大崎梢のレビュー一覧

  • エール!(1)

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    「お仕事小説アンソロジー」ですが、主人公は女性です。働く女性へのエール、なのでしょうか。
    自分の才能を頼みに仕事すること、プロフェッショナルとしての技術をもって臨むこと、女性だからといってできない仕事は少なくなったけれど、それでも女性だから悩んでしまうことや、心細い事が、正直あると思います。
    作中の彼女たちを知ることで、少しでも共感できれば、気持ちが楽になることがあるかもしれません。そして、明日も仕事頑張って!だから、絶望的なラストはありません。
    他の作品に、あの漫画家が登場したり、ちょっとしたお楽しみがあるのも嬉しい。

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    2016年04月29日
  • 夏のくじら

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    ネタバレ

    高知のよさこい祭りの話!!
    爽やかで凄く良い.まぁ季節は真逆ですが笑
    あとがきにも書いてあったけど、これを読めば
    自分で踊った事が無い土佐人以上によさこいの現場に
    詳しくなれるって書いてあったけど、
    本当に詳しく書いてあるの。
    大崎梢さんの旦那様が高知の人らしくて
    主人公の篤史に感情移入するわ~
    祭り本番のシーンなんて映画みたいにテンポよく
    どんどんカッコよく踊っていく姿が目に浮かぶようだよ!
    この本は本当に良かった♪

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    2016年02月23日
  • エール!(1)

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    ネタバレ

    6人の人気作家が異なる職業を持つ女性をテーマに書いたアンソロジー。漫画家、通信講座の講師、プラネタリウム解説員、ディスプレイデザイナー、スポーツライター、ツアーコンダクター。
    この仕事にはこんな裏側があるのか、と素直に新鮮に感じて面白かったし、何より、働く女性として、「あー、わかる!」という部分がいくつもあった。ツアーコンダクターの小梅ちゃんのように、気持ちに蓋をしながら、ときには仕事しなきゃいけないことだってある。嫉妬することも。

    最後に、ちょっとした希望があるのがそれぞれ、とても良かったな。

    あとがきが素敵だったので、メモしておく。
    「好きで選んだ仕事なのに、やっぱり疲れるときもある。

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    2016年02月18日
  • 平台がおまちかね

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    ネタバレ

     出版社の新人営業,井辻智紀が主人公のちょっといい話系のミステリ。ミステリとしての謎,伏線,叙述トリックを駆使した驚きなどは皆無だが,ちょっと心に残るいい話が満載の短編集である。本屋や出版社の裏側が描かれているのもマル。キャラクターも魅力的。あまり好みの作風ではないが,これは結構楽しめた。★4で。

     個々の作品の所感は以下のとおり

    ○ 平台がおまちかね
     「白鳥の岸辺」という5年前に出版された,ややマイナーな本を,見事にディスプレイをし,販売しているワタヌキ書店にまつわる話。その書店は,一時,明林書房の本を引き上げ,取引を辞めていた。主人公井辻智紀がその書店を訪れるが,ディスプレイをしたと

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    2016年01月24日
  • プリティが多すぎる

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    ネタバレ

    文芸誌を夢みて出版社に入った主人公が、何の因果かローティーンファッション誌に配属されて悲喜交々、なストーリー。
    コメディタッチの表紙やタイトルから、もう飛び抜けてドタバタコメディかと思いきや、かなりがっつりお仕事小説。
    大崎さんの書店+ミステリーも好きだけど、ミステリーのないこういうお話も良かったなぁ。
    じわりと胸に迫る部分もあったりして。
    あと、昔そんなティーン雑誌を読んでいた自分を思い出したりして。
    同じ出版社が舞台のクローバー・レインも積んでいたので、次はそれを読もう。

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    2016年01月11日
  • スノーフレーク

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    ネタバレ

    恋愛×青春×ミステリー。
    6年前に一家心中で海に車ごと落ちて、現在も遺体が見つからないままになっている、幼馴染みの速人の死を信じきれないままの真乃。
    高校卒業を目前に、速人にそっくりな従兄弟の勇麻が現れ、さらに速人の持ち物であるノートが今頃見つかったりと事件に関わることが起こってくる。

