槇えびしのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
原作は上下巻、漫画は全9巻。完結済み。江戸時代の、日本初の独自の暦を作成した中心人物が主人公。
根っからの文系で数学は非常に苦手ですが、のめり込む勢いで読めました。
作画はとても世界観に合っている。
登場人物の総じて魅力的。
主人公に多大な影響を与えることとなるおじいちゃんズ。
狂言回しさながらに、そこに居らずして主人公を突き動かす人物の使い方もお見事。
暦がどうなるのか、主人公は願いを果たせるのか。
そんなものはこの現代、概要だけでいいならネットで調べればすぐに判る。
だが、その経緯を如何にして読者の心を掴むように見せるか、読ませるか。その難しいミッションを過不足なくこなした本であると思う。
おすすめ。
追加:原作読んでみました。
内容と展開、科白まで殆ど原作と同じです。ただ、最後の最後の最後の〆方が違いました。どちらがいいというわけではなく、漫画は漫画なりのニーズに合った感じの〆であり、回帰的ないい終わり方であると思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ本当に春海は幸せ者だ…。
原作小説、これまでの漫画の巻。いずれを読んだ時も思った事ですが、渋川 春海は幸せな男です。
それは碁や数学、天文への才能に恵まれているという事ではなく。国家の大事業に抜擢されたからでもなく。
ただ彼の事を認めてくれる人、支えてくれる人、背中を押してくれる人に満ちているから。
国家の期待を一心に背負った改暦の儀「三暦勝負」に敗れた。
何という挫折。何という絶望。
とにかくこの漫画・作品の優れた所は、春海の内心描写と表現が上手いと言う点にあります。先の挫折と絶望が丁寧かつ陰鬱に描かれており、立ち上がる事すらできない「無念さ」を際立たせています。
誰しもが挫折を味わい、絶望した事があるのではないでしょうか。そこから立ち上がる事はできたのでしょうか?
絶望も挫折もその人だけのものですから、他人がその軽重をとやかく言うことはできません。しかし、春海の絶望の深さはヒシヒシと感じられるのです。ここから立ち直る、新たな試みに立ち向かうのはどれほどの勇気が必要なのか…。
そこに現れる、天才・関 孝和。
これはまさに鮮烈。
強烈なキャラクター、そして有無を言わせぬ圧倒的な語彙、迫力。
確かに、これは春海を奮起させるに足る人物だと言えます。巻末コメントで作画の槇えびしさんも言っていますが、彼はこの作品におけるヒーローとも言える存在感があります。
この関と春海の間で交わされるやり取りの熱い事!
憧れの存在である関からの叱咤激励、そして共感…まさに心が震える思いです。
そう、先に春海が幸せだと書いていますが、逆説的に関や道策の孤独や無念を描く事で、唯一無二の才能を持つ彼らの姿と対比、春海がいかに恵まれているかを描ききっています。
そして同時に、彼らもまた、春海に共感する事で何かの癒しを得ているのだ、という事も。
新たに改暦の儀を目指す春海のはつらつとした姿。そしてそれを取り巻く人々の楽しそうな姿。…本当に幸せな事です。
後はもう走り続けてそれを成すのみ。最終九巻が楽しみです! -
『蟲師』特別篇収録〜!
2014年1月4日の深夜に放送されたアニメ『蟲師』特別篇「日蝕む翳」の原作収録!
2014年4月から新章の放送も発表されて、ますます今後の連載が楽しみ!なので、早速購入しちゃいました♡