朝倉かすみのレビュー一覧
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ネタバレこれは離婚小説ではなく離活小説。
冒頭の「あじさいのうた」だけ読むと、いい歳して男の前でわざと二回間違えることを「秘技」なんて言っちゃう森子を痛い…としか思えないのだけど。しかもどうやらなかなかの読書家という設定が浮いてるように感じられて余計に頭が悪く感じてしまうのだけど。(もちろん読書量と知性はイコールではないとはいえ)
結婚当初の相思相愛ぷりを読むと、10年で冷め切ってしまった愛情にしみじみともの寂しさを感じる。
モーちゃんは習慣を大切にする人だと強調されているだけに、果たして今でも森子を愛しているのか、単に今までの結婚生活を続けたいだけなのか分からないのがまたちょっと淋しい。おそらく後者 -
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ネタバレ1人で友達の家に遊びに行った帰り道。
わがままな友達、帰り道で出会った男の人。
平凡な人生を送る自分と、
意識高い変わり者の友人から送られてくるメッセージカード。
会社のお金を少しずつ着服していること。
仕事を教えて下に見ていた新人によって暴かれる時。
商店街でバイトをしている3人の
微妙に嘘をつきながらの仲良しな交流。
お話を作るのが好きで、子供の頃はそれをうっかり口に出して嘘つきと呼ばれたこと。
今でも頭の中で繰り広げられるお話に登場する幼馴染。
マンションに引っ越してきた夫婦の奥さん。
口が軽いけれど、彼女から生まれてくる予定の女の子を
楽しみしていること。
偏差値が低く期待 -
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総勢11名の情勢が、酒にまつわる、まあ総じてどうしようもない、どうかしている経験とその反省と言うか自らを省みて飲酒の鋼材と何故に人は記憶を失うまで泥酔しなければならないのかをシリアスに語るエッセイ集。非常に秀逸。
なかでも山崎オナコーラさんの「ひとりでお酒を飲む理由」には身につまされてなるほどなるほどと、自分にとってのお酒の立ち位置、のみならず人との関わり方、一人でいることの楽しみ、みたいなものを的確に表現されていて膝を打つ思い。
しかしまあ、みんな記憶をなくすんだね。ちょっと心配していたけれど、まあ、酒飲みなら普通だわな、うんうん。
三浦しをんさん、角田光代さん、平松洋子さんといった大 -
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ネタバレ12人の女性作家などの酒に関するエッセイです。「泥酔懺悔」、2016.9発行(文庫)。面白かったです。①三浦しをんさん、30代から泥酔すると記憶を失う。朝起きると下半身裸で便器を抱いた形で寝ていたと。飲酒の習慣に並ぶのは読書ぐらいとか。②角田光代さん、飲み始めたら途中でやめられない。とことん飲んで記憶がなくなる。覚えていない泥酔時間、角田さんはどうなっているのか?w。③大道珠貴さん、女のひとのグラスについた口紅を指二本で拭うしぐさ、あれ。あの指をあとどこへなすりつけるんだろう、すごうく、気になる。
12人の女性作家の酒にまつわるエッセイ集。「泥酔懺悔」、2012.11刊行、2016.9文庫 -
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どうしてこんなに朝倉かすみは…。
解説が、この短編集に収録された作品の主人公たちをうまくまとめていた。
“〈名前のイメージと自分の容姿とのずれなど承知していると表明したほうがらくになれる〉と考える内海さんをはじめ、かつては美少女だったのに〈一世を風靡した子役の成れの果て〉のような大人になってしまった「どう考えても火夫」の〈わたし〉、美人と言われた経験がないのは〈気がつくひとがいなかったからだ〉とずっと思ってきた「いつぞや、中華飯店で」の朔子、心延えがよくないと自分を叱ってきた両親から、あっさりした目鼻立ちと短い顎を受け継いだ「ちがいますか」の〈わたし〉。”
とにかく、自分の思っている自分 -
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豊﨑由美の書評を読んで、何が心に引っ掛かったのかは忘れたけれど、名前だけは忘れずにずっと気にしていた本を、やっと読んだ。
うん。やっぱり読みたかった本だ。
主人公はどれも30~40代の独身女性で、結婚をするかしないか、職場の位置関係(お局さまとの関係)で悩んでいたりするのだけれど、そういう表面的な部分ではなく、内側の形がすごく私に似ていると思ったのだ。
後ろ指を指されまいと善を身体じゅうに巻きつけて鎧にしているところ、こちらから頭を下げるなんてというプライド、誰かわかってくれる人がいるはずだという受け身で傲慢な自信。
いや、これ、私だわ。
特に、北海道新聞文学賞を受賞した「コマドリさんの -
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『田村はまだか』の朝倉かすみさんの、短編5作を含む処女単行本。表題作の「肝、焼ける」とは激しいじれったさを表す北海道方言。31歳の真穂子は、遠距離恋愛になってしまった24歳の彼・御堂くんのいる稚内の気持ちを確かめたくて、唐突に彼のいる稚内に訪ねてきてしまう。ところがいきなり行ってもすぐに会えるわけではなく、彼の部屋のポストに「電話下さい」とか突っ込んではうろうろ、また手紙いれてはうろうろを繰り返す。 「肝、焼ける」と言ったのは真穂子ではなく、彼女を轢いてしまいそうになったトラック運転手が言った言葉だが、もちろん彼女自身にもこの言葉が反芻されていくわけで。いろんな種類の「じれったさ」が錯綜してい
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「田村はまだか」で魅了され、以来、ずっと追いかけている、札幌在住の朝倉さんの近著。なんだか、抱きしめたくなるような小説です。
朝倉さんは端正な文章を書く作家ではなく、どこか素人っぽさを残しているのが持ち味でしょう。肩の力がいい感じで抜けていて、読む方も構えずに、朝倉さんが拵えた物語の世界に没入できます。
「抱きしめたくなるような」感慨を持ったのは、登場人物たちが、とても身近に感じられるから。主人公の清茂はもちろん、直、素子、光一郎、その他大勢。
いずれも、どこにでもいるような普通の人々ですが、それぞれに秘密、というほど大げさではありませんが、心にやっかいなものを抱えています。
その心の中のやっ