芹澤恵のレビュー一覧
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自暴自棄な生活を送っていたリリアンのもとに、高校時代の友人マディソンから頼みたい仕事があると連絡を受ける。マディソンは将来を嘱望されている上院議員のジャスパーと結婚し、子どもが一人いる。そのジャスパーと前妻の双子のこどもたちの家庭教師兼世話係になってほしいという。10歳になる双子は、興奮すると発火するという特異体質だった。
子どもたちの体質の設定が突飛過ぎてコメディーかと思ってしまうが、なかなか深い話だった。一癖も二癖もある登場人物ばかりだが、読み進むうちそれは必然と思えてくる。何よりもリリアンと双子たちが愛おしい。
脇役のカールとメアリーがステキだ。 -
Posted by ブクログ
ちょうど本書を読んでいる時にエリザベス女王の崩御を知った。
昨年先立たれたフィリップ殿下と共に、作中では威厳を保ちつつも親しみやすく茶目っ気たっぷりな存在として描かれている。
実際のエリザベス女王がどのような人物か、遠い日本からでは伝記やメディアの情報で得られる以上の事は知り得ないが、本書を読んでいても崩御に伴うニュースを見ていても、イギリス国民だけに留まらず世界中からとても愛される存在であった事がひしひしと感じられる。
本作のエリザベス女王は聡明な知性を持ち、事件を解決する探偵としての一面を持ち合わせていたというフィクションの設定だが、実際そんな一面を持っていたのかもと思わされるのもエリザベス女王の人柄や雰囲気が成せる技なのかもしれない。
すでに続編の翻訳刊行も決まっているという事で楽しみにしているし、またそれ以降も聡明でキュートなエリザベス女王を見せて欲しい。
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Posted by ブクログ
なんとも説明的なタイトルで辟易するが、原題は“NOTHING TO SEE HERE”とそっけない。ただでさえハンディのある翻訳物なので、ぱっと見てわかるタイトルとカバーは致し方ないのかもしれない。
ぼくが本書を手に取って最初に思ったのは、キングの『ファイアスターター』ばりの活劇小説だったが、実際はまさかの家族小説だった。
テネシー州の上院議員の妻となった高校時代の親友からの頼みで、亡くなった先妻の遺児(双子)の世話をすることになったリリアン。だが、この双子は興奮すると発火するという特異体質だった……。
訳者あとがきにもあるが、リリアンと双子だけでなく登場人物すべてが一癖も二癖もあり、単純に善悪の判断はつかない。様々な思惑がからみ、物語は想像不能な展開を遂げる。おもしろかった。 -
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この本が言いたい事をまとめれば、
多くの大人は子供たちと出来る限り関わらないようにしたり、自分の都合を押し付けてばかりいる。
しかし、子供たちの人格を尊重して付き合えば、子供たちも懐き信じてくれる。
くらいでしょう。それをストレートに物語にしたら、なんだか重苦しいばかりの話になりそうなところを、主人公の双子を発火する子供(文字通り燃え上がります。服も焼けるし火事にもなりますが、本人はダメージを受けません)にしたので、なんだか楽しい話になりました。そして登場人物を片っ端から「一見xxだけど実は・・・」とした事も成功の一つでしょうね。端役なのですがメイドのメアリーのキャラなど、なかなかです。
どこかにアメリカと日本の視点のズレみたいの物が有って、疑問符が浮かぶことも時々あるのですが、なかなか面白い小説でした。
原題:Nothing To See Here(見るべきものはない)。このタイトルだと手にしなかっただろうな。 -
Posted by ブクログ
ネタバレウィンザー城でロシア人ピアニストが殺害される。犯人は?動機は?捜査が進まない中、なんとエリザベス2世が事件解決に(こっそり)乗り出す!
女王故に当然自由に出歩けるわけもなくアシスタントとして新米の秘書官補が情報取集に当たります。
犯人捜しだけではなく、リオ五輪の少し前、現実の出来事や国際関係も話に織り交ぜてあり、そういったところもなかなか面白いです。私はむしろこちらを楽しみました(笑
アラン・ベネットの『やんごとなき読者』は読みましたが本作はエンタメに全振り。他にもエリザベス女王が主人公の作品があるそうで、イギリスって今も活躍されている実在人物をモチーフとした創作に寛容なんですね。
#エリザベス女王の事件簿ウィンザー城の殺人 #NetGalleyJP