朝倉かすみのレビュー一覧

  • 平場の月

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    ネタバレ

    映画を見てから読みました。読んでみて、映画が原作にとても忠実だったことがわかりました。

    不器用としか思えない須藤の行動には本当に気を揉みましたが、きっと青砥はそういう行動をするから須藤のことを好きになったんだろうなと思ってなんとか納得させてます。

    それにしても切ない。

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    2025年12月20日
  • 田村はまだか

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    ネタバレ

    『平場の月』から朝倉かすみが気になって、まずはこちらから。吉川英治文学新人賞受賞作。いやはや、面白かった。
    「ゴドーを待ちながら」風に展開される連作短編集。1話から2話にかけて、おっこれは?という仕掛けあり、終盤にはまさかのハプニングあり。でも結末はやっぱりほっこりできて。
    おまけの「おまえ、井上鏡子だろう」もかなり良かった。ただただ、中年を書くのがうますぎる。二十歳そこそこの小娘にそう思わせるなんて、凄い!の一言である。マスターの花輪春彦さん、すごく好きなキャラなので表紙が大変気に入りました。かなりステキな装丁センス。

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    2025年12月15日
  • 平場の月

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    この本ヤバい刺さる
    どちらの気持ちも分かるなぁ
    担当した人たちや、自分に照らし合わせてしまう
    映画化するのですね。読んでから知りました

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    2025年12月07日
  • 平場の月

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    50代の男女の心の距離感が、
    とてもリアルに描かれていて読み進める度に痛感。
    余計な言葉は必要なく、互いの感覚で
    心地良さを図れる関係。
    その優しさは、時に独りよがりだなぁと
    もどかしい。けど、それこそがリアルだ。
    2度と味わう事が無い涼しい熱さの恋愛小説。
    ほどよくしあわせでありたいと
    余韻でいっぱいになった。

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    2025年12月01日
  • よむよむかたる

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    安田松生(やすだ まつお)28歳、小説家(いちおう)。新人賞をとって、1年後に単行本を上梓したものの、ある出来事がきっかけで小説を書くことが怖くなってしまった。今の仕事は、叔母の美智留(みちる)から引き継いだ『喫茶シトロン』の雇われ店長。
    美智留がとりわけ心を砕いて安田に託したのは、月に一回例会が開かれる、「坂の途中で本を読む会」という、老人ばかりの読書会だった。

    読書会の老人たちは、とても個性的。歳をとると「濃く」なるらしい。
    安田は心の中で愛称をつけた(増田夫妻は例外)
    ・『会長』大槻克巳(おおつき かつみ)88歳。元人気アナウンサーだったので、常に自分に注目を集めたい。誰かがその場の空

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    2025年12月01日
  • 平場の月

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    結末は置いておいて⋯⋯こういった地味な大人のロマンスに憧れます、理想のストーリー、ぶっ刺さりまくりです(同年代,独身)


    映画見たいけど⋯⋯僕の心は保つのだろうか

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    2025年11月30日
  • 泥酔懺悔

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    小学校から大学まで同じだった友人に勧められて読んだ。
    語彙力なくて上手く感想言えないけど、個人的に中島たい子さんのが好きだった。
    もともとほぼ飲めなかったから下戸の気持ちもわかるし、世間的なお酒の立ち位置とか共感だったし、記憶なくす友達と重ね合わせて見てしまった。
    勧めてくれた友人はいつも私に新しい感性や向上心を与えてくれる。またおすすめを聞きたい。

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    2025年11月14日
  • よむよむかたる

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    読書会に参加してみたくなりました。
    読書を通じた人との繋がりの物語で、読み終ったときに心が温まるのを感じました。

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    2025年10月21日
  • よむよむかたる

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    ネタバレ

    ハマった!

    「読書会に集うお年寄りたちと会場になる喫茶店マスターとの関わりがてんやわんやで、時には対立し時には共闘し、人情的なあれこれや世代格差のあれこれがあって、最終的には20周年に大団円を迎えてハッピーエンド」

    読みだしたときはそういう展開を予想しつつ、結果的には外れてないんだけど、主題は全く違うとこにあり、その主題がなんとなくわかってくる後半あたりから、主人公の喫茶店マスターと喫茶店と読書会(とメンバー)とのあれやこれやが全て明瞭に見えてくるラストまでの展開が見事すぎて凄い。

    それらが全てわかった後で観る表紙、泣けるぞ!

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    2025年08月23日
  • よむよむかたる

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    おとぎ話だよ
    もちろんこんなきれいごとあるはずないそんなコト分かってる
    私は現実的な性格だし、沸点が低いから実際こんな会があっても参加できない
    でもほっこりしてちょっと泣きたい気持ちになる素敵なお話だった
    伏線もオチも良い!

