【感想・ネタバレ】フロスト日和のレビュー

あらすじ

【第1位「このミステリーがすごい!1998年版」海外編ベスト10】ウェブスターの眉間の皺は深まる一方だった。切れ者の警部として鳴らしたこの自分が、上司に鉄拳をお見舞いしたばかりに、降格のうえ、役立たずのぼんくら親爺、ジャック・フロストのお守り役を押しつけられる羽目となった。だが、肌寒い秋の季節、連続婦女暴行魔は悪行の限りを尽くし、市内の公衆便所では浮浪者の死体が小便のなかに浮かぶ。ここはひとつ、ロートル警部になりかわって事件解決に邁進しなくては……。皆から無能とそしられながら、名物警部フロストの不眠不休の奮戦は続く。笑いと緊張が堪能できる、まさに得難い個性の第2弾。/解説=温水ゆかり

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ネタバレ

出色のモジュラー型警察小説シリーズ第2弾。

肌寒い秋の地方都市デントンでは、連続婦女暴行魔が悪行の限りを尽くし、公衆便所には浮浪者の死体が小便の海に浮かぶ。富豪の娘は失踪し、遊興地区の強盗傷害も起こっててんやわんや。ぼんくらと誹られながらも、名物警部フロストの不眠不休の奮戦は続く。

フロストが数多の事件を抱えながら、相棒の若手刑事を連れ回して繰り広げるドタバタは鉄板の面白さ。行き当たりばったりな推理は外れまくり、思うようには進まないところがこのシリーズのミソ。悪態をつきながらも捜査は続けるフロストがいい。

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2025年01月19日

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ネタバレ

娘(10代)行方不明→森の中で婦女暴行→被害者が30才越えのストリッパーとわかる→議員の息子、ストリップ劇場に強盗→議員息子、強盗の間に恋人に自分の車乗らせてアリバイ工作→議員息子の恋人、轢き逃げ→轢き逃げばれたくないので2人で口裏合わせて車盗まれたことにする→嘘(恋人の轢き逃げを隠したこと)がばれて逮捕されそうになるけど親の力(死んだ警官の遺族に金銭的支援すると約束)でなかったことにする→劇場強盗翌日に議員息子の口座に大金入金(劇場オーナーからの借金を返済するために書いた小切手が不渡にならないようにするため)されたことがわかる→強盗の罪認めさせて逮捕

婦女暴行の犯人捕まえるためねずみ取り作戦無許可で実行→犯人取り逃がすが、逃走中に落とした鍵を入手→無許可で危険な捜査実行した罰として担当外されどうでもよさそうな空き巣事件回される→空き巣にしては不可解(何も盗られてない、目撃者の庭わざわざ横切って逆隣の家の塀?扉?壊して逃げ込む)→鍵無くして家入れないから空き巣の仕業ってことにして無理やり扉壊して帰宅した婦女暴行の犯人だった

空き巣に入りソヴリン金貨盗む→息子、金貨半分盗み麻薬取引→公衆トイレで殺される→警官、不倫相手に会いに行くために近くの公衆トイレ前に車停めて死体見つける→別の警官、妻の不倫に気づき、相手の警官殺す→宝石強盗の犯人に罪着せるため証拠偽装→宝石強盗の犯人、警官殺しはやってないと怒って立てこもり→フロストが中に入り、銃に弾は入ってないと教えてもらう→寝取られ警官、フロストが撃たれると思って狙撃、犯人死亡→警官殺しの件がフロストに見抜かれてたと知り、自首

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2023年06月25日

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クリスマスのフロストに続いて2作目。
700ページを超える長さだが、全く飽きることなく、読むことができた。
長編だと、途中で残りのページの厚さを見ては、まだこんなにあるのか、、、と辟易することがある。
だが、本作の場合は、まだまだこんなにフロストの世界を堪能できる!と思えるのだ。
たくさんの事件が、矢継ぎ早に発生し、フロストはその都度、場当たり的に対応していく。普通これだけの事件が並列的に描かれたら、読者の頭はこんがらがるのではないかと思うが、それは、大丈夫。
いろんな事実が、絡んでいたり、偶然など、ご都合主義的と感じざるをえない部分もあるが、それを承知でも、充分楽しめた。

ちなみに、前回フロストの相棒だったクライヴはいなくなり、代わりに、元警部の短気なウェブスター巡査とのコンビになった。
クライヴが消えたのは寂しいけど、ウェブスターのキャラもとても魅力的で良かった。

3冊目もすぐに読みたくなった!

