柏井壽のレビュー一覧
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涙が……
思い出の料理。それを口にした時、心は、その料理を食べた時に戻っていく。そして、作ってくれた人の思いを感じて、涙する。一緒に、ほろりとしてしまう。
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良いなぁ。
良いなぁ。どの話も、深くて良い。料理と一緒に、心に染みる。他人との関係が、上手くいく、いかない。ほんのちょっとした、ボタンの掛け違い。そのきっかけとなった、料理に、再び巡り会う事で、こんがらがった糸がほどけるように、気持ちもほどけていく。皆のその後の人生に、幸有れと、思わずにはいられない。
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良いなぁ
料理も、美味しそう。話も、しみじみと心に染みる。出てくる人達も良いし、昼寝ちゃんも、良い味出してる。話の長さも、短すぎず長過ぎず、ちょうど良い。
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良いなぁ。
料理も良いし、話も良いし、お酒も良い。けど、ちょっと文句言わしてもらったら、高知のお酒が、酔鯨しか出てこん。私は、好きじゃないし、もっと美味しいお酒が有る。(蛇足だけど)
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おまかせで、食べたいなぁ。
色んな人の色んな人生が、有って、思い出の料理と共に、その頃の想いが、よみがえってくる。そこに感動するのだが、それだけではなく、店主が、一見さんに出す、おまかせの料理が、凄い。目でも楽しめて、舌でも楽しめて、一流料亭の料理にも負けない。それなのに格式張らない。読むだけで、想像しても、美味しそう。一度、食べてみたいなぁ。
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良いなぁ。良いなぁ。
こんな、懐かしいような、ほの苦いような、ちょっぴり鼻の奥がつんとして、ふふふっと笑いたくなるようなお話が、良いなぁ。この作者の京都の風景と料理が、絶品なんだけど、そこへ、昔の思い出が加わって、物凄く、味の有るお話になる。次が、楽しみ。
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Posted by ブクログ
今回もめちゃくちゃ面白かったなあ…。
今回は、「死」がどこかによこたわってたよね。
死ぬのは怖いけれど、残されるのもつらいなあ。鴨川食堂での思い出の味が、その人の未来につながったらいいな。
毎回おんなじことを思うけど、基本的な筋も見せ方も展開もほぼ同じなのに、ここまで毎回魅せてくれるのはほんまにすごい。
依頼内容やその切り口が違うというのもあるし、奇をてらう展開を求めていないっていうのもあるけど、予想できるオチに、作中の人物がどう対応するのか、どう受け止めるのかがすごく面白いんやな。
続編も読みたい。でもこのシリーズは、さくさく読めるけど、少しずつ味わって読みたいねんな。それもすごいよな。
それにしても、流さんはどうやって依頼の料理をみつけてくるのか毎回不思議やし(いくら刑事をやってたからって、そんな!?)鴨川流さんとこいしちゃんというネーミングセンスがすごいなと思った(今更!?)。 -
Posted by ブクログ
食事に関する記憶から、未来を作る、そういう内容の短編集。
大好物で御座います(いろいろな意味で)。
たくさんのおいしそうな食べ物と切ない記憶が出てくるのにさらさら読めるのは、流さんが現地調査するくだりがまるっと抜けてるからかもな。
依頼人からの情報を元に、結局は依頼通りの料理を作り上げるんやけど、そのためのフィールドワークが一文字たりとも書かれないのに、却って違和感がなくていい。
なんか、読んでると、
「これ、ほんまに依頼人が求めてる味に辿り着いてるんやろうか」
と、疑問に思うときすらあった。笑
でも、根拠があってもなくても、どちらでもいいのかもなあ。
依頼人だって確実に「あのときのあの料理」の味を覚えてるかどうか怪しいもんな(それは、私だけ?)。
だから、たぶんそこはどうでもいいんかも。
過去にとらわれてる気持ちを一歩前に進めてもらうためには、第三者がこうやって後押ししてくれることほど心強いものはないもの。
ここは、こいしが血気盛んで、流がわりと達観してるのがいい父娘コンビやね。
こいしちゃんは時々「お客さんにそこまで言うてええん!?」と、ヒヤヒヤするほどガツッとくるけど、そこはお人柄で大丈夫なんかな。笑
そして流とこいしの応酬も
「すごいな」
と、思うけど、これが普通の親子なんかしらね。
私は家族に対してそこまで自分の気持ちを言えないので、家族って、これくらいいうてもええもんなんかなとまじめに考えた。
それって、多少けんか腰になっても、根本のところで憎しみ合うことはないっていう信用があっての話よね。
イヤァ~…。
難しいね…。
一生懸命やったことって、どこかで誰かが受け継いでくれると思う。
