入間人間のレビュー一覧
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“そして、改まった前川さんの口もとが緩やかに、美しい曲線の伴った微小を形作った。
「今日はこうして付き合ってくれてありがとう、十分満足してる」
ぐわ。面と向かって素直にお礼を言う前川さんにやたら、目が白黒と落ち着かなくなった。どうしたんだ、今日の前川さんは。普段よりずっと青春ポイントの変動を……って、ああそうか。着ぐるみ姿じゃないからだ。いや、女子高生のコスプレが実に似合っていらっしゃる。
周囲の人たちの視線を気にしながら、前川さんと向き合う。各所の肌がこそばゆい。
「いや、俺付き合うっていうかホントなにもしてないけど、いいのかな?」
「それがいいのさ。『なにもしていない転校生』が、ここにいることがね」
それで十分、私は引力に満足しているよ。前川さんは俯きがちに笑いながら、そう言った。
引力文化祭は始まったばかりなのに、そんなあっさりと。
だけど時を経たからって熟すわけでもないだろうしな、引力。”
これはやばい。めっちゃ良かった。
ちょこちょこ細々と出ていた伏線らしき描写が一気に解消される。
大勢を動かすのが得意なのかな?
四章の終わりと五章の始めが好きすぐる。
前川さんかわいーよー。
そして、せーしゅん女への第一歩、大きな一歩。
“……だから。
一瞬の幸福に酔いしれるように、気の緩んだ俺は。
導かれるように訪れた体育館で待ち受けるものに、なんの心構えも出来ていなかった。
オッサンに引き続き、再び俺の心の剥き出しな箇所が猫だましを喰らう。
毒の沼を越えて辿り着いた体育館前には、希望とも絶望とも判別のつかない原石の出会いが転がっていたのだから。俺はそれに気づかないまま、『そいつら』と鉢合わせる。
それぞれの顔が、各自の驚嘆に準じた蒼白を迎える。
「げ」
「うひ」
「わ!」
「おやぁ」
「ん、ん?どうした若者たち」
「あー!」
「なぬー!」
「もふ?」
『八者八様』の反応が花火のように咲き誇り。
そしてようやく、『今日』を強く照らす日が昇り始める。” -
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“でもこれは話すべきなのか?ああ勿論、『僕』なんて実在しない……と思うぜ。これの真偽は内緒、ってことにしとこう。それで、『僕』のその後なんだが……例えば、推理小説ならこういうオチはどうだ?実は『僕』として描かれていた行動は全部、最後に描かれた『オレ』だった、とか。ほんとは大学で『オレ』が甲斐抄子と張り合い、小説家への道を歩む。つまり『僕』と対話していた『オレ』の行動と言葉は……みたいなさ。どう?
あれ、でもそれだと『僕』だか『オレ』だかのその後を語ってるわけじゃないよな。おっと失敗。あーでも、そんなの決まってないんだよな。だから物好きな人が好き勝手に想像してくれ。それがきっと『僕』のその後になる、んじゃないか?まぁ、先のことは分からんね。
分かる小説も面白くないし。よし、そろそろ切りがいいし、ここであとがきお終い。
この本の一章をもう一度読み返したくなったら、オレの勝ちだ。じゃ、またな。”
え?
ええっと、これは、つまり、その、
え?……ああ、そっか。
自分なりの理解は下せるけどそれが正解かはわからない。
だけど、つまるところは……ああ、駄目だ。うまく言い表せない。
ちと引っかかるのは、『橘エイジ』と、『自称殺し屋の親戚のおにいちゃん』。
これが出てくるところを、この物語内での現実世界と捉えると……。
面白くて、混沌として、だけど不可解ではなくて。
バカ最高。
“僕が居酒屋の入り口になんの経緯もなく注目した直後。
居酒屋の扉が力強く蹴り倒される音と、芯の一本通った伸びのある悲鳴が響き渡る。
事件と不安と絶望と、ほんのちょっとの好奇心をくすぐる非日常の音。
そして日常を覆う肌色が押し寄せる。
『そいつ』は、
『僕の前』に、
『全裸』でやってきた。
……フルティンである。
完全に直接的な言及は避けるけどティン丸出し。
前も後ろも包み隠していなかった。
びんぼっちゃまの全裸バージョンだ(それならだれでも裸です)。
そんなやつが全力疾走で現れて居酒屋の入り口を蹴り飛ばして、飛びこんできた。
……ここ、昨日まで僕が住んでいた日本だよな?” -
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引き続きラブコメ(?)路線濃厚なシリーズ2作目。