    言うなら俺様系幼馴染みと優しくて口説き文句が上手い年上の速人の従兄弟。恋愛経験が乏しい真乃がふたりに挟まれるなんてドキドキするシチュエーションだ!と思ったけど、速人の行方に関して少しずつ情報が整理されてくると続きがどんどん気になってくる。
    主観が真乃なので、速人が勇麻に成り代わったのか!?とか、やっぱり生きて

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    2015年12月17日
  • ふたつめの庭

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    保育園を舞台にしたお仕事小説ミステリーかと思いきや、結構恋愛の要素も強かったです。保育園についてはまったく詳しくはありませんが、それでもかなりリアルに感じました。決して楽しいばかりではなく、保育園、保育士が抱える事情や、職業倫理にも触れられていて、丁寧に取材をされていると感じました。なんかドラマ化されそうなネタですね。

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    2015年12月13日
  • キミは知らない

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    主人公の水島悠奈は、急に辞めた津田先生を追って岡本へ。
    亡くなった父の真相を知りたい一心で大胆な行動を起こす。
    津田先生への恋心とか、父への愛情とか、そういう平和的に終わる話かと思いきや、大分違った。

    お金持ちの家に招待されるわ、命は狙われるわ、血縁の話は出てくるわ。まるでRPGの話みたい。
    途中で読むのがやめられなくなってしまった。

    母子2人の生活だった悠奈の周りには、
    気づけば沢山の仲間や温かい人達が集まっていて、こういう人間関係がどんな人にもあったらいいのになと思った。

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    2015年11月29日
  • 平台がおまちかね

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    読むのにものすごく時間がかかっちゃった。読み出すと眠くなっちゃうの。すごく疲れている時期に読んでしまったみたい。読んでいてもすぐ寝てしまうので、つまらないのかな、やめようかなと思ったけど、書店物好きとしては、途中で投げ出す気にもなれずなんとか読み切った。続きが気になるような終わりで、次に本も読みたくなっている。本好きがこうじて、本に纏わる小説が書けたらどんなにいいだろう。次はもっとぐわっと読めるかな。

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    2015年11月25日
  • ふたつめの庭

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    カバーイラストが谷川史子さんだったこともあり、書店で見つけて即購入!保育士がささいな謎を解決しながら子供たちの成長を見守る話。絵本の名前がたくさん出てきて楽しい。続編が読みたいなあ。

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    2016年09月19日
  • ふたつめの庭

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    登場人物や大まかなイメージを聞いて、その本を言い当てられる人に憧れます。それが絵本ならなおのこと。あぁ。だから私は大崎さんのお話が好きなのかな。じんわりと温かい、でも考えさせられる事も多い本でした。

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    2015年11月03日
  • 平台がおまちかね

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    最近読んでなかなか楽しめたのでさらにもう一冊読んでみました。「配達あかずきん」では書店員ミステリー。この作品は出版社の営業ミステリーです。
    基本的に短編よりも連作の方が入り込みやすくて好きです。
    これも中堅出版社の新人営業の井辻君が、書店に纏わるトラブルを解決していく話なのです。例によって誰も死なないのですが、謎の部分が書店や出版社に纏わるものなので興味深く読む事が出来ました。
    出版社と書店の関係って本を注文して送って、返本して終わりって思っていましたが、営業さんって全国の書店を回って販促したり、注文取ったりと大変なんですね。平台ってそんなにまじまじ見ないタイプなんですが、大型店舗の平台の獲得

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    2015年09月21日
  • 背表紙は歌う

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    成風堂シリーズとは視点を変えて、今度は出版社の営業マンが主人公の作品。
    立場が違えども本に対する愛情は同じ。読書という楽しみはこんな人たちによって支えられているのですね。
    善人ばかりで構成されている登場人物たちの日常に、少しの謎やトラブルが適度なスパイスとして効いており、安心して楽しめるシリーズになる予感です。

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    2015年09月01日
  • プリティが多すぎる

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    ネタバレ

    文芸部希望だったのに、配属されたのはローティーン向けのファッション雑誌。
    小中学生の女の子のキラキラふわふわしたファッションに全く興味がなかった主人公の新見は始め、興味が無いことを隠しきれず、適当に仕事をしていたが、雑誌に向ける情熱と、ピピモと呼ばれる専属モデルの女の子達と、モデルを支えるスタッフ達のプロ意識。そして10代そこそこで向き合わされる残酷な光と影をまざまざと見せつけられ、次第に真剣に取り組んでいく。

