芹澤恵のレビュー一覧
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久しぶりのフロストシリーズ。 待っていました!
出版されるたびに「このミス」の海外部門で1位を取るほどの質の高い推理小説。 内容もそうであるが実際にページ数も多く読み応えがある。 今回の作品はなんと、これまでのシリーズと同じ程度の厚さの本が上巻、下巻と分かれているから、そも分量にも驚かされる。
ハローウィンの夜にごみ置き場で見つかった少年の死体。 行方不明で捜索願が出ている少年が結びつくほど単純な話ではないのがフロストシリーズ。 それどころか15歳の少女の誘拐事件、幼児傷害事件、腐乱死体事件など、数々の事件が入り乱れ、それに伴い数多くの人間が登場する。
謎解きもさることながら、ズボラでお下劣な仕事人フロストの人間くささや彼を取り巻くデントン署のメンバーのキャラクターがこの物語を厚いものにしている。
上巻を読みきってもなお、まだまだ先が見えない状況なんて、ありえない!と思いつつ、ぐいぐいと引き込まれるのは、やはりその人間模様の描写が卓越だからであろう。 -
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久々に読むフロストは全然変わってません。
下品で適当で気まぐれなヒューマンです。
おそらく唯一他の刑事よりぬきんでている点である「人を見る目」だけに頼って
計画性ゼロの行き当たりばったり捜査。
もう、カテゴリをミステリから海外小説に変えたろかと思うほどの
非名探偵ぶりなんですが、後半に入ればいつものように、無関係そうだった小さな事件、事件ともいえぬほどの出来事が、
ちびちび解決して全体像ができあがります。
ピクロスみたいな感じ。この感じはやっぱりミステリかな。
キャシディはうざいですが、空回りの張り切り嬢ちゃんはちょっと憎めなくてかわいい。
これ英語で読んだらいっぱい英語の悪口覚えられるんやろな〜
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フロスト警部、おかえりなさい。そしてご愁傷様です。デントン市は本当に恐ろしいところです。フロスト流儀でないとやってけないくらい凹む事件ばかり…。あらすじ…ハロウィーンの夜、ゴミの山から少年の死体が発見された。行方不明で捜索中だった少年かと思いきや、さにあらず。まったく別の少年だった。おまけに連続幼児刺傷事件、少女誘拐事件、腐乱死体発見と、これでもかとばかりに問題が山積み。署内の人材不足からフロスト警部のワーカホリックに拍車がかかる。やる気満々の女性部長刑事を従え、古巣に戻った元同僚警部(代行)とはそりが合わず、マレット署長の小言もどこ吹く風。でも今回ばかりは何か取り返しのつかない失敗をしそうな悪い予感がする…。ようやく上巻読み終わった〜。今日は作中と同じクリスマス前。でもフロスト警部にクリスマスは関係ないけど。今回は登場人物表が3頁分もある(覚えきれない)。記憶が新しいうちに下巻へ突入するぞ。
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ネタバレエリザベス女王が探偵役のミステリー。
プーチンやオバマ夫妻や安倍首相など実在の人物の名前が出てきて、現実と虚構がわからなくなる。
女王の誕生日の描写は実際の状況そのままのようで、テレビ番組のお菓子作りのチャンピオンが誕生日ケーキを作った、とあったのでネットで調べたら、まさに今放送中の「ブリティッシュ・ベイクオフ」のチャンピオンを先に知ってしまうハプニング。
女王の若草色のお召しものが素敵。
てっきり女王が、犯人は◯◯ね、と推理を披露されるのかと思ったら、人を誘導してその人が誘導されていることに気づかずに犯人を突き止めるという展開。
なるほど、その方が女王らしい。
その人のことを決して好きではないのに勲章まで与える度量の広さ。
人を使うことを長年やってきた人ならでは。
女王であり政治家。
凡人には想像もつかない一生を送られたことにこのフィクションを通して思いを馳せてしまった。 -
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だらしない風体、
下ねたジョーク、
行き当たりばったりの捜査。
フロスト警部が複数の難事件に挑む。
頭脳明晰で難事件に挑む
クリスティをはじめとする本格推理の
あっち側を行くフロストシリーズ。
なかでも最高傑作とさせる
「夜のフロスト」。
イギリスの地方都市デントン。
ここのデントン警察署に
フランク・ギルモア部長刑事が着任した。
おりしもデントン警察署では
流感が大流行し、人手不足に拍車をかけていた。
そのギルモアが相棒となったのが
ジャック・フロスト刑事。
このフロスト刑事はだらしない格好で
下ねたジョークばかりを口にする男だった。
フロストとギルモアの前に
墓地荒らし事件、
少女の自殺、
新聞配達の少女殺害事件、
金持ち夫婦脅迫事件、
そして、老女連続切り裂き殺害事件と
いくつもの難事件が押し寄せる。
行き当たりばったりの捜査。
突然の思いつき。
そして、失態を繰り返しながら、
フロストは次々と重なる通報に
必死で立ち向かいながら、
少しずつ、少しずつ
事件の真相に近づいていく。
まるで警察の捜査に
同行しているかのような
リアルな描写と錯綜する情報。
フロストは悪態をつきながら、
くだらないジョークをはきながら、
ワーカホリックの如く、
昼も夜も駆けずり回る。
それに同行するギルモアは
夫婦関係が次第に悪くなっていく。
この二人を取り巻く
警察関係者も個性豊かだ。
フロストを目の敵にするマレット署長。
連勤で疲れきっている内勤の
ビル・ウェルズ巡査部長。
夜も昼も呼び出され
疲労困憊のモルトビー医師。
モルトビーに現場を触られるのが
嫌なドライズデール検視官。
それぞれの事件は解決しそうに見えて、
その間際にするりと逃げていく。
そのたびにジョーク交じりで
何とか立て直すフロスト。
混乱に次ぐ混乱。
次第にそれを心待ちにしている
読者がいる。
次第に、ひとつ、またひとつと
事件が解決へと向かい、
クライマックスは大捕り物が待っていた。
一度読んだら忘れられない
混乱と猥雑の極み。
だらしなく、汚く、グチャグチャで。
でも、また会いたくなるフロストだった。
きっと今日も
昼夜問わずダントン市内を
駆けずり回っているんだろうな。 -
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日々を無為に過ごしていたリリアンは
政治家と結婚した学生時代のルームメイトから
彼女の継子である双子の世話を頼まれる。
10歳のベッシーとローランドには
感情がたかぶったりした時に
「発火する」という秘密があって
学校にも通わせてもらっていなかった。
ひと夏で彼らが「普通に」ふるまえる
子供になれるようにと言われた
リリアンが取った行動は。
人体発火の謎は深掘りしないのね。
それでもいっか!
