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Posted by ブクログ
オビにも採用されている、
「長瀬。
お前が死ななくても、僕は生きていけたのに。」
は名文だと個人的に思う。
絶望感が半端ない。長瀬の死に始まり、まだ誰かは明かされていないがみーくんの知り合いが何人も殺されている。その死の理由が「みーくんの知り合いだから」ときたら、そりゃクループに陥るのも無理はない。
これまでの話から、まーちゃんだけでなくみーくんも十分に壊れていると思っていたが、今回の話でその考えが完全な間違いであることに気付いた。元彼女や知り合いを殺されて狂ってしまい、犯人に対して復讐の殺意を抱くなんて、普通の人間の普通の反応じゃないだろうか。みーくんは「自分が壊れている」と嘘をついているのではないか。また、ゆずゆずとのべろちゅー(妄想)のシーンでも、みーくんが普通であることを僕は感じた。
次の巻で完結か・・・読みながらそんな感じはしてたけど。犯人は誰かな、まーちゃんを連れていくところや、みーくんが『ぼくの事件』って言ってるところから菅原かなと勝手に予想してみる。つうか犯人よりも殺された人たちの方が気になる。ジェロニモさん、絵で美人さんだったので死なないでくれ。にもうと、絵で可愛かったので死なないでくれ。恋日先生、あなたが死んだら『i』のレビューで僕が言ったことが全く無意味になるから、特に死なないでくれ。逆に死んでいいのって誰だよ?金子と赤池と稲なんとかくらいじゃないか!
そして、まーちゃんは似非のみーくんを天野くんとして理解してはくれないのだろうか。
次巻の発売が待ち遠しい。・・・待ち遠しいが完結するのは寂しい。
Posted by ブクログ
“「取り敢えず君が落ち込んでいるようだ、と結論を出したかった」あ、ふて顔だ。珍しい。
「はい、じゃあそう出ました。その後はどうします?」
「こうする」もう一度、頭を撫でられた。包み込むように、先生の手が大きく目に映る。
安らぎとか眠気が、実態となってぼくを扇いでいるようだった。
先生は言う。ぼくの顔を覗き込んで、柔らかい顔のまま。
「疲労と不安を纏めて解決するなら、触れ合いが効果的なときもある」
「……………………………………」
「アタシの手でも、まだ君を落ち着かせられる?」
「……はい」
落ち着いた。落ちるしかなかった。ぼくは何も抗えず、陥落させられる。
他にも何か、落ちた。地面のように冷たいものが、顔を伝う。それは絶望の温度だった。
今にも落ちてきそうだった絶望が、ほんの少しだけ顔を覗かせる。ぼくのこころが脆くなった瞬間、本体が丸ごと落下してくる手筈になっている。それの様子見だろう。
だらだらと、ぼくから落ちるものがいっそう冷たくなる。先生の手とは別種の冷淡さが含まれていて、正直ちっとも好きになれそうにない。これが本格化したら、少し辛い。
だから今は死ぬほど明るい話題を提供して、何もかも飛んでしまえばいいと祈った。”
長瀬は死にました。
誰かも死にました。
また誰かも死にました。
もう一人誰かも死にました。
まーちゃんはみーくんを判らなくなって誘拐されました。
それでも殺人鬼はみーくんをとことん追い詰めていく。
“『で、本題に入るけど次は誰を殺そうって相談なんだ』
「 」
『坂下恋日?天野×音?上社奈月?伏見柚々?長瀬一樹?あー、他の名前は今思いつかないけど』
「 」僕に似た奴がその中にいないのは正確な選定だった。
『最終的に全員殺すつもりだけど、順番、いや優劣が君の中でどう出来ているのか気になって』
「 」
『指針がないなら、こっちの気分任せで決まるけどいいかな』
「……あなた、誰ですか?」やっとそこで、自分が喋っていることに気づいた。
『昔、きみのお父さんを先生と仰いだ者だ』”
普段から死体を見慣れているとかぬかしていたけれどやっぱりみーくんも人間で、長瀬の死には動揺せざるを得ないようでそれを見事に表している文章の破綻っぷりが逆になんか、辛い。
みーくんの心境が、辛い。
そしてそんなみーくんを何気に助けるニー日先生とかナンシー・オーエとかの優しさがなんか切ない。
“「夢を見ようとしていた」”
ナンシー・オーエが弾いた一曲目はもしかしてもしかすると「MOTHER」だったりするのだろうか。
だとしたら、そりゃあ、まぁ、泣けるに決まってる。
長瀬以外に殺された方は一体誰で殺人鬼は一体誰でまーちゃんはどうなってみーくんはどうなるのか。
みーくんの周りにそれでも存在している人が世界が日常がどうなるのか。
うー。
あー。
“「でも話を聞いていて思ったのだけど」
湯女が思わせぶりな言葉の止め方と流し目で、ぼくの反応を促してくる。
「……なんだよ」
「貴方って、普通の人より脆いのね」くっく、と可笑しそうに笑いを零す演技。
「……………………………………」止めてくれよ。本当に、嫌なところを突く。
自覚しているから、言及を避けていたのに。
(中略)
「ぼくは」知り合いを次々と殺していく殺人鬼を相手に、「何をすればいいんだろう」
「あら、貴方は何かしたいの?」”
10巻が待ちきれない。
でも、次が最終巻なんだよね。
だったらやっぱり待ちたくない。
この話の終わりを認めたいとは思わない。
でも、やっぱり彼らの続きを知りたいから。
せめて、続きのある終わりを。
“「まずは何処へ行くつもり?」
「ちょいとハッピーエンドまで」”
Posted by ブクログ
密かに読み進めていた入間人間『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』シリーズの9巻を読んだのだけど、なかなかすごい。
西尾維新戯言シリーズと同様、語りが重要な位置を占めるシリーズなのだが、語り手はもともと精神的に不安定で、語りには相当綻びがあるのだけど、この巻では壊れた語りのまま押し切っている。
誰が殺されたのかという重要なデータすら語られないという不安定ぶりで、メタフィクション的な要素まで織り込んでいる。本格ミステリ寄りの巻がありつつも、必ずしもミステリのシリーズと銘打ってるわけでもないのでこれでかまわないし、これでこそおもしろいのだけど。
どんな帰結を迎えるのか気になりすぎる。シリーズ最終巻の刊行を待ちたい。
Posted by ブクログ
薄いのに全然読み進まないくらい濃縮された狂気でした。
一人称で進む小説の語り部が騙れないくらい病んで壊れると、
ホントえぐいことになるしその状態で丸々進めたのが凄いw
××は色々ありすぎただけで、足りないだけで、
やっぱり壊れてはなかったんだなーと。
今回壊れちゃったけどね。
物凄い読みにくかったけどね!感覚としてはわかる。
しかし読めば読むほどあれだよね、××のまーちゃんへの好きは、
長瀬への気持ちとは全く別の感情だと思うんだよなあ。
長瀬への大切な想いとか、にもうとへの兄感とか、
ニー日先生への尊敬とか、柚柚へのいじめっこぷりとか。
そういう自然と溢れ出る人への××をあまり感じない。
だから「騙せるのはたった一人の女の子」なのかなとも思ったり。
今回のグッと来た名役者はニー日先生と、
いさうちのきりせんはちびだなー!
それではバッドエンドでもデッドエンドでもなく、
「ちょいとハッピーエンドまで」
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