって精査されつくされているに違いないと思えるようになりました。
本書はそんな私の考えと一致するものでした。
まだまだ全容が解明されていないなかで、どのように考えればよいのか、偏りのない潔のいい姿勢で、かつわかりやすい親しみある文章で書かれていました。
なるほどと思ったのは先進医療とは優れている治療という意味ではなく、承認間近な医療なだけということ。同じ手術でダ・ヴィンチで受ける方を羨む気持ちもありましたがケース・バイ・ケースであるようです。
また、セカンドオピニオンに怒るような医師がいたら筆者まで教えて下さいとまで言い切っています。
そしてがんになったのはあなたのせいではないの一言に救われました。
Posted by ブクログ
医者が書いた暴露本みたいなイメージですが
著者が日々のがん治療の中で
医師として感じていることを
しごく素直に書いてくださったんだな と感じました
Posted by ブクログ
非常にことばを選ばれ、さらに弁護士さんとも相談のうえ執筆されています。
ありがとうございます。
かなり本音で書かれていますが、言えないところは多少なりとも残っているかも、と思って読みました。
No.1041
タバコに関する研究結果には注意が必要です。かつてタバコと健康についての研究で、タバコ会社が出資した研究で「タバコはそれほど健康に害がない」というような結果が出たことがありました。これについて医学会では、タバコ会社が出資した研究であれば、そもそのその研究の結果を全く認めないという流れが加速しています。
私もお客様からお仕事いただいていますが、当然忖度します。
どうなんでしょう。第三者委員会やNPOがあったとしても、結局天下っていた、なんてこともありそうですしね。
薬の研究、ワクチンの研究も同じだ、とわたしは感じています。
製薬会社の出資が無ければ研究できないので、どうなるかというと、都合の悪い結果が出た場合は公表しない、調査母体からうまく除外し、結果を合わせる、ということになっていそうです。効果95%を100人中95人が感染しない、と思わせるまとめ方にしているところは問題です(←何を指しているかわかりますよね? これは中山先生のこの本とは関係ありません)。
No.2062
人間とは遺伝子が次世代に継承されていくための「乗り物」であるという考え方があります。
子孫を残したら親は死ななくてはならないのです。遺伝子を残したのですから、親はもう必要ない、という意味ですね(←昨年たくさん売れた生物関係の本の内容だったはず。書評で読んで、いつか読みたいと思っています)。カマキリも、鮭も。ひとも同じ動物なんです。ただ、どの本か。もう思い出すことができません。
Posted by ブクログ
がん患者を相手にしている外科医である著者が「本音」と題して書いた本。
タイトル通り著者自身の想いと客観的事実とが分かりやすく述べられており、がんについて一般人が理解するのに適した一冊だと思う。
そこまで斬新な内容というか、病院の裏側を暴露!みたいな刺激的な内容ではないものの、一医師の本音を知ることができ一つの安心材料になった。
私にとっては知っているようで知らなかったことも多く勉強になった。
そして、本書を通してあらためて著者の人柄の良さを感じた。
こうして患者に向き合ってくれる医師が増えますように。
Posted by ブクログ
がんの標準治療ってのが大体決まっていて、どこでやっても同じ、最初は抗がん剤治療。抗がん剤も一頃に比べると副作用をかなり抑えられるようになってきているとか・・・ちょっと安心した。
がん検診のメリット・デメリット・・・大腸がん(便潜血検査)以外は、やらんで良いなぁ
がん保険、特約など・・・ほとんど意味なさそうで止めたいけど、マーフィーの法則(止めた途端に必要になるって)しょっちゅう経験してるんでなぁ。お守りだと思って続けるしかない。
Posted by ブクログ
好評前著の続編ってことだけど、内容比較しても、そんなに目新しいところがないのでは…?非医療従事者が、医療リテラシーを少しでも高めるために、って意味ではそれなりの効果もありそうだけど。
Posted by ブクログ
《死生観を学ぶ》
がんによる余命宣告。
残酷なものと考えていた。
だが「残された命」という考え方は決して悪いものではない。
突然の死は、何の準備も無く周囲への影響が大きい、心構えが無い分悲嘆が大きい。
余命宣告を受ければ、やり残したことをする時間であり、別れへの準備期間と考えられる。
もちろん人それぞれの考え方はあるでしょう。私もPPKが理想と思っている。
とはいえちょっと考えてみようと思うキッカケになった。
Posted by ブクログ
がんの治療、予防、検査、家族の負担、医者の立場などについて、現役のがん外科医が、真摯に実情を書いている。
2019年時点の情報として、かなり信頼できると思われる。
Posted by ブクログ
非常に真っ当な医療本です。医療者は経験が長くなるほど、非医療者との認識のギャップに無自覚になる傾向がありますが、この本は良い意味でニュートラルな姿勢を保っています。
実際に当事者になる前(自分や身近な人ががんになる前)に読まれるといいと思います。
Posted by ブクログ
医師の本音の続編的な作品。前作同様に他の先生方にも確認いただいているということだが、著者の考え方、真摯な姿勢は前作以上に伝わってくるものがあった。
トンデモが幅を利かせる世の中で、こういった本が患者さんに限らず沢山の方の目に触れて欲しいと感じた。