但し、今作のヒロインはラノベにあるまじき
年齢40歳(!!!)という異例の展開w。
なんじゃ、こりゃw。冴え渡る鬱陶しい文章に
内容のない会話のオンパレードはもはや文字
麻薬のような役割を果たしてきてます。
そして妙に伏線とリンク好き(フェチ?)も健在で
今作で社会復帰を果たそうとする「エリオ」が
最初に行うこざっぱりに一役買う、美容師
「大井遠江」はみーまーで登場する「トーエ
(浜名遠江)」と思われます。基本そんな人物、
覚えてないっつーのw。
40歳のヒロインを通して、ちょっといい話風に
上手く纏めたところが今作はまぁ...ヨシ! -
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“俺としては、多摩湖さん>文化祭なのだ。まずそこを前提として頂きたい。
というか大抵の場合、多摩湖さん>有象無象は揺るがない。
多摩湖さんスゲー。俺の中で他のたくさんの価値観を伐採しても、何も気にならないぐらい。
さて。
文化祭の季節だった。夏休みを通り過ぎて、九月下旬。まだ日中は熱が栄えている。残暑が消えない内に、夜祭の勢いと共に学校の祭りを盛り上げようって趣旨かは、知らない。
俺の通う学校の文化祭は、去年に関してはそこそこの盛り上がりだった。青春すんのバカクセーと冷める奴、一丸となって火の玉にでもなろうぜな奴。教室には大体半々ぐらいで、逆にどちら側に荷担しても良いと受け皿が二枚あるのは寛容な学校なのかも知れない。
去年の俺は、比較的冷めた側に属していた。頼まれればクラスの出し物の準備も手伝ったけど、自主的には動かない立ち位置を確保。凡庸な男子生徒Aって感じだった。
だけど二年生になった今年は、どうもそんな立場ではいられないようだ。
『文化祭も四年目だからねー、達人っていうか生き字引?みたいだよね』
などと言っちゃう多摩湖さん率いる我がカードゲーム研究会(会員二名)も、来るべき文化祭に備えての準備に着手していた。学校側から非公認の同好会が、大っぴらに文化祭で活躍していいのかなーと疑問だけど、多摩湖さんのことだから色々と無視して行ってしまうだろう。それに俺も参加させられるわけだ。”
面白い。
きゃっきゃうふふなへんたいかっぷる二名。
学校は、青春男と同じか。
会話だけのところが読んでて楽しい。
続編でてほしーな。
“「赤ちゃん多摩湖さんが二人……このまま育てば多摩湖さんが二人だったのに」
「いや時間連なってるからね、それどっちも昔の私」
「そうなったら二人の多摩湖さんに俺が包まれて……」
「二人で黄鶏君を取りあうだけだと思うんだけど……ぼそぼそ」
「挟まれて……」
「い、言い方をそういう方向に変えないように!」
「多摩湖サンドの具材になれたら死んでもいいッス!」
「私中身じゃなくてパンになってるじゃん!だ、か、ら君は脱線しすぎ!」
俺としてはこっちが正しい道筋だと信じて疑わないのだが。色々と考える(妄想する)ことは夢が広がって楽しいじゃないか、主に考える方が。想像に使われた方は堪ったものじゃない。” -
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“なんだ、ちゃんと水着を用意してたのか。……なんでそれでワニかなー、勿体ない。
「あんまりジロジロ見ないでほしいな……」
前川さんが目を瞑りながら、唇を尖らせるようにして咎めてくる。弱っているせいか、普段の調子ではなく子供っぽさが表面に出ている。こういう前川さんも素敵だと思います。
「恥ずかしいって、ワニの方がよっぽど……とか感じない?」
「どうしてだい?」
「え、どうしてって、んー……あ、水着が嫌いとか?それじゃあ着ないか」
「……恥ずかしいからじゃないか、水着なんて。露出が、下着と大差ないのに」
身を捩って水着の生地を引っ張りながら、前川さんがワニを脱ぐのを渋った理由を恥ずかしげに語る。じゃあその頬の新しい朱色は、こもっていた熱以外のものだろうか。
「…………………………………」
「な、なんだい無言になって」
「いや前川さん、変なところで可愛いなーと思って」
「っふ!げ、っふ、ほ、っほ!」”
前川さんが凄く可愛いです。
丹羽君フラグ立てすぎ。
そしてリュウシさんとエリオのやり取りが面白すぎる。
面白さと少しの不思議さ。
癖になる。
ヤシロちゃん、地球で生きてたのね。
ところどころで出てくる、遠江のみーくん描写にあわわとなる。
赤い帽子……、ん、赤い、帽子?『i』のやつか?