    モデルだけじゃないけど、スポーツや芸能とか、勝負事にはやはり明確な勝ち負けがあり、努力はもちろん、自分の努力ではどうにもできない才能や骨格、周りの思惑や運など、いろんな要素がそこに立

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    2015年08月30日
  • 背表紙は歌う

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    ネタバレ

    『本を買うこと』について考えさせられる。
    子供の頃から比べると、個人の書店はほとんどなくなったし、古本屋さんも新古書チェーン店におされて以下同文。
    その新古書店では100円コーナーを冷やかすのも楽しいけれど、最近はほんの数ヶ月前に出た本もあっさり100円落ちしてサイクルの早さを感じたり。
    凄くお気に入りの作家さんの新刊は、できるだけ普通の本屋さんで手で触れて買い求めたい。
    電子書籍は読み捨てるタイプの物ならありかなーと思うけど、今のところ私が文庫で読みたい本ではお世話になることはなさそう。
    つまるところは近所の本屋さんでも作中のやり取りに似た事はあるんだろうなぁと。
    なるべく買いに行くから、潰

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    2015年06月20日
  • 背表紙は歌う

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    出版社の営業マン、井辻智紀のシリーズ第2弾。
    登場人物もお馴染になり、面白くなってきた。
    他社の営業マンたちも皆個性豊かで、なんだか漫画チックというか、ちょっと戦隊もの的なノリがある。
    『ビターな挑戦者』
    デビルと本(児童書?)の関わりは分かったけれど、お話の落とし所が良く分からなかった…
    『新刊ナイト』
    他シリーズのサイン会のようなお話になるのかと思ったら…
    どんでん返し、良かったです。
    『背表紙は歌う』
    ちょっと切なかった。
    他人の考えている事は、口に出して言わなければ分からない事も多いのに、男の人って、言わない事も多いなあ~
    そして、「言わなくても察してくれ」的なのはお年寄りに多い。

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    2015年05月04日
  • 夏のくじら

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    ここしばらく、大崎梢氏の旧作を連続で読むことにした。

    いつもながらに…細やかな描きこみに心打たれた。人によれば、ひと夏の祭と淡い恋…の取り合わせをありきたりのテーマだと思うだろう。でも私は、大崎さんが描く限り、上っ面を舐めただけで終わる青春ドラマにはならないだろうと確信していて、まさに期待通りだった。

    登場するのは、それぞれの人生の輝きの中でそれぞれの思いを抱え、時に壊れそうになりながらも歩き続けるたくさんの主人公たち。互いが時に重なり、繋がり、反発しあい、強く結びつき、それぞれの夏を完結させてゆく。

    篤史もそのひとり。篤史にしかわからないこだわりと思いを胸に、因縁のよさこいに加わる。

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    2015年04月05日
  • プリティが多すぎる

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    注意!挟み込みのしおりがハローキティです!
    出版社に入った若手編集者は配属変更でティーンズ向けの雑誌へ転向に、、逆境と折り合いをつけて徐々に成長するという型にハマった小説ですが、
    まさかのしおりトラップに通勤の電車内で引っかかりました。ハローキティはどちらかといえば好きなのですが、いきなり手元から転がりだすと何が起きたのか分からなくて冷や汗が出ますね。

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    2015年03月22日
  • サイン会はいかが? 成風堂書店事件メモ3

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    成風堂シリーズ3作目♪前回の長編から短編に戻っています。お父さんとの約束、過去の因縁、淡い恋に、美術品を巡る殺人?まで。一つ一つの物語が本当に面白くて、謎解きが終わった後は「なるほどねー」と唸るものばかり。てか、その後二人はどうなったの?と悶々としておりますが・・・☆長編も短編もどちらも好き。謎解きだけに終わらず本、本屋への愛情、人への愛情が細部に伺えて読んでいてほっこりします。面白かった-。

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    2015年02月23日
  • 晩夏に捧ぐ 成風堂書店事件メモ2

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    何かもう、めっちゃ面白い♪結構ハードな長編ミステリーでした。「配達赤ずきん」の短編ライトミステリー感覚で読んでいたのですけど、がっつりな謎解きに途中から読むのが止まりませんでした。多絵ちゃんの洞察力も、杏子さんの本屋愛もすごいなぁと思う。多絵ちゃんに転機をもたらした杏子さんのチョイスはなんだろう?すごく気になります。

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    2015年02月23日