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2023年06月11日

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イギリスの作家「R・D・ウィングフィールド」の長篇ミステリ作品『フロスト日和(原題:A Touch of Frost)』を読みました。

『東西ミステリーベスト100』で海外篇の65位として紹介されていた作品、、、

『クリスマスのフロスト』に続き、「R・D・ウィングフィールド」作品です。

-----story-------------
肌寒い秋の季節。
デントンの町では連続婦女暴行魔が跳梁し、公衆便所には浮浪者の死体が転がる。
なに、これはまだ序の口で……。
皆から無能とそしられながら、名物警部「フロスト」の不眠不休の奮戦と、推理の乱れ撃ちはつづく。
中間管理職に、春の日和は訪れるのだろうか? 
笑いも緊張も堪能できる、まさに得難い個性。
『クリスマスのフロスト』につづく第2弾! 
解説=「温水ゆかり」

*英国ITVで1992年よりTVドラマ・シリーズ化

*第1位『このミステリーがすごい! 1998年版』海外編ベスト10
*第2位『週刊文春』1997年ミステリーベスト10/海外部門
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1987年(昭和62年)に発表された作品で、イギリスの架空の地方都市デントン市を舞台にした警察小説、「ジャック・フロスト警部」シリーズの第2作目にあたる作品です… 前作は500ページ超でしたが、今回はなんと700ページ超の大作だったので了まで一週間程度かかりましたね、、、

前作同様に「フロスト警部」が次々と起こる難事件に中途半端に首を突っ込んで、にっちもさっちもいかなくなりながらも、なんとか解決に持ち込んでいくという展開で、「フロスト警部」の奮闘が実を結び、難事件が解決される終盤は一気読み、スッキリする展開でした… 「フロスト警部」の人柄・生き様に魅了されましたね。


デントン警察署の2階の食堂では退職する警官のパーティが開かれていて、暖かい空気と熱気に包まれていた… 非番の警官達が陽気に飲み食いする中、「フロスト警部」や「ビル・ウェルズ巡査部長」、「デイヴィッド・シェルビー巡査」等は貧乏クジを引かされ勤務についていた、、、

そんな中、パトロール中の「シェルビー巡査」が公衆便所に浮かんだ浮浪者の死体を発見する… さっさと仕事を片付けてパーティに乱入しようとしていた「フロスト警部」は、いやいやながら捜査に赴く。

その後は、森での連続婦女暴行事件、老人の轢き逃げ事件、失踪した少女の捜索、ストリップバーの現金強盗事件、老女宅でのソヴリン金貨79枚の盗難事件、質屋への押しこみ強盗事件、警官殺し事件等々、種々雑多な事件や犯罪を時間差で追いかけるという相変わらずの展開… 「マレット署長」を激怒させようが、「アレン警部」と仲違いしようが、「フロスト警部」は、上司を殴り警部から巡査に降格となった「マーティン・ウェブスター巡査」を伴い、直感に基づく捜査方法を貫いていく、、、

捜査は錯綜し、混乱を極めて迷走の一途を辿るが… 一見、無関係に思えた事件が微妙にリンクし、連鎖することで、一気に解決していく展開が心地良いですね。

「フロスト警部」が、警官殺し事件を解決する現場を目にした「ウェブスター巡査」は、きっと「フロスト警部」のことを見直し、警察官としての在り方を見つめ直すことができたんじゃないかな… 組織の一員でありながら、効率、規律一辺倒のシステムを無視して身の丈の勝手さで生きる「フロスト警部」に共感を覚えますよねぇ、、、

町の無名の人々や小悪党と知りあいであることをうかがわせる雰囲気もイイ感じです… 「フロスト警部」は彼らを見守り、気遣っているんですよねぇ、殉死した若い警官「シェルビー巡査」の身重の妻等への対応でひょっこり顔を出す独特の優しさ、生活弱者に対する優しい対応が印象的ですね。

