あらすじ
【第1位「このミステリーがすごい!1998年版」海外編ベスト10】ウェブスターの眉間の皺は深まる一方だった。切れ者の警部として鳴らしたこの自分が、上司に鉄拳をお見舞いしたばかりに、降格のうえ、役立たずのぼんくら親爺、ジャック・フロストのお守り役を押しつけられる羽目となった。だが、肌寒い秋の季節、連続婦女暴行魔は悪行の限りを尽くし、市内の公衆便所では浮浪者の死体が小便のなかに浮かぶ。ここはひとつ、ロートル警部になりかわって事件解決に邁進しなくては……。皆から無能とそしられながら、名物警部フロストの不眠不休の奮戦は続く。笑いと緊張が堪能できる、まさに得難い個性の第2弾。/解説=温水ゆかり
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Posted by ブクログ
出色のモジュラー型警察小説シリーズ第2弾。
肌寒い秋の地方都市デントンでは、連続婦女暴行魔が悪行の限りを尽くし、公衆便所には浮浪者の死体が小便の海に浮かぶ。富豪の娘は失踪し、遊興地区の強盗傷害も起こっててんやわんや。ぼんくらと誹られながらも、名物警部フロストの不眠不休の奮戦は続く。
フロストが数多の事件を抱えながら、相棒の若手刑事を連れ回して繰り広げるドタバタは鉄板の面白さ。行き当たりばったりな推理は外れまくり、思うようには進まないところがこのシリーズのミソ。悪態をつきながらも捜査は続けるフロストがいい。
Posted by ブクログ
娘(10代)行方不明→森の中で婦女暴行→被害者が30才越えのストリッパーとわかる→議員の息子、ストリップ劇場に強盗→議員息子、強盗の間に恋人に自分の車乗らせてアリバイ工作→議員息子の恋人、轢き逃げ→轢き逃げばれたくないので2人で口裏合わせて車盗まれたことにする→嘘(恋人の轢き逃げを隠したこと)がばれて逮捕されそうになるけど親の力(死んだ警官の遺族に金銭的支援すると約束)でなかったことにする→劇場強盗翌日に議員息子の口座に大金入金(劇場オーナーからの借金を返済するために書いた小切手が不渡にならないようにするため)されたことがわかる→強盗の罪認めさせて逮捕
婦女暴行の犯人捕まえるためねずみ取り作戦無許可で実行→犯人取り逃がすが、逃走中に落とした鍵を入手→無許可で危険な捜査実行した罰として担当外されどうでもよさそうな空き巣事件回される→空き巣にしては不可解(何も盗られてない、目撃者の庭わざわざ横切って逆隣の家の塀?扉?壊して逃げ込む)→鍵無くして家入れないから空き巣の仕業ってことにして無理やり扉壊して帰宅した婦女暴行の犯人だった
空き巣に入りソヴリン金貨盗む→息子、金貨半分盗み麻薬取引→公衆トイレで殺される→警官、不倫相手に会いに行くために近くの公衆トイレ前に車停めて死体見つける→別の警官、妻の不倫に気づき、相手の警官殺す→宝石強盗の犯人に罪着せるため証拠偽装→宝石強盗の犯人、警官殺しはやってないと怒って立てこもり→フロストが中に入り、銃に弾は入ってないと教えてもらう→寝取られ警官、フロストが撃たれると思って狙撃、犯人死亡→警官殺しの件がフロストに見抜かれてたと知り、自首
Posted by ブクログ
シリーズ一作目『クリスマスのフロスト』で負傷したフロスト警部がどうなったか、というような細かな描写はなく、相変わらずのマレット署長のもと、アレン警部にも冷たい視線を浴びせられながら、行き当たりばったりの捜査を続けています。
フロスト警部の相棒は、警察庁の甥から、よその署から飛ばされてきた巡査(元警部)に。
あまりにいい加減なフロストの性格や行動に、相棒のウェブスターはイライラさせられっぱなしです。
公衆便所で死んでいた浮浪者、突如行方不明になった少女、けちな骨董屋を襲った武装強盗と、警察官の射殺事件。
今作でもフロスト警部のもとには様々な事件が持ち込まれ、いつもの通り残業手当の申請書や犯罪統計の書類は期限を過ぎても提出できず‥‥
順当な、マニュアル通りの捜査を行うアレン警部が辿る推理とはことなり、全く関係なさそうな事件に「勘」で首を突っ込みながら、それぞれの事件を解決に導くフロスト警部は、刑事コロンボのように(一見そうは見えなくても)名刑事なのだろうと思います。
こういった、いわゆる「はみ出し系」の刑事が魅力的なのは、結果を残す「優秀さ」がある一方で情に厚く、弱者の辛さをきちんとわかっているようで、人間的にも「隙」があるというところにあるのだろうと思います。
読者にもあるであろう「短所」を誇張した、ひょっとすると自分よりも「ダメ人間」であるように見えるフロスト警部に、読者は親しみを感じるのだと思います。
Posted by ブクログ
一番最後、犯罪者に語らせる様子が、東野圭吾の「新参者」の雰囲気にも似ているなと感じました。
フロストはだめなところがたくさんで、だからこそ、犯罪をしたり、浮浪者を選択した人の目線や立ち位置に近くて、町の浮浪者や軽犯罪者のこともよく知っていて、暖かく感じるのだろう、と思いました。
最後に相棒である坊やが一目置くところも、前作に引き続きぐっときます。
ますます楽しみなシリーズです。
Posted by ブクログ
フロスト警部の第2作が2019年の読み納め。あちこちで起きる事件に振り回されるフロストをはじめとした警察官たち。これが終盤、見事に収まっていく。ハチャメチャにみえるフロスト警部が時折見せる人情味がたまらない。
Posted by ブクログ
フロストシリーズ第二弾。
今回も前作同様に事件が頻発する。
同僚の警官殺しと連続婦女暴行事件が大きな事件となる二本柱。
他の事件も前回より気持ちよく解決され、大きな事件もスッキリ、どんでん返し風に解決されたので、フロストのキャラクターだけが際立っていた前作よりも面白かった。
Posted by ブクログ
1作目で我らがフロストは「憎めないやつ」と思ったが、本作ではあまりのだらしなさに「本当にどうしようもないやつなのかも」と思いながら読み進めた。ただ読後には混乱の中で解決していったいろんな事件のもたらす「余韻」があり、決して単なるユーモア小説ではなかったんだ、と思いを新たにした。