“「イトコと一緒に飛んで、海に潜ったとき、なにか見つけた気がする」
「なにか?」
俺の疑問に、エリオは迷いなく答えた。表情の発露も滞りなく、笑顔で。
「今はそのなにかを、ずっと追いかけてる。だからここはなくした場所じゃなくて、始まる場所だって、考えるようになった」
「……そっか」
海から帰還した藤和エリオが探し求めるなにか。
その正体は俺が中学生のときに感じていた、彼女との月の距離みたいなものかもしれない。
「わたし、イトコとイトコでよかった」
「ややこしいな」鼻を掻く。
「イトコとまた海に来れてよかった」
「そうですね」耳たぶを弄る。
「イトコとお母さんと一緒にいるのが楽しい」
「よかったねー」目もとを手で覆う。
「イトコと」「もういいっつーの」
ぺし、とエリオの額を手で軽く叩く。俺を褒め殺す気か。
高校二年生の男子には、お前の感謝は純粋すぎるんだよ。
「そろそろ戻ろうぜ。主に過保護な女々さんがうるさいから」” -
Posted by ブクログ
電波っぷりに今更つっこむ気などさらさらございません
というか、つっこんだら負け
そう
「ジアースのりてー」と抜かしてみたりとぅるるるるとか言っちゃう恋日先生や
腹の探り合いがメインで会話をかみ合わせようとしない湯女と奈月とか
とにかく盛り込まれまくっているパクリネタには
つっこみいれたら負け
内容に関しては、今巻はむしろ周囲の人間模様がメイン
浩太くんやら恋日先生やら湯女と奈月やら
みーくんと関わりのある人物たちのこれまでとこれからの描写に力が入っていた
みーくんとまーちゃんはむしろおまけだったという印象の方が強い
この物語にはどんな結末が訪れるんだろう
もうただそれだけが気になって
もう少しこのシリーズを追ってみようと思いまする
どうでもいいけど、この作者ドラクエとジョジョ好きすぎ
そして湯女と奈月の会話センスがなんかもうヒドイことに
いいぞもっとやれ -
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前作のショーゲキのラストの一文から気になっていた
最終巻の1つ前。ここからどういった展開でラストに
着地するんだろうか...。凄く気になる、
トオルがいなくなってからのクズ野郎のみーさんは
さらに廃人化が加速。みーさんに対してこれまた尋常じゃない
執着心を持って接してくれるもんだから、更にみーさん
壊れちゃったのね。
もはやライトノベルという言葉と対極のベクトルにストーリーは
進むし、人はサクサクって死んでしまうは、活字としての
体裁すら成さない文字の羅列は少しも「ライト」じゃないっス。
読み難さを通り越して、目が痛いっス。
何度も死の淵から蘇ってきた不死鳥ゾンビのみーさんの
華麗なる復活はあるのか? そしてバカップルとして再度
ウニウニ、ウリャウリャな日々を迎えることが出来るのか?
...なんて期待は一切ナシw。壊れたまんま終わるのもまたアリかと。 -
Posted by ブクログ
“(ねぇ、宇宙人くん)
(なにかな、地球おねーさん)
(ここのなぞの地下施設にいる予定の宇宙人はお茶のみ仲間とかだったりするの?)
(良く肉じゃがとか作ってお裾分けに来てくれますよ)
(マジで。ちゅーか、ジャガイモって宇宙でも大活躍なのか、見直しちったい)
(……あのさ)
(んー?)
(宇宙人って、本当にいると思ってる?)
あたしが尋ねても違和感ない事柄を、まず相手から口にしてきた。思いの外真剣っぽく。
階段の中腹であたしは立ち止まり、男の子を見上げる。男の子は神妙な顔つきで、潤んだ瞳がアクエリアスの水溜まりみたいに飲み応えありそうな揺れ方だった。
(んむ、そうだなぁ……いる、って信じてるよ。でも今、地球にはいないと思う)
取り敢えず、目の前の自称宇宙人くんに関しては否定派になってみた。でも効果なし。
(そう。実はオレさ、本当に宇宙人なんだよ)
(…………………………………)ここまで来て、真面目な顔で嘘吐かれても。
(この星に来て、帰ってこない宇宙人がたくさんいてね。オレはそれの調査に来たんだ)
(……あー、そーいう設定?)
尋ねると、男の子は儚げに笑った。本当は弱々しくないのかも知れないけど、薄暗いのと、本人の男前指数によって格好良さげな表現に変化してしまうのだ。”
登場人物の過去話とか。
宇宙人がいると言われている町。
この町には本当の本当に宇宙人が住んでいるのかもしれない。うん。
美容院のおねーさんはどこぞのトーエかな。
かぐや姫さんは前回ちょこっと出た方っと。
ほか作品との時間軸がよくわからない。
でも既知感のあるこの空気は好きだ。
“ある暑い、夏の昼下がり。
地球上の誰かがふと思った。
「最近、高校生なのにエロい物と無縁に生活している」
読みかけの文庫本が枕元からずり落ちて、床に落下した。
あ、どうも。丹羽真です。健全に高校二年生しちゃっています。リュウシさんから勧められて読んだ漫画の影響からつい発してしまった今の呟きは忘れよう。と、文庫本を拾い上げてから自室のベッドの上で寝返りを打つ。あー、エアコンをガンガンに効かせた部屋は涼しいなー、極楽浄土だなー、お外の蝉共よザマーミロ……みーんみんみん。
「白黒のページである文庫本が肌色に見えてきた」
これは末期ではないだろうか。”