日本人の好きな義理と人情を感じさせるところがイイんでしょうね… 「フロスト警部」のことを、さらに好きになりました。




以下、主な登場人物です。

「ジャック・フロスト」
 警部。主人公

「アレン」
 警部

「ヴィク・イングラム」
 部長刑事

「ビル・ウェルズ」
 巡査部長

「ジョニー・ジョンスン」
 巡査部長

「デイヴィッド(デイヴ)・シェルビー」
 巡査

「リドリー」
 巡査

「マーティン・ウェブスター」
 巡査

「スーザン(スー)・ハーヴェイ」
 巡査

「マレット」
 警視。署長

「アイダ・スミス」
 マレットの秘書

「スロウモン」
 警察医

「ベン・コーニッシュ」
 浮浪者

「コーニッシュ婦人」
 ベンの母

「ダニー・コーニッシュ」
 ベンの弟

「ウォリー・ピーターズ」
 浮浪者

「アルバート・ヒックマン」
 轢き逃げの被害者

「マックス・ドースン」
 事業家

「クレア・ドースン」
 マックスの妻

「カレン・ドースン」
 ドースン夫妻の娘

「デビー・テイラー」
 カレンの友人

「ハリー・バスキン」
 《ココナツ・グローヴ》の主

「トム(トミー)・クロル」
 《ココナツ・グローヴ》の用心棒

「バート・ハリス」
 《ココナツ・グローヴ》の用心棒

「ポーラ・グレイ」
 ストリッパー

「チャールズ・ミラー卿」
 下院議員

「ロジャー・ミラー」
 チャールズの息子

「ジェラルド・ムーア」
 ロジャーの弁護士

「ジュリー・キング」
 ロジャーの恋人

「リル・ケアリー」
 金貸し

「サミー・グリックマン」
 質屋

「スタンリー(スタン)・ユースタス」
 こそ泥

「セイディ・ユースタス」
 スタンリーの妻

「ウェンディ・レイナー」
 パートタイムの店員

「テリー・ダガン」
 ウェンディのボーイ・フレンド

「デズモンド・ソーリー」
 廃棄された客車の住人

「ジャドボルト婦人」
 押し込みの被害者

「チャールズ・プライス」
 ジャドボルト婦人の隣人

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2023年02月15日

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少し甘いが☆五つ!

なんとも人情味溢れるフロスト。憎めないキャラですね。自分もこういう人間になりたいと思うが、ここまで懐深くはなれないですね。

物語の方は、これでもかというくらい盛りだくさんに突発的にいろんなことが起こるが、どれも見事に回収される。
フロストじゃなければ、後味悪くなりかねないが、その人柄が事件に救いをもたらしている。

それにしても、イギリスの警官ってこんなに忙しいんですか。ブラック企業なんてもんじゃないですね。志がなければ務まりませんね。

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2021年12月26日

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下品な冗談と口の悪さとヨレヨレのスーツに薄汚れたコート、とどめは垢じみたえび茶色のマフラー、
それが主人公のフロスト警部。新しい事が入ればその前の事は忘れるし、時間にだらしなく書類仕事も全くダメ。でも何故か署員には人気がある。私も一作目よりこの二作目が更にフロストを好きになった。 事件が多発的に複数次々に起こり、どれもこれも中途半端な感じだが、最後には回収され収まる所に収まる。700頁程あるにも関わらず、最後まで飽きさせず読者を引っ張っていく力量は見事としか言いようがない。

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2021年11月14日

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ネタバレ

シリーズ一作目『クリスマスのフロスト』で負傷したフロスト警部がどうなったか、というような細かな描写はなく、相変わらずのマレット署長のもと、アレン警部にも冷たい視線を浴びせられながら、行き当たりばったりの捜査を続けています。

フロスト警部の相棒は、警察庁の甥から、よその署から飛ばされてきた巡査(元警部)に。
あまりにいい加減なフロストの性格や行動に、相棒のウェブスターはイライラさせられっぱなしです。
公衆便所で死んでいた浮浪者、突如行方不明になった少女、けちな骨董屋を襲った武装強盗と、警察官の射殺事件。
今作でもフロスト警部のもとには様々な事件が持ち込まれ、いつもの通り残業手当の申請書や犯罪統計の書類は期限を過ぎても提出できず‥‥

