大崎梢のレビュー一覧
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「だいじな本のみつけ方」
著者 大崎梢(おおさきこずえ)
中学生の本好きの女の子、野々香(ののか)の周りで起こる、小さな日常の謎や青春のストーリーになっています。お薦めは、中学生になりますが、ルビが振られていますので、本好きな小学校高学年からでも楽しめると思います。
物語がはじまりそうな、ワクワクする装丁画に思わず手が伸びます。笑
【裏書きより】(表題作「だいじな本のみつけ方」)
中学生の野々香は、放課後の校舎で、まだ本屋さんで売られていないはずの文庫本をみつける。大好きな作家・新木真琴の発売前の新作だ。なぜここにあるの?謎に導かれて、野々香は本が好きな仲間や、本に関わる仕事をする大人たちと出会う。ー
表題作の他に、単行本書き下ろしの続編、「だいじな未来のみつけ方」も収録されていますよ〜。
中学生向けなので、謎解き自体は大人の方には物足りなく感じられるかもしれませんが、温かい目線でこの本を存分に楽しんで欲しいです。
解説では、児童書作家の令状ヒロ子さんも、「このお話を読み始めて、私はあっという間に本好きだった中学生の頃に、引き戻されてしまいました。」と、懐かしい感情を思い起こされています。
私にとっては、読んでいる時の共感より、むしろ読後に心地良さの残る、中学生のころの気恥ずかしさも秘めた作品でした。たまには、こんな読書もいいですよね〜。(*´︶`*)
(大崎梢さんの本を他にも積読して控えておりますので(笑)、ワクワクしながらまた別の物語を開きたいと思います。♪
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【収録作品等について】
◯初出
・だいじな本のみつけ方(朝日中学生ウィークリー
2013年4月7日号~9月29日号『だいじな本の
みつけかた』改題)
・だいじな未来のみつけ方(単行本時書き下ろし)
◯単行本
2014年10月 光文社刊
◯本書(光文社文庫) 2017年発行 -
Posted by ブクログ
[1]ミステリというほどではないですが謎が出てきてそれが解けることによって次の謎が現れどんどんつながり人々の秘めていたことが見えてきて野々花(ののか)や秀臣の世界は拡がってゆく。すこし積極的になれれば世界は拡がっていく。
[2]「本好き」という生物の生態が描かれニヤリとなります。
[3]嬉しくなれるタイプの青春もの、学園ものでもあり。
■簡単な単語集
【青山/あおやま】ゆめみ書店の店員。野々花と親しい。
【新木真琴/あらき・まこと】野々花の好きな作家。
【いぶき市】地方の町。名産品はビワと山芋と茄子。
【大野テル】大山中バスケットボール部。ある人物との間を仲介してくれた。
【お菓子研究部】ルナに誘われ野々花が所属する部活動。週2回というゆるい活動。
【浩一】となりのクラスの男子。とあるできごとで知り合い、なにかとぶつかりがちな野々花と秀臣の潤滑剤になってくれる。
【汐里/しおり】謎の女の子(かしれない)。秀臣がノートに挟んでいた紙片に書かれていた名前。十四歳。新木真琴と関係があるらしい。
【スリー・ベジタブル】新木真琴の新刊。来週発売の予定だがなぜか手洗い場に置かれていた。
【高峯秀臣/たかみね・ひでおみ】→秀臣
【たそがれ先生】秀臣の犠牲者。
【中井野々花/なかい・ののか】→野々花
【長沢/ながさわ】野々花の出身小である第一少学校校長。野々花卒業直後の着任だったので知らない先生だった。小中でなにか交流ができないか考えている。気さくだが思いつきで走るタイプ?
