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Posted by ブクログ
上品な白い装丁に惹かれて何気なく手に取ったのだけど、予想外に良かった。
6つの短編、いずれも主人公は50代。まさに人生の「たそがれどき」に差し掛かっている。老いをひしひし感じつつも、まだ現役としてもがいているのだ。
作者自身が投影されているような『その日、その夜』が面白かった。結末は悲しいけどユーモアがあり、独身あるあると言おうか、独り生活が長いと身につまされるのではないか。
『ホール・ニュー・ワールド』と『王子と温泉』の50代はどちらもちょっとイタい。自分は十分若いつもりでも、周りからは完全にオバサンに見えていることを忘れてはいけない。
最後の『さようなら、妻』では、夫が妻と出会った若い日からの回想を延々と続ける。ラストでようやく「さようなら」の事情が判明するが、それまでの妻の描写が上手くて、妙に納得感があった。
Posted by ブクログ
朝日新聞の土曜日別刷りに朝倉かすみさんのコラムが載っているのだけど、満腹感が分からないとか空腹感も分からないとか、どうにもつかみどころがない話なんだな、これが。
この本に載っている6つの短い話も、何となくそれと同じような感じ。
50歳前後のおばさんたち(ひとりはおじさんだが、陰の主役は家出した妻)を描いた話だが、その年齢の女性の心理というのはこういうものなのか、興味深くないこともないが、今ひとつ、おじさんの私にはしっくりこない。
あとがきにそれぞれの話を書くきっかけが書かれていたが、そのきっかけを頼りに書き始め、なかなか悪くない着想だったのに、なんか話が広がらずここで終わりにしました、という話ばかりだった感も。
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