【感想・ネタバレ】ぼくとおれのレビュー

あらすじ

1972年9月8日。札幌の同じ病院で生まれた「ぼく」蒲生栄人と「おれ」仁村拓郎。ふたりは毎日〈スイッチ〉を押し、ちいさな選択を繰り返して、進学、恋愛、就職、結婚と、人生の地図を描いてきたが……。
40歳の男ふたりが辿った交わりそうで交わらない(!?)道筋を、昭和から平成へ移りゆく世相と絡め、巧みな筆致で紡ぎ出す。山本周五郎賞作家の珠玉作。(『地図とスイッチ』改題)
解説/大森 望

「ぼくがイメージするスイッチは鉄道でいうと分岐器だ。ターンアウトスイッチ。線路を分岐させ、電車の進む道を選ぶシステム。つまりスイッチを押すとは、ぼくがどの道筋を進むか決めること。それを繰り返して、自分だけの地図ができる。」(本文より)

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

主人公たちの一つ年上なので、物語の全ての事象が理解できて、なんだか小説を読んでいるというより、同級生の消息を聞いているような、不思議な読後感だった。この主人公たちももうすぐ50歳になる。40までは特別にセンセーショナルなことは起こらないけれども、このあとの10年もどんな人生だったのか知りたい、続きを読みたいと思った。
2人が選んできたように、私も小さなスイッチや大きなスイッチを押しながらここまで来た。私の人生にもこんな感じで交差している人がいたのだろうか。神様は知っているんだろうな。

0
2022年08月06日

「小説」ランキング