【野々花/ののか】主人公。中学2年生。お菓子研究部部員。新木真琴がの作品好き。
【秀臣/ひでおみ】高峯秀臣。野々花のクラスメート。図々しい目立ちたがり屋で本のウンチクをひけらかし図書委員の座をかっさらっていったひとりよがりのいけ好かない男子生徒。《おれは何かと目立つ男だ。》p.25。こういうキャラに限って主人公に好意を抱いていたりするものだが? 浩一が見るところでは「真面目で一生懸命なヤツ」。運動能力もそれなり。プライドが高いのでなかなかものごとをあきらめないし人脈も行動力もあるので使えるヤツではある。
【ビトさん】読み聞かせが上手だったおじさん。公民館で活動していたがなにかあって来なくなったらしい。
【本】《本は、その人の一番やわらかな部分と結びついている。傷つきやすい無防備な部分だ。弱味でもあるのかもしれない。》p.102
【美濃部/みのべ】図書委員顧問。
【ゆめみ書房】野々花御用達の本屋。いぶき市の商店街にある。
【読み聞かせ】野々花たちが読み聞かせに選んだのは、村上しいこ『ストーブのふゆやすみ』、内田麟太郎『ともだちや』、『さんまいのおふだ』
【ラブリー文庫】乙女チックな女の子向けのハーレクイン・ロマンスといえるような叢書。前川さん御用達。
【ルナ】野々花の友人。 -
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ネタバレ【収録作品】きらきらを少し/ここだけに残ってる/マイホームタウン/おばあさんがいっぱい/ここから上がる
中学2年生の花南子は、両親が離婚した後、父親と二人暮らしだったが、その父親が海外に赴任することになり、曾祖母の営むアパートの一室で暮らすことになる。
そして、近所に住む同じクラブの根尾と共に、さまざまな事件に関わっていく。その過程で同じアパートに住む調査会社の調査員・今津と出会う。今津は渋々ながら彼女たちの頼みに手を貸すが。
花南子と根尾の好奇心にはヒヤヒヤさせられるが、一つ一つの事件の背後にはなかなかヘビーな問題が隠れている。
自分たちの置かれている状況にめげず、前向きに進もうとする二人はまぶしい。そして、自分の中にある偏見に気づいた花南子の柔らかな感性も好ましい。
すべてが明らかになり、花南子がずっと守られていたことがわかる最終話は温かい気持ちにしてくれる。今津は優秀で、真面目で、温かい人である。五月のバイタリティは見習いたい。 -
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ネタバレ【収録作品】
「もしも神様に会えたなら」大崎梢
「失われた甘い時を求めて」新津きよみ
「夕日と奥さんのお話」柴田よしき
「夢よりも甘く」篠田真由美
「旅の理由」松村比呂美
「美味しいということは」三上延
「オーロラが見られなくても」近藤史恵
タイトル通り、おいしそうな食べ物がてんこ盛りで、話の結末も温かく前向き。
「もしも……」は、伊勢市が舞台。小五の元喜と泉美の掛け合いが楽しく、口開けの一篇にぴったり。
「失われた……」は、松本が舞台。亡くなった両親の話を思い出しながらの旅がいい。ちょっとしたニアミスもうれしくなる。
「夕日と……」は、石垣島が舞台。知っているつもりで知らない連れ合いの話。一人で自分を見直す時間が必要だな。これは我が身にも教訓。
「夢よりも甘く」は、ヴェネツィアが舞台。旅は散々だったが、母と祖母の思いに気づく。
「旅の理由」は、青森県三沢市が舞台。くすっと笑える明るい話。
「美味しいと……」は、東京が舞台。祖母との食べ歩きの思い出を振り返り、息子と思い出の店に行く父。その感慨が身につまされるのは、そういう年齢だからだろう。
「オーロラが……」は、アイスランドが舞台。コロナ禍、ミュージカル俳優の厳しさ、そして介護に明け暮れたあげく放り出された女性のつらさは、フィクションではない。今ある現実で、お話自体は明るく前向きに結ばれてはいるが、宿題をもらった気分。ラストでよかった。 -
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旅にまつわる短編集。
そしてそこに「たべもの」の記憶が加わる。
『あの日の味は』柴田よしき
京都で大学時代を過ごした女子友3人の
ひさしぶりの会合。
『幸福のレシピ』福田和代
ふるさとの神戸に戻ってきた老齢の女性と
青年のふしぎな思い出歩き。
『下戸の町・赤羽』矢崎存美
恋と仕事を失って東京から帰ってきた主人公。
友達とふたり、はしごカフェ。
『旅のはじまりの天ぷらそば』光原百合
ラジオ局で職員同士がおしゃべり。
話題はサービスエリアのお蕎麦のこと。
『ゲストハウス』新津きよみ
離婚して生き別れの娘に会うため
ゲストハウスに泊まる男性。
『からくり時計のある町で』秋川滝美
ドイツで想いを馳せる
喧嘩別れした女友達との旅の記憶。 -
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本屋さんの仕事を少しだけ覗くような体験ができたのが興味深く面白かった。
例えば美容院や喫茶店などへの雑誌の配達は確かにこれも本屋さんの立派な仕事だなぁと。
私が通っている美容院ではタブレットで雑誌読み放題に最近変わって、便利なようだけど本屋さんの仕事が一つ減ったのかなとちょっと寂しいような気持ちが浮かんだ。
他にはディスプレイや平台の積み方。今度本屋に行った時には注目して見てみたい!
短編集の上、全体的にさらっとした印象を受ける文体で読みやすかった。
エピソードとしては六冊目のメッセージとディスプレイ・リプレイが好み。
ただ登場人物の個性があまり自分には伝わってこなくて、その点が残念だった。