順当な、マニュアル通りの捜査を行うアレン警部が辿る推理とはことなり、全く関係なさそうな事件に「勘」で首を突っ込みながら、それぞれの事件を解決に導くフロスト警部は、刑事コロンボのように(一見そうは見えなくても)名刑事なのだろうと思います。
こういった、いわゆる「はみ出し系」の刑事が魅力的なのは、結果を残す「優秀さ」がある一方で情に厚く、弱者の辛さをきちんとわかっているようで、人間的にも「隙」があるというところにあるのだろうと思います。
読者にもあるであろう「短所」を誇張した、ひょっとすると自分よりも「ダメ人間」であるように見えるフロスト警部に、読者は親しみを感じるのだと思います。

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2021年09月19日

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連続婦女暴行魔、浮浪者殺し…立て続けに起こる事件を押し付けられてフロスト警部は不眠不休で捜査する。気の毒なほどにツキがなくて、それでいてマイペースで悪態をつきながら仕事を処理していくフロストには笑える。山積の難事件を押し付けられて悪態をつくのは一つのパターンなのだが、ひとつ一つの難事件が記憶に残らないほど日常化して書かれている。だから、事件の特別感は感じられず、まさに処理されるルーティンワークとして描かれ、見事に最後にはバラバラの事件と手がかりがひとつになって解決に至る。安定して面白いシリーズ第2段。

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2021年03月09日

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フロスト警部シリーズ2作目
これでもかと大小さまざまな事件が
巻き起こり、人手不足の警察署を(そしてフロストの未解決事件の書類の山は増え)苦しめる。
主人公はおっさんで、下品で行き当たりばったりな操作をする不眠不休のハードワーカー

なかなか一つの事件に集中出来ないし
やる気もなかなか湧かないのに犯人や真実を追うことには情熱が消えない。

だけど、そのつまみ食いのような捜査が徐々にパズルのようにはまっていく感じはやっぱり面白い。
何よりフロストは人の見た目を見るのではなく「人の弱み、痛み」が見えてる人情派刑事というギャップがいい。(特大の胸と尻は別)

読んでるうちにだんだんフロストが道化の様に見え始めて、事件の謎、ヒント、登場人物を、ボールのようにジャグリングする場面が頭に浮かんだ。(たまにボールを落とすけど、たぶん蹴飛ばして隠すはず)そのくらい事件自体は他の小説にも出てくる殺人や盗みなんだけど主人公のコミカルさもあってかデフォルメされてるように錯覚してしまう。ましてやコントみたいな場面も挟んでくるので色々と登場人物たちの心情を見落としがちで、そこをすくっていくフロストの姿は一読の価値がある。
(なんでこんなことを書くのかというと電子書籍の時代に700ページ声の本を持ち歩くのに躊躇し、一年以上積読していたから…登場人物欄が数ページに分岐してるのを見て挫折しそうになるんだよなぁ…上・下巻に分かれたらさらに大変そうだけど。これからも読み続ける予定)

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2019年06月12日

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2018年最大の読書快楽は間違いなくフロスト警部シリーズ。個人的には絶賛絶叫全面肯定感謝感激なのですが、もはやため息をつくしか無い犯罪小説シリーズの多くがそうであるように、フロスト警部シリーズも、あらすじを備忘録にしておこうと思っても、読み終わって2分もすると記憶からすり落ちてしまいます。寝起きの素敵な夢のようですね。ああ、良い夢みたな、と思っても、起き上がって水でも飲む頃にはすっかり忘れてしまう。

「フロスト日和」はシリーズ第2作。だいたいいつも通り女性や子供などの弱者を狙った犯罪が相次ぎ、フロスト警部は寝る間も無く複数の事件と現場への理解や愛の無い上昇志向の上司に怒られ続け、下品極まりないジョークをつぶやきながら、行き当たりばったりな捜査を続け、犬が棒に当たるように解決したりしなかったりします。そうまとめると何がおもしろいのかわかりにくいのですが、実際わかりにくいと思います。でも、これは珠玉の小説であり、フィリップ・マーローがもしも文学であるならば、フロスト警部も間違いなく文学という人類の遺産です。

