朝倉かすみのレビュー一覧

  • 感応連鎖

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    読んでいて、河をわたったような気分になった。

    気付いたら服の裾が濡れていて、
    つぎに気付いたらすっかり腰まで浸かっていて、進むしかないという心地がする。
    そして物語が進むと、もうすっかり足のつかない深い部分にひきずりこまれていて、どうしようと途方に暮れて、もがいていると、
    突然ぐいっと向こう岸に引き上げられる。
    そして、その先にはまた河があることを知る。

    読んでいるときの感覚を表現すると、
    上記のような感じになる。

    朝倉かすみは、女性を描くのがうまい。
    おそらくどんな女性も感じたことのあるであろう自意識、それを強調して描く。
    そこに皮肉なタッチがないので、ついついこちらも
    「ああ、こうい

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    2013年03月03日
  • ともしびマーケット

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    その名のとおり、ひとの心に火を灯すともしびマーケット。読んでいるうち、登場人物と次々顔見知りになっていくようなあたたかい不思議な感覚にとらわれた。

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    2013年01月27日
  • 好かれようとしない

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    鍵屋にぞっこん。ちくしょう、鍵屋が好きだこんちくしょう色男め。吹雪が人に疑問を投げかける時の、「~なのでは?」って言うところ、ちょっとわかるしなんか好きよ。私も頭が固いから大家と山本ふみえに軽口叩かれながら励まされたい日々。

    追伸・昨日ふとヒロエ・Oを思い出してギリギリしたから、私の鍵屋へのラブ度異常。

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    2012年08月10日
  • 好かれようとしない

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    ネタバレ

    すごく好きでした。
    朝倉かすみランキング暫定1位です。

    「おなかの中に食べ物しか入っていない」
    赤面症の、25歳のオクテでマイペースな主人公が、
    鍵屋さんに一目惚れする話。

    朝倉さんのことだから鍵屋にストーカーするホラーな作品かと思いきや、
    かなりピュアなラブストーリーでした。

    いいな、と思ったのは、
    鍵屋の行動に傷ついた主人公がたまねぎを切るところ。
    たまねぎによる生理反応でも絶対泣きたくないと、
    水泳用のゴーグルをしてティッシュを鼻につめてまな板に向かう。
    なんだかもうこのシーンだけで充分感じ入るものがあった。

    そして家庭教師先の女子中学生が言う、
    両思い

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    2012年02月14日
  • 肝、焼ける

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    ネタバレ

    「肝、焼ける」と「春季カタル」が好き。
    自分ではおよそ体験しないようなストーリーなのに、どの主人公の女性もなんとなく感情移入させてくれるのが面白い。認めたくないけどちょっとわかるよーその気持ちー。

    ほわほわキラキラした飾り付けの無い、残暑のような恋愛小説だった。

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    2012年03月20日
  • 好かれようとしない

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    本屋さんで書店員さんがおすすめしていたので、読んでみた。
    大家さんの言葉が素敵すぎる。
    いくら好きな相手でも自分を安売りしちゃいけないんだなーと思いました。

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    2011年11月02日
  • 好かれようとしない

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    面白かったー!
    主人公の風吹に、すごくシンパシーを感じられて。
    ちょっと自意識過剰なところとか、評論家目線、とか。
    風吹の気持ちがじりじりと痛い程に伝わって心をもみくちゃにされた心地がした。

    表現が独特で、馴染んだらくせになる。

    いい小説でした。

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    2011年03月25日
  • 好かれようとしない

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    めちゃくちゃ面白かった。
    凄かった。

    と、幼稚な言葉しか出てこなかったのが残念なくらい。
    何度も何度も表現の妙にページをめくる手が止まったし、
    発想力と連想の連鎖に思考を巡らせた。
    朝倉かすみの描写の、リアルさと小説らしさ
    そのありかたのバランスの取り方、それが非常に好みなのである。

    あらすじ。
    25歳風吹、何にも必死になろうとはしてこなかった女。
    というとやけに嫌な女に聞こえるけれども、いわゆる「必死かっこわるい」というスタンスではなく、「待っていてもいいじゃない」くらいのもの。
    その健全な水のような風吹が恋をしたのは、鍵屋だった。
    旅行帰り、スーツケースの鍵が開かなくて
    大家さんに紹介

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    2011年02月17日
  • けんぐゎい

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    ネタバレ

    きもちわるっ。って作品ですね。人によっては途中でやめてまう作品ですよねこれ。直木賞って大衆向けと聞いてたからかっるい気持ちで読んだらまあそんなことは無いよって頭殴られた作品。時代小説だから主人公のようになったら生きてけないだろうし、まあギリギリな生活になりますよね。にしても、主人きっ持ち悪い。
    とはいえ現代人も何かしら欠点は誰にでもあるもので、それを晒さなくても行けるようになったのは現代ということだからだろうか。圏外っ子と主人公は自称してたけど、そもそも内側ってなんだよ。その境界は誰が決めるの?みんな外側じゃないかという考えが溢れる作品。出産の仕事に就いたのは、母親というお腹の内側から外の世

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    2026年08月23日
  • けんぐゎい

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    痘痕を抱えた主人公の、自分という存在を許すために泥臭くとも這いつくばって奔走する、人生の捉え方を描いた物語。
    江戸ならではの考え方もあり生々しい場面も多かったけれど、弱い立場に立たされている女性達の強さが際立っていた

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    2026年08月22日
  • けんぐゎい

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    “けんぐゎい“として生まれた身。とても重たくしんどい内容。それでも、「持って生まれた味」「籤引きの連続」「生きるってそういうこと」と逞しくに生きる姿が素晴らしかった。ウニコール!

