柏井壽のレビュー一覧
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『祇園白川小堀商店レシピ買います』に続くシリーズ第二巻。
日本各地に存在する長く人を惹きつけてきたレシピを買い取る商店。店主は、京都老舗デパートの相談役、小堀善次郎。
そして、其の手となり足となるのは、小堀商店の隠れ蓑、『和食ZEN』の店長、森下淳くん、アシスタント理恵ちゃん。京都市相談科の実質的室長、木原裕二さん。そして祇園の芸妓ふく梅。
いろいろな事情で消えてしまう運命の名レシピを、其の作者の人生も考えて買い受ける。情けもあり、粋な商談。
様々なケースを盛り込んだ短編が組み合わさった形式。
このほのぼの〜〜っとしたところ、気になる。
と思っていたら京都を舞台にし、食をテーマに人生の中の幸せな瞬間を提供する『鴨川食堂』や、下鴨の老舗料亭の婿入り若旦那が本職のカメラを通じて出会った人の悩みに寄り添う『京都下鴨なぞとき写真帖』のさくしゃでもあった。なるほど。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ京都白川の辰巳大明神から巽橋を渡る。路地灯りの灯る末吉町の『和食ZEN』。
ZENの料理人、淳、売れっ子の芸妓ふく梅、市役所勤務の木原の三人は、食通として名高い小堀善次郎の命を受け、とびきりのレシピを買い取るため、情報収集に努めている。
「そのレシピ、売らはる気ぃはおへん?」
老舗料亭の元料理長が京都御所で出した源平焼
江戸前と関西寿司のいいところをひとつにした小袖くずし
甥に店のタレを盗まれた焼肉屋のすすぎタレ
信州の旅館の松茸の土瓶蒸し
街のレトロな洋食屋のオムライス
駐車場の屋台のひと口おでん
メインの料理も美味しそうだけど、ZENのお酒と料理が食べたい!
京都人の人情にもふれてホロリとくるお話たち。
ふく梅さんの語りから始まると、むかーし、ノリピーが舞妓さんやってたドラマを思い出す。
全然違うんだけど、なんとなく。
あのドラマ好きだったなー。 -
Posted by ブクログ
カレンダーは、ただ数字が並んでいるだけで、日付の確認をするためのもの。
私たちが、ちょっと暖かくなってきたな、とか空気がさわやかで日差しが眩しくなってきた、などと感じる時、一年を半月ごとに分けた『二十四節気』はその肌感覚に名前を与えてくれる。
気候・風土によって、季節感もさまざま。
京都における二十四節気を語り、案内をする本。
歴史ある街で、神社仏閣も多く、そういったところへのお参りが、日常の生活習慣として結びついている。
京都の人は、「この日は何をする日」というのをとても大切にする。
観光で京都に行く時、“せっかくだから”と、有名どころを欲張って回って、毎回同じような旅になってしまうことも多いのではないか。
この本では、この時季にはここ、と一番ふさわしい場所、お勧めの行事、ふさわしい和菓子を教えてくれる。
読み終わって、京都の一年を旅した気分になった。
巻末に地図がたくさん載っているのもありがたい。
観光客で騒がしく、地元・京都人の方々は大変だと思う。
いつも詳しい案内をしてくれる作者には感謝。
本の中で嘆いていたことは、時代とともに変わっていくものは仕方がないが(火災を防ぐために家庭ではやらなくなった習慣など)、観光客の顔色を読んで、あえて習慣を変えてしまうことが残念ということ。
それによって、見てもらうべき“京都らしさ”が無くなってしまうのは、よそ者の自分にとっても残念なこと。
“イケズ”と言われようと、京都魂を貫いてほしいものです。