大崎梢のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
成風堂書店事件メモシリーズの大崎梢による児童書ミステリです。町内の七つの公園にある七不思議を調べていくうちに、5年前に起こった怪事件に辿り着くのだった。
探偵役視点の一人称ミステリというのが、まず面白いと思いました。これは推理の道筋を判り易く示すためにそうしたのでしょう。ただそうすると突飛な推理展開が難しい部分もあり、主人公の天才性が示しきれなかった感もあります。でもお約束通り真相が解明するまでナイショにする部分もあり、それがラストで驚きに変わるのはさすがですね。
謎が謎を呼ぶ展開、思わぬ人物の思わぬ正体などなど、ミステリの面白さが詰め込まれてミステリの入口として素敵な物語です。 -
Posted by ブクログ
青春小説の醍醐味といえば『ボーイ・ミーツ・ガール』は外せない。
本書はそんな王道、といってもすでに四年前に出会った彼女との約束果たすために彼女を探すという物語。
そこに夏のよさこい祭りが舞台装置として描かれる。
よさこいにかける人々の想いや、そもそもこのお祭りは各チームすべて自分たちでプロデュースして自腹を切ってプログラムを制作し、祭りの運営側もすべて手弁当で踊り子たち各チームを支援するこのお祭りの情景がいきいきと描かれている。
2年前から数ヶ月の間に何回か高知を訪ねて、高知の姫たちと語り飲んだ街の景色を思い出す。
もう、前回訪ねてから早いモンで一年も経ってしまった。
そもそも本書を知った -
Posted by ブクログ
ネタバレ職業物のアンソロジー、全6編。収録作品は全て書き下ろし
独身女性が、仕事に悩みながらも前進していく話。
読むまで、順風満帆のまま暮らしているの話を連想していたが、ゆずこしょうの効いた物語で一喜一憂しながら読めた。
(窮状認識+報告連絡相談)×努力×忍耐=成長or成果
・大崎梢「ウェイク・アップ」→元売れっ子漫画家
・平山瑞穂「六畳ひと間のLA」→通信講座の英語講師
・青井夏海「金環日食を見よう」市営プラネタリウム解説員
・小路幸也「イッツ・ア・スモール・ワールド」→ディスプレイデザイナー
・碧野圭「わずか四分間の輝き」→スケート専門のスポーツ記者
・近藤史恵「終わった恋とジェット・ラグ」→団 -
Posted by ブクログ
「日常の謎」で知られる作者ですが、
「ねずみ石」「片耳うさぎ」など、
少年少女を主人公にした冒険ものも書いていて。
本作は、その系列の冒険小説。
ただし、主人公は中学校の先生。
この先生が、かなり珍しいキャラ設定で、
その経歴が今回のストーリーにぴったりマッチするが、
まだまだ「応用が利きそう」な感じ(^ ^
続編はあるのかしら(^ ^
たしか作者本人が「横溝正史好き」を公言しており、
本作も「田舎の人間関係」やら「宗教絡みやら」
かなりどろどろしたストーリー運び...と思うと、
最後の方はかなり現実的な話になってきたり(^ ^;
敵か味方か分からない人物設定と言い、
「噂話」の真相が