    誰も知らない小さな国 子どもの頃読んだ気がするけれど再読したい

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    2025年08月23日
  • よむよむかたる

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    若ければ主人公の今後が気になるでしょうが、
    今や本を読む会のメンバー(平均年齢80歳以上)の言葉で、深くささるものがたくさんありました

    あと、北海道弁の〜ささるを高齢者が使うと最強だなーとか、ネイティブの北海道言葉にうっとりです

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    2025年06月17日
  • よむよむかたる

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    ああ、他人ごとでない年頃のよむよむ・・・そしてかたる。

    かと思いきや、最後はこうして一人の小説家を助けるとは…

    読んでよかった…表題では測り知れない・・・そこが面白い。

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    2025年06月15日
  • にぎやかな落日

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    ネタバレ

    北海道でひとり暮らしのおもちさん、だんだん認知機能が落ちてくる本人の気持ちが見え隠れして、せつない。理解できないけど私はここにいる、いない人扱いしないでほしい。今、介護をしている訳ではないので冷静に感じられるが、当事者なら分かるけどそうもいかないと揺れるだろうな。
    今、頭の中を何かが通り過ぎた、楽しい思い出、それがカタツムリの這った跡みたいにキラキラ残ってる
    感情のネジ、制御するネジどちらもバカになったようで
    そういうふうに感じるんだ。
    いい本だったし、読むべき本だった。
    それにしても金銭的に余裕がないと何もできないことは痛感する。

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    2024年11月14日
  • 少女奇譚 あたしたちは無敵

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    ただの不思議な短編の集いではない。漫然とそう感じるのではなく、少女性やその周辺の共通項にも思いを巡らせたい。

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    2023年09月22日
  • 田村はまだか

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    面白い。迷ったけど星5つ。
    そもそも、タイトルと装丁と設定でもう、やられてしまっていた。
    読んでガッカリしたらどうしようと思ったけど、そんなことはなく、次々と繰り出されるエピソードを、僕も田村を待ちながら読んだ。僕と同じように、多くの読者が田村を待ちながら読んだことだろう。

    登場人物は全員、元こども。中年になった今を描写する言葉たちは辛辣で、決して順風満帆ではない現実を受け止める感情は、それは諦めだったり、達観だったり、未整理の感情だったりするけれど、それもこれも、「田村はまだか」というフレーズに集約されて、エピソードの最後には少しだけ救われていく。見事だ。

    田村は来なかった、というエンデ

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    2023年09月13日
  • 乙女の家(新潮文庫)

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    個性豊かな登場人物たちに飽きることなく読み終えました。
    物事を俯瞰してみるというのは中々難しいこと。自分として生きている限り、フィルターはかかるしおじいちゃん曰く目が近くもなる。
    私の場合、学校の先生を「先生」っていう、人間とは別の生き物のように捉えていて、あるきっかけで先生の私生活を知り、あぁ私と同じ人間なんだと気付いたことが何だか忘れられない思い出です。
    読みながら、自分の青春時代を思い出して懐かしい気持ちになりました。

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    2023年06月14日
  • 田村はまだか

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    同窓会2次会の場面。登場人物達の半生が紹介される。とても気持ちいいのいい気分になった。
    同級生のこと、自分のことを少し思い出した。

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    2023年06月02日
  • 田村はまだか

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    これは面白かった。40歳くらい大人たちが集まる、小学校の同窓会の3次会。最後まで残った5人が遠方から来る田村くんを待つ。待つ間、一人一人の物語が短編小説のように語られるのだが、その内容が「それを言ってしまうのか」という身も蓋もないもの。ある元保健教員は、「30過ぎて未婚。身の程を弁えて悟った態度を取る反面、まだまだ捨てたものではないという気持ちもあるが、それを生徒たちに見透かされ、気安く、あるいは見下されたような態度を取られているが、もしかすると、生徒たちと何かあるかもという希望にも似た気持ちを最後まで捨てきれない」と独白する。こういう個別の物語が、全体のテーマ?である「田村は、まだか」とうま

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    2022年09月09日
  • 田村はまだか

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    この歳になったからこそ楽しめる作品だった。

    成人するまでの思い出や仲間、集まれる地元。
    人生を豊かに感じれるかどうかは思い出次第。
    いい思い出を作るために生きていると考えると生き方も変わってくるかもしれない。

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    2022年05月30日
  • 幸福な日々があります

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    50前の夫婦の妻のほうが、夫のことを夫として好きではなくなったと言って別居し始めるお話で、二人の出会いから別居しての生活の様子が時間軸を行き来して語られるのだが、とても心に響く。自分自身が同世代で離婚したということもあるのかもしれないが、読み終わるのが名残惜しくて、少しずつ読んだ今年一番の本。

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    2021年06月29日