私もそう信じたい。
その考えかたでいうなら、親というのは子どもに対して常に一生懸命であるやん。
だからこそ、たしょうのでっぱりへっこみがあっても、親の一生懸命の気持ちを子どもは裏切らないっていうことなのかもしれへんな。
小さいうちはともかく(乳幼児ぐらいの)、ある程度の社会性が身について、他者と比べるという気持ちもしっかりついてきたくらいの話。
子どもに対して目に見えるような、直接手やお金をかけることだけではなくて、親というひとりの人間の生きざまを子どもは見ている、そういうことなんやと思う。
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■アルマイト
アルミニウムの表面を酸化させて膜を作り、腐食しにくくしたもの。
■紫竹
イネ科の竹。高さ3~8メートル。茎は2年目から黒紫色に変わる。観賞用に栽培。
■うるか
アユの塩辛。鮎うるかともいう。
■才巻き海老
体長が10㎝よりも短く、20g以下の車海老 -
Posted by ブクログ
「鴨川食堂」シリーズ第7弾。
食堂担当のお父ちゃん・鴨川流と、探偵事務所担当の娘・鴨川こいしが、食の謎を解いてくれる。
ただし、こいしは話を聞くのが仕事、捜査は元刑事のお父ちゃんである。
すっかりお馴染になったので、自分も鴨川父娘と一緒に、今度はどんなお客さんだろう、と待ってしまう。
というか、京都駅あたりから憑依して、いっしょに食堂まで付いて行くのである。
今回は、今までにも増して深いお話が多かった。
まず、「食捜します――鴨川食堂――」の広告を載せてもらっている雑誌「料理春秋」の編集長・大道寺茜さんが、お父さんを連れて登場したことに驚いた。
思い出の中に埋もれてしまった食が、依頼人の心の中であるべき位置に納まる…というお話も多いが、今回は、「まだやり直せる」「ここから未来に向える」という例が多かった。
しかし、取り返しのつかないこと、と悲しみを深めてしまうことも…
そんな人たちに語りかける流の言葉が限りなく優しい。
第一話 ビフテキ
元教育者だった父も、8年前に妻を亡くしてから徐々に恍惚の人となる。
食に興味を失って行くが、ある日野球中継を見ながら「うまいテキが食べたいな」
在りし日の母と、父が金婚式に向けて交わした約束は、本当?
第二話 春巻
臆病な癖に自尊心が強い、ちょっとイラッとする男、65歳。
そんな性格が災いして、初恋の人とは別人と結婚した。
幼なじみの家に遊びに行くたび、お母さんが出してくれたおやつとは。
第三話 チキンライス
行きつけの食堂のおばちゃんが、あんな男とは別れなさい、と出してきたチキンライスは、良く知るケチャップライスではなかった。
15年かけて、やっと人生をリセットする。
第四話 五目焼きそば
一度だけ夫の主張に逆らって、食べたい店に入った。
運命の分かれ目だったのではないかと、そうではないのに悔み続けてきた。
辛い話だけれど、一番心に沁みた。
第五話 ハムカツ
料理のあり方に悩む、ふたつ星シェフ。
料理人ならでは、他のお客さんたちとは流の料理に対する目の付けどころが全く違っていて面白い。
第六話 ちらし寿し
結婚を前にした、こいしと同年代の女性。
2人暮らしの、あの日の父の気持ちを測りかね…
毎回食捜し終了後、亡き母の仏壇に報告する親子だが、今回は、依頼者と同じ父と娘二人暮らしということもあって、この先どうだろうな~、と読者は要らぬ心配もする。
まだこのまま続けてほしい。 -
Posted by ブクログ
鴨川流(かもがわ ながれ)と、娘のこいし、父娘ふたりで営む「鴨川食堂」シリーズ第六弾。
今回ますます面白く、味わい深い。絶好調ではないか?
お話は「型」が確立されてきて、毎回パターンとセリフまで同じになってきた。
だからと言って、マンネリなど全く感じない。
いわば、いつも同じ容れ物に入っているけれど、開けてみるまで何が入っているか分からずわくわくしてしまう、美味しいお弁当のようだ。
この作品らしく「縁高(ふちだか)」に入っている?
お客様が探す「食」はどれも、戻らない人との思い出だから、切ない味がする。
第一話 たらこスパゲティ
お客様はアイドルタレント。
幼なじみのかっちゃんが作ってくれた、どこにもないたらこスパゲティを探している。
第二話 焼きおにぎり
お客様は大学の名誉教授。
貧しい学生時代に、大家さんの作ってくれた焼きおにぎりを探している。罪の味。
第三話 じゃがたま
お客様は人気小説家。
文学賞を受賞してメジャーになる前に亡くなった糟糠の妻の得意料理を、美食に慣れた今、懐かしむ。
第四話 かやくご飯
お客様は出版社で働く多忙な母親。
一時は義母が同居して子育てを引き受けてくれた。
問題を起こすようになった息子が「おばあちゃんのかやくご飯が食べたい!」と訴える。
息子を立ち直らせられる気がして。
第五話 カツ弁
お客様は人生の終末に差し掛かった女性。
昔、自分と恋人との仲を引き裂いた、恋人の母が作った弁当を食べ、人生の選択はこれで良かったのか確かめたくて。
第六話 お好み焼き
お客様は沖縄から京都に転職しようとしているホテルマン。
家族を捨てて出て行った父が最後に作ってくれたお好み焼きの意味を知りたい。