宮台真司のレビュー一覧
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音楽を聴くフォーマットが劇的に変わり、従来的意味では聴けなくなる、って意味のタイトルかと思っていたら、全然違ってました。てへぺろ。本書の駆動力は、電気グルーヴ(ってかピエール瀧)の作品を、発売メーカーが自主回収したことに端を発するもの。その頃は、そこまで熱心に音楽を聴いていなかったこともあり、なんとなくスルーしてしまっていた問題。あらためて、作品の価値とアーティストの素行は基本的に関係ないし、問題とされる行動に対しどう向き合うかは、個人の判断に帰されるべきってこと。その背景や、それに対する反応をまとめた1・2章はかなり興味深く読んだんだけど、最後3章でガクンと興ざめ。たぶん、名前は知っていた氏の論考には、ここで初めて接したんだけど、なんだかガッカリ。同時に”リベラル疲れ”新書を読み進めていたこともあり、まさにこういうことを言っているんじゃないか、と思えた次第。ガチガチの正しさ論理で武装しながらいたぶるかのごとき論調に、グロテスクさまで感じてしまった。”クズ”って表現も、それを読まさている方が悲しくなってくる。
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いわゆる一般的な生活というものを送っているらしい僕らの世界とは、また違った生活を送ってこられた方の集落を、異界、というらしい。
基本的には、世俗で平平凡凡と暮らしているのではなく、戦後闇市、色街、ドヤ街…などがなぜ発生して、どう盛り上がり、どう衰退したのか。
ところで、「異界」というが、あくまで、この本に紹介される基準は「衰退したこと」である。
そこにあるのは、そこにはいたくなかったという忌避感と、何故かノスタルジック。
だが、当時はそれが当たり前のものとして存在していたはず。
では、人工知能黎明期、
50年後に、「昔は、選挙とかで選ばれた、顔だけの政治家ってひとが、屋根のとんがった建物に集まって、どーでもいい議論をクソ真面目にしてたんだって。今では全国民の希望を即座に集められるから、国民の代表なんていらないのにね。」
ってなるかもしれないし、
いつか国会議事堂も異界扱いになりますか? -
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恥ずかしながら、著者の宮台氏のことは例の事件の際に知った。そのときに、私は彼を大学で学生に講義して、論文を書いている典型的な学者だと思っていたので、タイトルだけ見て買ったこの本の内容は予期していたものと違った。氏がラジオやYoutubeなどの媒体でご活躍されていたのは全然知らなかった。本書のように対談など会話形式が内容の中心になっている本は嫌いではなくむしろ好きなのだが、社会学の専門的なことを知りたかったというのが正直な感想。
筆者は本書で現在の日本社会のどうしようもなさを明らかにし、痛烈に批判している。私は彼の言っていることの9割以上に同意する。 -
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【314冊目】批評家の東浩紀さんと、社会学者の宮台真司さんが父親になられてからの考察を対話形式にしてしたためたもの。2010年出版。論壇では時の人であったこともあり、従来からお二人の議論を追っている人には目新しさはないのかもしれないが、私は興味深く拝読。
「大きな政府」ではなく「大きな社会」という相互扶助のネットワークを構築していかないといけない。だけど、絆を構築・維持するには相応のコストが必要で、その覚悟が日本人には希薄。今後は個人のスキルを磨くことよりも、スキルのある誰かと繋がれるコミュニケーション能力が大切で、そうした能力を培うことが教育の目的…というのが大まかな議論の流れかな?
上記議論の多くを構成しているのは宮台氏の主張で、私の印象では、お子さんができたからこう主張しているのではなく従前からのお考えを披瀝しているだけに過ぎなさそう笑。なので、父になったからといって新しい発想に立ったわけではなく、単にこれまでのお考えが強化されただけなのかも。
本書は後半になるにつれて、「父として考えているのはどの部分?」と首を傾げながら読み進めることが増えるので笑、その点は注意。前半の、子連れでも行きやすい郊外型ショッピングセンター必要論とか、子とのふれ合い時間を増やすために狭小でも職住近接肯定論は、父として考えているのかもしれないです笑
印象的なのは、子どもを作らない・作れない人は、その分、社会や共同体を維持するためのコストを余計に支払うべきという両氏の主張。これは岸田政権による「異次元の少子化対策」を待つまでもなくツイッター上で散見される「子づれさま」論争への答えのひとつでしょう。子どもがいなければ共同体は維持できないのだから、その負担を保護者にだけ負わせ、子のない方にフリーライドさせることは不公平という主張は、子持ちの方々は口に出さないまでも薄々みんな感じていることなのではないでしょうか…子を持たないことには人それぞれ事情があるので、普通は口にしませんけれど。
社会階層によって分断された社会に生きるのではなく、様々な背景を持った人々が交流する空間が大切であり、そこで生きるためにコミュニケーション能力が必須のスキルとなるというのが宮台氏の主張。ただ、あとがきではご自身の幼少期(京都にお住まいのころ、ヤクザの子どもとも交わっていたとか。)を論拠にされていて、残念。すでに存在しないものを懐かしみ、「俺が小さい頃は良かった」的懐古主義的な発想という後味になってしまいました。 -
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就職課のサポートやリクルートのビジネスの中で学生側にはふんだんに選択肢が用意されるようになり、「これだけあれば、この中に自分に一番合った企業があるだろう」「自分はこういう人間だから、こういう仕事が向いている」という適職幻想が生まれた。いわゆる「最適マッチング幻想」で、これは就職だけでなく性愛にもある。最適マッチング幻想が蔓延した結果、「もっと良い選択肢があるはずだ」と永久に迷い続け、全選択に失敗する。
「最適マッチング幻想」
不自由の解消が必ずしも幸せに繋がる訳ではない事をこの単語が物語っているように思う。皮肉にもリクルートの社是は「『不』の解消」。 -
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社会の空洞化、感情の劣化。
頑張ったのにこれじゃない感。
社会心理学の観点から、安倍政権、脱原発、憲法、ISILなど、具体的テーマで、何が本質的問題なのか、それを踏まえてどうする、と言った内容が盛りだくさんで、正直、論理の理解はできるけど、情報過多でまだ飲み込めてない。
私が貢献価値として認められて、帰って来れる場所としての共同体はとても共感で、こういう場所はとても大事だと思う。感情が劣化している私ですが、共同体作ってみようと思う。
個人的に、口調が対立的なところがあまり好きじゃないので、評価低めですが、指摘は鋭いなと、いい視点もらいました。
追加で、祭りの大事さも少し理解が進んでよかった。
日常に変性意識状態を用いて活性を呼び込む