世の中、不思議なことはあるってことよ。
という感じです。
一応、発火しないように工夫はする。
それを彼らと一緒に考えるとこがいいわ〜。
子供たちとリリアンが
少しずつ歩み寄る話でもあるし
リリアン自身が、自分の生きづらさを
ちょっと緩やかに変えていく話でもありました。 -
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長かったぁ。名前は聞いたことあるけど内容はよく知らない作品だったから一度読んでみようと思って手に取った。フランケンシュタインが怪物ではなく作り出した人物の名前なのは意外だった。最初航海士の手紙から始まって思ってたのと違うなと思ってたけど読み進めるうちに怪物が作り上げられそこからフランケンシュタインと怪物との物語が進む展開は良かった。最後まで名を与えられない怪物に対して少なからず同情はする。科学技術の発展で人間が作り出した怪物に対して寄り添いもせず憎悪を向けるのはとても孤独で寂しいだろうな。フランケンシュタインに対して同じような怪物を作れと要求するのもわかる。怪物が誕生してから五感を得て言語を習得していく過程も面白かった。スイスの景色の描写も多くて行ってみたくなる。
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読もうと思ったきっかけは
「女の子のための西洋哲学入門」
第9章「技術一経験と媒介された現実」にて
引用されていたから。
まず、さきに挙げた本に照らして読むのであれば、人工知能がもたらす害(善として行われる中にある害というべきかも)についての警鐘のように読むことができる。
無邪気にそれを手足のように用いることについてや、ヴィクター側、つまり産み出した側の「倫理観」の欠如など。
現代であればクローン技術や、豚の内臓をヒトに移植すること、今では当たり前に行われる人工授精、AIのアルゴリズム。
また、ルッキズムと差別の極致でもある、といえるかもしれない。美しい内面には美しい容姿が備わって然るべき、という書かれ方。そもそも「怪物」なのだから恐れられるのだが、「違う見た目」への強烈な偏見としても読める。知性も感情も、人間と同じくらいかそれ以上に成長していくのに、ただただその醜さゆえに迫害される怪物は、あらゆるもののメタファーとなり得る。自分が怪物に出会ったら?もしくは産み出された側だとしたら?周りの人と「違った」ら?
アメリカでは移民排斥によるデモが過激化。トランプは彼らを「動物」と呼んだ。イスラエルのガラント国防相は、パレスチナの人々を「人間動物」と呼んだ。
怪物は作中、「人間はどうしてわざわざ仲間を殺しにいくのか」と思っていた。この辺りのニュアンス、今までもこれからも読まれていく所以なんだろう。
純粋に物語として読むと、古典なのでストーリーは今となってはありきたりではある。
初めて原作を読んでみてびっくりしたのは、構成の面白さで、
⚫︎ウォルトンが姉に宛てた手紙
⚫︎ヴィクターの独白(をウォルトンが聞き書き)
⚫︎ヴィクターの独白のなかの怪物の独白
およそこの三つで成り立っていて、それがこちらに語りかけるような感覚を与えてくれて良かったし、特に怪物がヴィクターに拒絶され、ひとりで彷徨う様子、言葉や感情を本や善良に思える人々を観察することで獲得していく過程が非常に丁寧で一番好きな場面だった。そのぶん、後半の圧倒的な哀しさが増す。とにかく、哀しい。
完全な孤独、自分で自分を一番憎む心の有り様は、怪物が言うように怪物にしか絶対にわからないんだろうと思う。
「おまえの憎しみなど、おれが自分を見つめるときの気持ちに比べたら、何ほどのものでもない。」
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現状から抜け出したくて
一生懸命勉強して入った学校で
大人の?お金持ちの?理不尽な理由で退学に
リリアンの人生への悲観を思うと
何ともいたたまれない始まり
親友だと思っていた同級生が
退学の理由なのに
ペンパルになってその後再開する2人
私だったらこの子と親友なんて無理だわ
って思ってしまったけれど
意思の強さとか自信とか
羨ましいなと思うところはあった
登場人物の感情を推しはかるのが
少し難しかったけれど
人の複雑な気持ちが垣間見れた気がする
もっとファイヤーでワーっで大騒ぎ
な感じかと思ったら
思いの外しっとり静かな困難でした
双子にとって燃えることの意味とは
これから始まる新しい暮らしとは
最後までいろいろと想像をめぐらせていました
子育てって燃えてなくても大変で
子どもはそんなにすぐに心を開いてくれるかなぁと
現実的な思考に持っていかれて
大満喫するにはいたらなかった