朝倉かすみのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
朝倉さんの作品を手に取るのは『平場の月』以来となりました。平均年齢85才の高齢の男女6人に、28才の若者“安田”が加わって、月に1度開かれる読書会の様子が時にユーモラスに時にシリアスに描かれていました。
人は年齢を重ねていくにつれて、だんだんと自分のことばかり話したり、人の話を聞かなかったり、加えて認知が揺らいだりするので、読書会の方も混沌としてくる場面もあるのですが、この安田君が偉いのは、人生の大先輩の方々をリスペクトしつつ、温かく見守りながら支えているところではないかと思いました。
だからでしょうか。老齢の6人もこと本の話をする時には、頭と心のピントがきっちり合って、実に味わい深いディ -
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Posted by ブクログ
読み進めにくい本だなあと思っていた。お年寄りが集まった読書会のお話。お年寄り特有のすぐに昔話になったり、話が脱線して収拾がつかなくなる様子が繰り返されて、最後まで読み終えられるかなあと思っていた。
『井上さん』が出てきたあたりから急に色々なことが展開し始めた。もやもやとしていたことが急にはっきりとしてきておもしろくなった。まちゃえさんとシンちゃんが生きているうちに少しでも早くこのことを知らせてあげてほしいという気持ちでいっぱいだった。
高齢のまちゃえさんか、入院を繰り返す会長が先にお空に旅立つのかと思ったら意外な会員がお空へ召され、予想はしていたけれどみんなの落ち込みようといったら…。でもやっ -
Posted by ブクログ
しょっちゅう小説を読んでいると、こうなればこう感じてこう行動する、みたいな定型、クリシェによく出会う。少しずつ表現を工夫して変化をつけても、どっかで読んだな〜と思うときがある。でもこの短編集には、予想に裏切られどう展開するのか全く見えない新奇さがある(特に『もう十分マジで』)。だから時間を費やして消費した以上の果実を手にした感じがある。結局コロナ禍って前代未聞の経験を私たちみんなに与えたのだなと実感する。細部がとってもリアルで、どうやって資料集めしているのだろうか。軽いトーンで書かれていても、内容はずっしり重たかったりして、不穏な時代の空気を反映しているようだ。