 細かいことはさっぱり忘れてしまったのですが、ラスト、警官殺しの意外な真犯人を突き止めるフロストの語りが胸アツもので、更にその後に金貨泥棒を名乗ってくる老婆とのやりとりが、胸がアツいのではなくて、胸をえぐられるような痛み。そして、我らがフロストへ限りないエールを送るしか無い泣ける終わらせ方。
このシリーズはとにかく、終わり方がにくい。ニクすぎます。
(読み終わってから相当に経過してから書いているので、記憶が間違っているかも知れません)

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2019年01月03日

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最近こういうがさつキャラが好きかもしれない。
面白かった!
いくつもの事件を抱え常に寝不足、しかしどんな時もユーモアを忘れず人間味あふれるフロストに夢中になりそうだ。

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2018年01月27日

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いきあたりばったりだしだらしなくて下ネタ満載だし、読みたくなくなる一歩手前ぐらいまで行ってそうなんだけど、面白いんだよなあ。口幅ったいことはひとつも言わないけど、フロスト警部の小さき者、弱き者への愛情はなかなかのもの。お役所的、機械的なローラー作戦なんかやらず、カンに頼りがちなのも、そういう底辺の住人たちとの有機的な繋がりがあればこそなのだ。

翻訳は、下ネタの処理のうまさが取り上げられがちだけど、細部まで本当にこまやかですばらしい。何より、フロスト警部の人物像が手に取るように伝わってくるセリフ回しにノックアウトされます。

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2017年11月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

一番最後、犯罪者に語らせる様子が、東野圭吾の「新参者」の雰囲気にも似ているなと感じました。
フロストはだめなところがたくさんで、だからこそ、犯罪をしたり、浮浪者を選択した人の目線や立ち位置に近くて、町の浮浪者や軽犯罪者のこともよく知っていて、暖かく感じるのだろう、と思いました。
最後に相棒である坊やが一目置くところも、前作に引き続きぐっときます。
ますます楽しみなシリーズです。

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2014年08月23日

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前作に続く、フロスト警部の破天荒ぶりというか、悪ガキぶりが楽しい。

そして、相変わらず、たたみかける様に事件が起こって、こんがらがっていくのも楽しい。

短気で自暴自棄気味な部下が、少し立ち直るのも楽しい。

ただ今回は、被疑者のひとりを救えなかったことが残念。

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2013年08月27日

Posted by ブクログ

5 

本作に頻発する表現に倣って言えば“くそ面白い”と賛辞を贈りたい。特に前半、次から次へと事件が起こり、節が進んでも進んでも“火曜日—夜勤”から全く進まないところなどじわじわと笑いを誘うセンスに脱帽。ユーモアだけでなく、様々な事件が二転三転しながら徐々に結びつき、収束していく様も鮮やかでとても面白い。

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2013年08月21日

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前作のテキトー感から、引き込まれ要素がかなり進化してる。相変わらずのミスリードざんまいだけんど、フロストのキャラがイイし、最後の収束もステキ♥


(⁠⌐⁠■⁠-⁠■⁠)フロスト=(ニアイコール)コロンボ+寅さんだわよ♥

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2024年08月24日

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シリーズ2作目となる本作は、ケンカが原因で左遷されてきたウェブスター巡査との絡みを軸に展開されるが、ラストでは不覚にも泣ける演出が憎い。いつも要領が悪くてドジなフロスト警部のことを内心小ばかにして「フロスト警部」と呼んだことがなかったウェブスター巡査が初めてフロスト警部の信望の厚さ(上司以外から)を知ることになるその出来事とは・・安定の面白さは「このミス1997年度1位」に選ばれていることでも証明済み。

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2022年06月25日

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フロスト警部シリーズ第二弾。

鋭いのか鋭くないのか分からなくなるのに、最終的には優秀な警部だと思わざるを得なくなるところが魅力的だなあと。

連続婦女暴行魔から始まり、公衆トイレで発見される浮浪者の死体、頻発する少額窃盗にひき逃げに少女の失踪事件…。

こんなに同時に事件が起きるミステリーを初めて読んだかも?(笑)読んでるこっちまで不眠不休な錯覚に陥るほど目まぐるしくて、そこが抜群に面白かった。

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2020年10月29日

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 700ページを超える長編のおおよそ半分くらいまで読んだところで、物語の中ではまだ1日しか経過していないことに驚いてしまう。ここまで一体何件の事件が発生したというんだ。そして、そのすべてにフロスト警部はかかわっている。右にフラフラ、左にふらふら・・・・絶妙なステップで、最後の700ページを迎えるあたりではすべてが解決してしまっている。

