柏井壽のレビュー一覧
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ネタバレ父の鴨川流(かもがわ ながれ)が食堂の担当、娘の鴨川こいしが探偵の担当、鴨川食堂シリーズ第九弾。
このシリーズ、たまに腹の立つ男が出てきますが、今回もかなり突出した奴が出てきます。
そして、まるで口直しのように真逆の人物も登場するのは作者の優しさか。
貧しい子供にもたくさん食べさせてやりたい、そういう動機で料理を作る人を天使だと思いました。
さまざまなお客さんたちに、こいしがいちいち感情むき出しで(もちろん、お客さんの前では少し押さえていますが)怒ったり涙したりするのを、最初の頃は大人げないなあと思っていましたが、これはもしかすると読者目線なのかなと気づきました。
お父ちゃんの、忘れたふりし -
Posted by ブクログ
ネタバレ京都は下鴨にある老舗料亭『糺ノ森山荘(ただすのもりさんそう)』の九代目を継いだ朱堂明美(すどう あけみ)の一年。
先に、明美の夫であり、入り婿で八代目を継いだ朱堂旬(すどう しゅん)が主人公の「京都下鴨なぞとき写真帖」という作品がある。
そこに、若女将の明美の名前は出るのだが、いっかなご本人が出てこないので、謎だった。
今度は明美が主役の物語。
主人が家族にも店にも隠し事って、どんな夫婦やねん、二人とも「外商」と理屈つけてそれぞれ勝手に外出ばかり。
と思っていたら、自宅で食卓を囲む二人は、なかなか良い夫婦で安心した。
夕食にはワイン傾けて、ね。
明美は、八代目の旬にいろいろ相談するのだが、