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    2026年08月20日
  • 平場の月

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    ネタバレ

    著作初読みです
    文体、密度、とても読みやすく
    一気読みでした

    50歳の男女、中学の同級生が
    それぞれ一度は故郷を離れて
    結婚も離婚も経験し
    地元で再会する
    再会からほんの一年ほどの間に
    お互いがお互いの中に深く深く根をはる
    やがて病魔がしのびより

    これは悲恋なのか
    避けられない終わりであるなら
    もっと甘えて良いのではないか
    一緒に居ても良いのではないか
    残される方はこれでは悲しみから抜け出せないのではないか とか
    一方ではこれ以上甘えられないとか
    わからなくもなく

    とにかくもっと一緒にいようよ
    だってそうしたいんでしょ?
    わからんでもないんだけど
    と伝えに行きたい

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    2026年08月20日
  • けんぐゎい

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    章に並ぶ単語の「ウニコール」「りんぼ」「ガストホイス」「くゎいぶつ」が主人公のふゆの人生そのものを表しているようだ。ふゆの心になかにある黒珠にいるウニコール、ふゆの胎内に宿ったものの行先であるりんぼ、ふゆがけんぐゎいから抜け出そうとしたガストホイス、そして最終的にくゎいぶつになったと思わせるような出来事。人の平等を否定するような作品と考えることもできるが、現実もそんな感じだし、でも多少の運があれば不平等を乗り越えることもできるし、でも良い生まれの人がくゎいぶつにならないわけでもなく、そんな人生というか人そのものの運命みたいなものを大きなものを感じた。

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    2026年08月20日
  • けんぐゎい

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    朝倉かすみさん初時代小説が女性最高齢第175回直木賞受賞。幼少期に父を亡くし疱瘡にかかり酷い後遺症が残ったが主人公ふゆは賢さを認められ手習所の手伝いに。虐げれた環境の下ある出会いで婦人科医に。シリーズ化になりそー「けんぐゎい」とは世間とか社会からの圏外らしい。

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    2026年08月20日
  • けんぐゎい

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     文章に読みづらさはありました。内容も読みづらく、物語も重苦しい雰囲気。ただし、人間の内面にスポットライトを当てたような話で慣れてくると面白くなっていく物語。

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    2026年08月18日
  • けんぐゎい

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    テーマもそうだが、描き方が強烈で容赦が無く過激で誤解を恐れずに言うと気分の悪くなる描写が多かった。
    だが、このような女性達がいたのもまた事実であり、圏外にいない女性にも同じ苦しみがある。
    このような作品が直木賞を受賞するのもまた女性への視点が変化してきた証左なのかもしれない。

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    2026年08月15日
  • よむよむかたる

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    喫茶シトロンで月一開かれる読書会。メンバーは平均年齢85歳の超高齢者たち。
    叔母から店を継いだ安田(28歳)は読書会のお世話をすることに。
    自由奔放な老人たちに翻弄されながら、楽しんでいる安田の姿が微笑ましい。
    会結成20周年の記念冊子を作成、公開読書会を行うことになり、物語は急展開。思わぬ伏線回収があります。
    優しくて平和な世界。面白かった!


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    2026年08月14日
  • けんぐゎい

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    江戸時代、本所生まれのふゆとりよ姉妹。ふゆは疱瘡の後遺症で酷いブツブツだが、頭は良い。りよは綺麗だが気質の面で難がある。学者先生宅で修行をするふゆの若かりし頃が前編。自我の芽生えと共に評判の女医おこま様の下で更に研鑽を積むのが後編。最初は独特の語り口が読み難かったが、後半、ブツブツの卑屈さから解き放たれた様に己れを信じ、かつての同僚やりよと共にガストホイスなる女性専用の施療院を立ち上げる。
    けんぐゎいー一生外側にしかいられない哀しい人間たちの最後の一行が美しい。
    起きろ、おまえら。躍るにはもってこいの夜が来た。

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    2026年08月13日
  • よむよむかたる

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    小樽の古民家カフェ「喫茶シトロエン」で、月に一度開かれる6人の超高齢者による読書会。
    カフェを伯母から引き継ぎ、読書会の世話役と、なった作家の安田君の視点で前半はゆっくり始まります。
    読書会会員の老人ならではの家族を絡めたエピソードで進む物語と思いきや、読んで語ることで人生を振り返るもの。個性ある会員のキャラが立って、なかなか面白い。
    後半から出てくる心に沁みるなぞ解きに、読むペースがペースが早くなりました。
    年齢的にだんだんと会員が減ってしまう寂しさと生まれて来たエピソードとの取り合わせが、絶妙でした。

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    2026年08月13日
  • 平場の月

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    一人称で語られるので、感情移入して読めた。途中で投げ出していてので、はじめから再読し直して、最後まで読んだ。学生の頃から付き合ってたらどうなってたのか?と青砥と一緒に想像してしまう。

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    2026年08月12日