朝倉かすみのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ面白かった。
凄かった。
と、幼稚な言葉しか出てこなかったのが残念なくらい。
何度も何度も表現の妙にページをめくる手が止まったし、
発想力と連想の連鎖に思考を巡らせた。
朝倉かすみの描写の、リアルさと小説らしさ
そのありかたのバランスの取り方、それが非常に好みなのである。
あらすじ。
25歳風吹、何にも必死になろうとはしてこなかった女。
というとやけに嫌な女に聞こえるけれども、いわゆる「必死かっこわるい」というスタンスではなく、「待っていてもいいじゃない」くらいのもの。
その健全な水のような風吹が恋をしたのは、鍵屋だった。
旅行帰り、スーツケースの鍵が開かなくて
大家さんに紹介 -
Posted by ブクログ
ネタバレ色々あって、人生が後半にさしかかった大人の恋愛。
恋愛の物語ではあるが、それだけではない。ハッピーエンドで終わらない。最初から、青砥くんの相手の須藤さんが亡くなったことが描かれるからだ。
離婚、親の介護、都会から地元へUターン、お金、仕事、ままらない人生を生きている。
そもそも再会は病院の検査がきっかけ。リアリティがあり過ぎる。
丁寧な心情やリアリティのある日常が描かれるが、何か乾いた、ドライな空気感を読み進めるうちに感じる。
須藤さんの入院、治療、求め合う気持ちとすれ違う思い。もどかしく感じるし、不器用にも感じるが、ふと我にかえると、そもそも人はそんなに器用ではないのだ。
一日一日 -
Posted by ブクログ
この本読んで思ったのは、やっぱ男女の性差はあるよね…ということ。
子を宿す、産む、という身体的な機能が女の一生にいかに影響するのか。
妊娠と出産の生々しさが強烈で、のぞなまない出産、のぞまれない妊娠などを取り上げつつ、母親になる喜びとか、育児とか、そういうものは極力排除している印象を受けた。
オノマトペの使い方が生々しく、性の描写の気色悪さと嫌悪感がすごかった…。
痘痕顔だから親から諦められてたり、手篭めにされて性の捌け口にされたり、まぁ読んでてこれ以上の屈辱ないなと嫌な気持ちになった。
この嫌悪感ってどこからくるのかなって考えたんだけど、多分、周囲の言いなりになるしかなくて、身も心も無茶苦茶 -
Posted by ブクログ
ネタバレ年寄りばっかりのストーリーなのにどうしてこの表紙?
ハム太郎?と、謎展開で読み始める
意外に伏線回収ありのミステリー展開でした
サードプレイスがあるのが幸せ
いい人成分が放出されるその場所だけの自分
自分のキャラが安心できて心地いいって事あるある
猫をかぶって世間一般いい人にならないといけないところはちょっとしんどいかな
かっこいい良い人になれるのはいいけどね
しょーこ組のこと
その時代の素の自分が生徒に響いていたっていうのがいいよね
世代関係なく信頼できる人間として慕われるのは幸せだと思う
家族にも似た感じ
井上ママの設定がちょっと疑問
マンマのラストも必要だったかなぁ
〜とはいえ全体 -
Posted by ブクログ
人生は選択の連続だ。この言葉が声高に殊更すばらしいもののように語られるほとんどの瞬間、自らの掌中に決定権がある優位性自体に対する俯瞰は尽く排されているように思えてならない。勿論、格言すべてを否定する訳ではないけれど、強い立場の人間が選ぶことによってすぐ隣にいる弱い立場の人(たち)が《選ばされ》てしまう辛苦は、あるいはその強いられた選択を自主性に基づいたものだと己のうちで捻じ曲げて飲み込もうとする自己防衛(本作に於いてはレイプされたことに対する)は、その深さ暗さが深刻だからこそ実相が見えづらく痛切は極まる。疱瘡の後遺症で全身に痘痕が残っている容姿や利発さといったけんぐゎい(普通からの圏外)を理由