槇えびしのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
先月の誕生日に妹家族からプレゼントされた本、その1。
ほっこり系日常ミステリーは久しぶり。
最近、古典小説やら哲学やらエッセイが多かったので、味変的なこういう本は嬉しいな。
趣味がパン屋さん巡りという主人公の青年と、神出鬼没の移動式ベーカリーの店主が繰り広げる謎解き。
短めな小説が4編収録されている。
熱狂的にパンを愛するこのベーカリーの店主というキャラが際立っている。
英国紳士風のいでたちのその正体は、大学工学部の教授。
パンと工学を掛け合わせた先で、日常の謎をするするっと解いていく。
工学知識からくる蘊蓄や舞台である北海道の歴史などにも触れられて、軽やかな読み心地ながら満足感が高い。
ホームズ役であるベーカリー店主の亘理さんと、主人公でワトソンポジションな青年福丸あさひの掛け合いも楽しい。
福丸目線で語られる、亘理さんに対するツッコミも軽いんだが、謎解きで得られるカタルシスはなかなかに本格的で面白かった。
押し付けがましくないメッセージ性もちゃんとあって、読後感もさわやか。
こういうのでいいんだよ…、
と思わず言っちゃいたい小説。
面白いことは分かっていても、たぶん自分では選ばないジャンルなので、贈ってもらえて良かった。