朝倉かすみのレビュー一覧
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『田村はまだか』の朝倉かすみさんの、短編5作を含む処女単行本。表題作の「肝、焼ける」とは激しいじれったさを表す北海道方言。31歳の真穂子は、遠距離恋愛になってしまった24歳の彼・御堂くんのいる稚内の気持ちを確かめたくて、唐突に彼のいる稚内に訪ねてきてしまう。ところがいきなり行ってもすぐに会えるわけではなく、彼の部屋のポストに「電話下さい」とか突っ込んではうろうろ、また手紙いれてはうろうろを繰り返す。 「肝、焼ける」と言ったのは真穂子ではなく、彼女を轢いてしまいそうになったトラック運転手が言った言葉だが、もちろん彼女自身にもこの言葉が反芻されていくわけで。いろんな種類の「じれったさ」が錯綜してい
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「田村はまだか」で魅了され、以来、ずっと追いかけている、札幌在住の朝倉さんの近著。なんだか、抱きしめたくなるような小説です。
朝倉さんは端正な文章を書く作家ではなく、どこか素人っぽさを残しているのが持ち味でしょう。肩の力がいい感じで抜けていて、読む方も構えずに、朝倉さんが拵えた物語の世界に没入できます。
「抱きしめたくなるような」感慨を持ったのは、登場人物たちが、とても身近に感じられるから。主人公の清茂はもちろん、直、素子、光一郎、その他大勢。
いずれも、どこにでもいるような普通の人々ですが、それぞれに秘密、というほど大げさではありませんが、心にやっかいなものを抱えています。
その心の中のやっ -
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ネタバレ私は同時に何冊かの本を並行して読んだりするのだけど、気が付いたら長い間放っておきっぱなしになってしまう本がある。
この「好かれようとしない」もそんな一冊で、それというのも最初の方は、肌触り?はいい、というか、読んでて特に嫌な感じはないけど特にドキドキもしない展開だったから。
それが昨日、そういえばアレ途中だったなと、ふっと思った。
(貫井徳郎の「殺人症候群」という重い話を読んだ直後だったせいもあるかも)
そうしたら、なにこれ、おもしろい!
「あれこれ思うは人の心、ふっと思うは神の心」
なんだそうな。
エジプト旅行から帰ったらスーツケースの鍵が開かないことに気が付いた25歳、二宮風吹は、 -
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うーん、レビューが難しい。
こういう日常生活の中のちょっとした感情のほころびみたいな話は実は苦手であんまり読まない系統の話。
だから、短編集のはじめのほうは、うーんという感じで読み飛ばしていたんだけど、コマドリさんのことに若干捕まる。
なんの変哲も特徴もない普通であり続けた女性のこれまでの人生の話なんだけど、普通であり続けることへのこだわりというかプライドというか思い入れが感じられます。
そうか、際立って特徴がない人もこういう思いの中で、個性?とこだわり?をもって毎日生きているのかという発見がありました。
そう思って、他の作品を読み返してみると、なかなか面白い。
春季カタルあたりは秀逸。
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ネタバレデビュー作『コマドリさんのこと』を含む短編集。
表題作は31歳の主人公が、24歳の恋人が単身赴任中の稚内を突然訪ねる。
彼が自然消滅を狙っているかも、もしかしたらもう別の子と付き合っているのでは、というもやもやした気持ちを抱えて。
来たはいいものの郵便受けに置手紙を放り込むだけでチャイムも押さず電話もしない。
稚内の人々とささやかな交流があり、最後はやりたくなかった「みっともない」ことをする。
みっともなくても好きだから、というストレートな姿がいい。
『コマドリさんのこと』はコマドリさんのキャラクタに疲れた。
終わりはよかったけど、展開が行ったり戻ったりでぐるぐるしていてちょ -
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なんだか、言葉の選び方がとってもツボに来る!とて
わくわくしながら読み進めました。
話が進むにつれて、その言葉の新鮮味はうすれていったのですが…(なじんだ?)
キャラクターも、なんか好きでした。
こういう、ちょっと変わった子が私の周りにもっといればいいのに。
姉妹、変わってますよね。
地味そうでいてそうでもなくて、
目立って変人でもないけどいたら「あっ、おもしろい人だ」って
友だちになりに行っちゃいます。私なら。
家族のあたたかさが後半ちょっとだけじわっとでてきた。
恋愛の話は、八人めの男がなかなか活躍しなくて
ようやく最後結ばれた(性的な意味で)。
でも望んだ結末です。
いまいち先の見通