 眼前にある事実を洞察し、緩急、硬軟、清濁併せ、是は是、非は非と、筋を通していく。ああ、僕もこんな感じで仕事を進められればな~。あやかりたい、あやかりたい・・・。

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2020年07月03日

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ネタバレ

フロスト警部の第2作が2019年の読み納め。あちこちで起きる事件に振り回されるフロストをはじめとした警察官たち。これが終盤、見事に収まっていく。ハチャメチャにみえるフロスト警部が時折見せる人情味がたまらない。

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2020年01月03日

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フロストのデリカシーの無いユーモアが痛快すぎる。
人間味溢れるキャラクターが憎めない。
700ページの長編だが、最後まで飽きずに読ませるのはさすが。

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2019年05月12日

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前作を読んだときにはそんなに思わなかったのだが、本作を読んで残りの全ての作品を読む必要があるなと痛感した。面白過ぎる。私は自分でも結構なワーカホリックかなと思っていたが、フロストはそれをはるかに凌駕する働きぶりだ。

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2019年04月27日

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ネタバレ

フロストシリーズ第二弾。

今回も前作同様に事件が頻発する。
同僚の警官殺しと連続婦女暴行事件が大きな事件となる二本柱。

他の事件も前回より気持ちよく解決され、大きな事件もスッキリ、どんでん返し風に解決されたので、フロストのキャラクターだけが際立っていた前作よりも面白かった。

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2018年07月19日

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ネタバレ

1作目で我らがフロストは「憎めないやつ」と思ったが、本作ではあまりのだらしなさに「本当にどうしようもないやつなのかも」と思いながら読み進めた。ただ読後には混乱の中で解決していったいろんな事件のもたらす「余韻」があり、決して単なるユーモア小説ではなかったんだ、と思いを新たにした。

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2018年07月05日

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2作目も安心と安定の面白さ!
まだ読んでなかった物の中にこういう作品を見つけると
非常に嬉しいです。
パズルのピースが嵌るようなミステリと云うと綺麗な感じがしてしまいますが、…綺麗じゃないけど(笑)最後は凄く綺麗にまとまると云うか。毎度御馴染みパターンがあって、今回はそれをどうまとめていくのかとか、今回の相棒はどうなんだろうとか、そう云うのが楽しめる方ならドストライクな作品でしょう!

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2017年09月19日

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ハチャメチャなフロスト警部の2作目。一度読んだら、その人物像にはまる。700ページを超える大作?だが飽きさせない。次々と起こる事件に場当たり的に取り組んでいるようで、絡まり縺れながら紐解いていく。直感的論理力?が素晴らしい。警察を舞台としてるが、色濃いキャラクターを配役させる手法は、謎解きに彩りを加え、小説の世界に引き込んでいく。次も読みたくさせる独特の魅力がある。

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2017年04月26日

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雑多な事件が次々と起き、フロストの頭の中と同じように雑然とストーリーが進んでいくが、終盤には全てが解決されるので、最後はスッキリとした読後感。

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2015年12月25日

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面白い。前作よりもさらにいっぱい事件発生。ご都合主義的展開で解決していくけどキャラの魅力で読ませる。笑って泣ける。ところで全部解決したんだっけ。

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2013年09月15日

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ネタバレ

だらしなく優しいフロスト警部と厳しく短期なウェブスター巡査の話。
古本屋に入った時に聞いたことのある名前だったのでなんとなく購入。
事件がフロストの元に複数舞い降り同時進行する。
事故評価を上げるために皆が規律を死にモノ狂いで守る中、いい加減であることで部下達に多少の安心感を緩みによって与えることが出来る、事故評価をあまり気にすることの無いフロスト警部がとても素敵で、長さも気にせず読み進めてしまった。
クリスマスのフロストも読みたいな。

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2024年08月24日

Posted by ブクログ

分厚くて嫌になりそうだけど、少し読み始めると没頭してしまった。
本当にどうしようもないフロスト警部だけど、鋭くて優しさがあってよかった。
多くの事件があってモヤモヤしちゃうけど一つずつ解決していくのが気持ちよかった。

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2021年08月29日

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