ヤマシタトモコのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『ミラーボール・フラッシング・マジック』より完成度高い短編集だと思う。
ヤマシタさんは、恋愛ものだけじゃなく、幅広くいろいろと描けるんだなぁとわかった。
『FEEL YOUNG』のOL読者向けではない、性別も年齢もまったく異なる主人公を描かせたほうが、多感で他者との関係性もさまざまで、なんだ面白いじゃんという感じがした。
根暗なテーマに切り込みつつ読後感はライトなのがやはり持ち味。
魔法使いが出てきたり、『しゃばけ』よろしく背後霊というか妖怪みたいなものが出てきたりと、マンガらしい設定でマンガぽく読める。
個人的には、最後の「MUD」のクライマックスがやばい。
心臓がボトッと音を立てて落ち -
Posted by ブクログ
ヤマシタトモコの描くショートカット×切れ長な目×下まつげ濃いめの女性は凛としたなかにも憂いを帯びて非常に魅力的。
心の闇も、女性的な粘着質を掘り下げず捌けた風に描くから、全体的にキレのある爽やかさが残る。
28歳バレエ講師と52歳大学教授の恋愛という、なんとも文化系女子には垂涎の物語。
西炯子の「娚の一生」のような設定だが、主人公が大手電機メーカーに勤める30代半ばキャリアウーマンであるのと、バレエダンサーを諦めた28歳のバレエ講師であることで、両者にちょっとした心情の違いが見てとれる。
前者は恋愛で失敗してきた過去を繰り返すことを恐れ、恋すること自体を懐疑的に捉えて、相手からのアプローチ -
Posted by ブクログ
ネタバレ気持ちがダンス部へ真っ直ぐに向かっている。
夏はいつだって元気だけど、やっぱり普通の人で失敗すれば怖いし恥ずかしい。
端場君の方がその点は潔いかな。
どうしても一歩引いちゃう気持ちわかる。
がんばると決めたんだから、がんばるだろう!
谷渡さんすごい!かっこいい!
なんでも出来るけど、なんでも出来るように努力してる。
自分に恥じないように。
あそこまではなかなかできないね。
村谷君に不穏な空気が・・・。
そしてやっぱり化けた柘さん。
化けたというより、隠していた美しさが現れた。
すごくすごく苦しんでいて可哀想だ。
本当に素直じゃないちびはダメだなー。
次巻も楽しみだ☆ -
Posted by ブクログ
不器用でダメダメで格好悪くても、こんなに、こんなに可愛くてキラキラするんだなあ。
私もこうなれるかなあ。
とにかく「下手だけどがんばる」感が好い。
そのがんばる感に、面倒臭さがないっていうか、厚かましさがないっていうか…読んでる側との距離が離れないとこが好き!
それと、会話のナチュラルさ。
青春マンガってどうしても「マンガの世界の中の"青春"イメージ」になってしまうけど、これは「本物の青春をマンガにしました」という方が近い気がする。
読みながら自分の未熟さも自覚する、と同時に まだのびしろがあると思える。
汗でドロドロの爽やかさが、いい。 -
Posted by ブクログ
恋愛とセックス。妄想と現実。
時が流れる残酷さ、またそこにある諦めと期待。
アンビバレントな雰囲気漂う短編10作品。
ヤマシタトモコ作品の
物語上の「現在」から手を離した瞬間
が、好き。そこに彼女のチカラを感じる。
それはふと妄想モードに入るとき。
それはふと昔や未来の自分やあの人を回想するとき。
一度「現在」を離れた視点は
空中を浮遊するような子気味の良いシニカルなモノローグと
テンポの良いコマ割りに乗って本編の時間軸とまた繋がる。
短編という手法の中でも説明的にならず
かつひとつの物語や人物として成立しているのは
そういう広がりを嫌み無く与えられているからだと思う。
「いつかあな -
Posted by ブクログ
ネタバレ2012/05/06
【やや好き】短編集。 投稿作品&未発表作品を含む6編収録。 ダメ親に捨てられ天涯孤独な不幸設定はこの頃から十八番だったのか…とか、魔法使いや妖怪を登場させてた時もあったんだなぁ、へぇ~…とか思いながら読んだが、ヤマシタ節(とでも言ったらいいのか?)がちゃんとあって面白かった。 お気に入り→『サタニック・スイート』親に捨てられた娘が借金返済のために魔法を使って頑張る話。 『ねこぜの夜明け前』妖怪が見える男の友達は生まれた時から一緒にいる妖怪だけ。 怖くて寂しくて孤独で、だけど唯一の妖怪友達を紹介できる女の子と出会って喜ぶ話。 妖怪絵にレア度を感じて喜んだ(笑) 『MUD』