朝倉かすみのレビュー一覧
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後期高齢者による小樽の読書会に、小説を書けなくなった作家が参加し、支援したりされたりするお話。
北海道弁の響きが面白い。会話はフランクで軽妙で、その分、深く考えずに口に出しているような印象を受ける。
そして、登場する後期高齢者たちは実際に、思ったことをすぐに口に出してしまう。
おまけに、皆わがままで辛抱が出来ない。
要は老人なのだが、しぐさや表情の描写、そして、シルバニアやマンマ、蝶ネクタイなどキャラ付けが上手く、愛らしくさえ感じてしまう。
老人たちの描き方が秀逸でした。
一方で、もう一つの柱である、本が書けなくなった小説家の話は、少しおざなりな印象を受けましたので星3つとさせていただ -
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ネタバレ一言で言うなれば、「人生」
個人的には、田村のひと言が良かった。
「どうせ死ぬから、今生きてるんじゃないのか」
結末や先のことを考え、今を無意味に感じるのではなく、
今、この時に全力を尽くすのが人生だなと感じた。
最初の登場人物がいいちこの人、腕白な人とかなのに、
読み終える頃にはそれぞれ名前がつく。
その人の人生を知ることで、
ただの他人から一人の登場人物に変わる感覚。
ただの三次会の一場面が、
よりリアルなものへと変わる感覚。
素敵な小説体験だと思う。
ただ、物語の起伏が少なかったり、
場面転換が急だったりと読みにくさはあるので、☆3。
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ネタバレ最初は年齢設定もわからず、どうせ若い男女ののらりくらりの恋物語かと、気持ち半分で読み始めた。が、途中「ん?年齢設定いくつ?」とググって、中学の同窓生が50代で再会、しかも映画になっていて、青砥役堺雅人、須藤役井川遥と知るや俄然話が輝き始めた。
平場とは一般庶民(多分)、月は青砥が須藤にプレゼントしたペンダントのデザイン。50になってもなおカツカツのパート暮らしで、着るものも食事も贅沢せずつましく生きてきた須藤は、大腸がんの壮絶な治療に耐え、青砥に甘えることを拒否し、ひとりで死んでいった。年齢的なものなのか、プライドなのか‥強いね、須藤は。ストーマの付け外しも見られてるわけだから、もう身体を預 -
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先日のお茶会で、「雨の日の心理学」と共におススメいただいたのがこちらの小説。
ここ数年、心のホームグラウンドのように通う読書会のお話を契機に、「そう言えば読書会の素敵な小説がありますよ」と教えてもらったのが、
朝倉かすみさん著「よむよむかたる」。
朝倉かすみさんは、昔、タイトルに惹かれて読んだ「田村はまだか」以来の2作目。本当にずいぶんと昔に読んだきりなので、ちゃんと覚えていないんだが、思ってた感じと違った!という印象の残る作家さんだった。
さて、今回の物語。
小樽にある喫茶シトロン。
再婚で小樽を離れるここのオーナーである叔母から、雇われ店長としてお店を任され、主人公の安田は埼玉から昔住 -
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78歳から92歳の読書会に参加することになった、
28歳・安田のやっくん。
読書会の名まえは、坂の途中で本を読む会。
朗読から始まるのが、なんかいいなーと。
メンバーに聴かせるために練習してきて、
メンバーはそれを味わうように傾聴する。
みんなで受け止める雰囲気が生まれている感じ、ほっこりする。
課題本の「だれも知らない小さな国」は、子どもたち向けのお話だけど、
メンバーたちに語らせると、
死が差し迫ったお話になる。
人生経験豊かすぎる解釈だなーとこちらも興味深い。
朝倉かすみさん、初読みでしたがワードセンスがツボにはまる。
「リアルでピュアでトゥルーなフェイス」
「わたしの怪しさをか