朝倉かすみのレビュー一覧
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バー「チャオ!」に集まった、40歳になった小学校6年の同級生たち5人。皆、田村が店に来るのを待っていた。そこで小学校の頃に問題児だった中村に、田村がかけた言葉を思い出していた。しかし、それぞれ40歳ともなり、仕事にも実生活にもうまく行っていないのだった。田村はまだか。
タイトルとリリー・フランキーみたいなおっさんの表紙で、つい手に取ってしまうこと請け合いの1冊。いやもう、一発でやられましたね。
内容の方は、仕事で本気を出していないんじゃないかという池内が田村を思い出すことではじまる。二章では全く違う視点になるので、もう田村はどうでもいいのかと思いきや、また戻ってくる。
全体に固有名詞が多 -
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ネタバレちょっと不思議な生活を営む小学5、6年あたりの女の子が主人公の短編5つ。
「留守番」…新しいお父さんに馴染めない愛称ウーチカは5歳の妹タマゴンとお留守番。不思議な生き物を見つけるが…。
「カワラケ」…顔がざりざりとした茶碗のようになった女の子は、家の儀式として「おほーばの家」と呼ばれる建物で一人で過ごす。
「あたしたちは無敵」…リリアを含む3人の女子は時限付きで正義の味方になった!彼女たちは世界を救えるのか。
「おもいで」…いとこのりっちゃんの結婚式を楽しみにしている花梨ちゃんの一生。
「へっちゃらイーナちゃん」…お父さんと姉と私は三人暮らし。お父さんは不幸な人。息苦しい生活はいつまで続く? -
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ネタバレ目次
・田村はまだか
・パンダ全速力
・グッナイ・ベイビー
・きみとぼくとかれの
・ミドリ同盟
・話は明日にしてくれないか
・おまえ、井上鏡子だろう
すすきのの片隅にあるバーで、クラス会に間に合わなかった同級生「田村」を待つ男女五人。
もうすでに相当酔っているが、彼らは田村を待つ。待ち続ける。
小学校時代の田村は決して人気者ではなかった。
貧乏で、男にだらしない母と二人暮らしの彼は、小学生にして既に孤高の存在としてクラスメイトに認識されていた。
「孤高の小学生」っていうのが、まず、いいじゃないですか。
彼の家庭環境は、傍から見ればかわいそうだが、本人はただそっとそこに存在していた。
伏し目 -
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ネタバレこれは離婚小説ではなく離活小説。
冒頭の「あじさいのうた」だけ読むと、いい歳して男の前でわざと二回間違えることを「秘技」なんて言っちゃう森子を痛い…としか思えないのだけど。しかもどうやらなかなかの読書家という設定が浮いてるように感じられて余計に頭が悪く感じてしまうのだけど。(もちろん読書量と知性はイコールではないとはいえ)
結婚当初の相思相愛ぷりを読むと、10年で冷め切ってしまった愛情にしみじみともの寂しさを感じる。
モーちゃんは習慣を大切にする人だと強調されているだけに、果たして今でも森子を愛しているのか、単に今までの結婚生活を続けたいだけなのか分からないのがまたちょっと淋しい。おそらく後者 -
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ネタバレ1人で友達の家に遊びに行った帰り道。
わがままな友達、帰り道で出会った男の人。
平凡な人生を送る自分と、
意識高い変わり者の友人から送られてくるメッセージカード。
会社のお金を少しずつ着服していること。
仕事を教えて下に見ていた新人によって暴かれる時。
商店街でバイトをしている3人の
微妙に嘘をつきながらの仲良しな交流。
お話を作るのが好きで、子供の頃はそれをうっかり口に出して嘘つきと呼ばれたこと。
今でも頭の中で繰り広げられるお話に登場する幼馴染。
マンションに引っ越してきた夫婦の奥さん。
口が軽いけれど、彼女から生まれてくる予定の女の子を
楽しみしていること。
偏差値が低く期待 -
Posted by ブクログ
総勢11名の情勢が、酒にまつわる、まあ総じてどうしようもない、どうかしている経験とその反省と言うか自らを省みて飲酒の鋼材と何故に人は記憶を失うまで泥酔しなければならないのかをシリアスに語るエッセイ集。非常に秀逸。
なかでも山崎オナコーラさんの「ひとりでお酒を飲む理由」には身につまされてなるほどなるほどと、自分にとってのお酒の立ち位置、のみならず人との関わり方、一人でいることの楽しみ、みたいなものを的確に表現されていて膝を打つ思い。
しかしまあ、みんな記憶をなくすんだね。ちょっと心配していたけれど、まあ、酒飲みなら普通だわな、うんうん。
三浦しをんさん、角田光代さん、平松洋子さんといった大 -